チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

レフト・ビハインド

ヴィク・アームストロング監督作「レフト・ビハインド」("Left Behind" : 2014)[BD]

患難前携挙により世界中の人々が忽然と姿を消し、残された者達が絶望を乗り越え、生き延びるべく奮闘する様を描く終末スリラー作品。

 

大学生のクロエは、航空会社パン・コンチネンタルのパイロットの父レイフォードの誕生日に合わせてサプライズで実家に帰省すべく、アーカンソーからJFK国際空港に到着する。クロエは実家で待つ母アイリーンに到着を知らせるが、レイフォードが急にロンドン行きの便への乗務が決まった事を伝えられ、落胆する。その直後、クロエは多くの災害取材で著名なジャーナリストのバックが、熱心なキリスト教信者の女に、神と災害の関係について議論を吹っ掛けられている場に遭遇する。神に否定的なクロエは女の話に割って入り、反論する。レイフォードは車で空港に到着するや否や、結婚指輪を外し、懇意の仲の客室乗務員ハティと落ち合う。

レイフォードを待つクロエは、バックと意気投合すると、信仰心に厚い母に対する不満を女にぶつけたのだと明かす。その時、クロエはハティといちゃつき空港入りするレイフォードを発見する。レイフォードはクロエに気が付くと、戸惑いながらも再会を喜ぶ。バックは2人を気遣い、その場を後にする。レイフォードはクロエの様子を察し、夫婦仲が問題無い事を伝える。クロエはこの一年の間にアイリーンが宗教にのめり込んだ為に、レイフォードは仕事に逃げる様になり、家族に違和感が生じ始めたと指摘する。レイフォードは長い結婚生活で互いに変化が生じ得る事の理解を求める。クロエはアイリーンから信仰を強要されている気がすると訴える。レイフォードは家族がアイリーンの支えになるべきだと諭す。レイフォードは指輪をしていない事を指摘されると、仕事中は外していると弁解し、浮気を否定する。レイフォードは車のキーをクロエに手渡し、乗務に向かうが、クロエはレイフォードの浮気を確信する。レイフォードは機長として操縦室に入ると、副操縦士のクリスと挨拶を交わす。

隣で話を聞いていたバックはクロエの心情を慮る。クロエとバックは、信仰の災害に対する考え方の不可解さについて語り合う。災害現場で大切なものを失った人達を数多く見てきたバックは、他のものに目を瞑って見たいものを見るのが人間であり、それによって真実を見逃す事もあると説く。程なく、レイフォードと同じロンドン行きの便に乗るバックの出発時刻が迫る。そこにレイフォードと懇意の空港職員が現れ、レイフォードの為に二週間かかって取ったというU2のコンサートチケットをクロエに手渡す。クロエはレイフォードの乗務が急に決まったのでは無いと知り、ショックを受ける。クロエはチケットケースにレイフォードへのメッセージを書き添えると、受け渡しをバックに頼み、出発を見送る。バックは乗機するとレイフォードにチケットを手渡し、ファーストクラスの十数名の乗客達と共に座席に着く。クロエはレイフォードの車内で指輪を発見する。

パン・コン便ロンドン行きは出発した後、程なく巡航高度に達する。自宅に到着したクロエは、弟レイミー、アイリーンと再会する。クロエはアイリーンに近況を伝えた後、バックに会った事を話すと同時に、空港で会った信仰深い女が、地震を終末の前兆と考える様な、アイリーンと似た変な人だったと口を滑らせてしまう。アイリーンは信仰を押し付ける気は無いとしながらも、その日の為に心の準備をする事の理解を求める。クロエは信仰の話を拒絶するが、アイリーンは祈りが届いてクロエが帰省したのだと主張する。クロエは神では無く、自分の意思で帰省したのであり、神の意思があるならなぜレイフォードがいないのかと問い質す。クロエはアイリーンとの口論を忌避し、気晴らしをする為に、レイミーを連れてモールへ買い物に行く。

レイフォードは操縦をクリスに任せ、ハティにチケットが取れた事を知らせに行く。その時、レイフォードはクロエのメッセージに気付き、困惑する。一方、クロエはモールでレイミーと楽しい時間を過ごす。家族の様子を気遣うレイミーをクロエが抱き寄せた途端、服と所持品を残してレイミーの体が忽然と消える。同じ様に、周辺にいた子供達も姿を消す。その頃、パン・コン便の機体を衝撃が襲い、全ての子供と一部の大人が同じ様に姿を消す。機内に残された乗客はパニックに陥る。操縦室のクリスも消えた為に、レイフォードは慌てて機の体勢を立て直す。

モールは混乱に乗じて窃盗と略奪に及ぶ者達が相次いで現れ、クロエはその中をレイミーを探して彷徨う。機内ではハティ達乗務員が、乗客を落ち着かせようと苦慮するが、乗客達は機長に事情を問い質すべく、操縦室の前に押し寄せる。レイフォードは座席に戻る様に命じ、バックも客達の制止に入る。レイフォードはやむを得ず機内を減圧し、座席に戻って酸素マスクを着用する様に乗客に命じる。

レイフォードは管制に緊急事態を伝えるが、応答の無い事が分かると、ハティに操縦室を任せ、乗客に直接状況を伝えに行く。レイフォードはパニックが最大の危険だと説くと、安全確保の為に着席したままで、客室乗務員の指示に従う様に乗客に請う。一方、クロエはモールから脱出すると車に辿り着くが、そこへ小型機が墜落し、車が大破する。

レイフォードは携帯でクロエに連絡を図るが、圏外で不通となる。ハティは同僚のキミーが消えた事で当惑する。レイフォードはハティを落ち着かせると、乗客名簿を元に消えた人数を調べる様に指示する。バックは機内の様子を撮影すると共に、乗客達に取材を行い、記録を残す。クロエは無法状態に陥った街を徒歩で彷徨いながら、レイミーを探し続ける。クロエは自宅に電話を掛けるもアイリーンが出ない為に心配する。

レイフォードはJFK空港に引き換えす決断をし、その旨を乗客に伝える。その直後、進行方向から別の機体が接近してくる。レイフォードは飛行空域への侵入を警告するが、対向機の操縦室が無人で応答しない為に、高度を上げて回避行動を取る。しかし、回避が間に合わず、パン・コン便の右翼が接触し、対向機は墜落する。衝撃で操縦室の計器の一部が故障する。一方、クロエは危険を回避しながら、病院へ辿り着くと、院内の子供が一人残らず消えた事と、更にそれが世界中で起きている現象だと知る。

レイフォードはバックの撮った写真で右翼の状態を確認し、スポイラーを失った事を知る。更に自動操縦装置の故障が判明する。その直後、右翼から燃料が急速に漏れだし、やがて発火し始める。バックとハティは慌てふためく乗客達に平静を保つ様に呼びかける。レイフォードはやがて鎮火すると説くと、燃料漏れの方が問題だとバックに明かす。機体は昇降舵を失った事で下降が始まる。クロエは自宅に辿り着くと、シャワー室でアイリーンが消えた事を知り、ネックレスと指輪を回収する。

レイフォードはクリスの服や私物から手掛かりを探り、時計の盤面にヨハネ福音書3章16節の刻印を見つける。クロエはアイリーンの携帯に記録されたレイフォードからのボイスメールで、機体の衝突時のやり取りを聞き、パン・コン便の墜落を悟ると、絶望してアイリーンの聖書を窓から外へ投げ捨てる。

レイフォードはハティにキミーの所持品を持って来させると、キミーもまた信仰者だった事を知る。レイフォードは妻がいる事をハティに初めて明かすと、妻から聞いた聖書の予言通り、消えた皆の行き先が天国だと説く。ハティはレイフォードが嘘を付いていた事を詰る。一方、ファーストクラスでは子供を失った女が錯乱し、消えた航空保安官の銃を奪って乗客に突き付け、子供を返す様に喚き始める。バックは事情を聞いた後、絶望して自殺を図ろうとする女を説諭し、翻意させる。

クロエは教会を訪ね、牧師バーンズと再会する。バーンズは神が約束通りに信者を連れ去ったのだと明かすが、クロエは牧師が残されたのが不可解だと指摘する。バーンズは聖書を諳んじるだけでは足りず、神を信じていなくてはならないと説く。クロエは家族を奪った神を信じられないと嘆く。バーンズは来るべき大患難時代から救う為に皆を天国へ連れ去ったのであり、自分達に残された道は神に赦しを請う事のみだと説く。クロエはその話を受け容れず、牧師を詰って教会を飛び出す。

レイフォードは管制との交信に成功すると、パン・コン便の状況を伝える。管制は世界中で同じ現象が起きている事を明かすと、JFK空港及び近隣の空港の滑走路が航空機で溢れ、着陸が不可能だと伝え、内陸のシラキュースに行く様に促す。レイフォードは燃料不足を訴え、滑走路の確保を要請するが、交信が途切れる。レイフォードはJFK空港までの燃料さえギリギリであり、また機首を上げられない為に水面着陸も無理な事をバックに明かすと、滑走路が空くのを待つ意向を示し、交信を繰り返す。その頃、家族の死に絶望したクロエは、鉄橋の支柱の頂上へ上り、自殺を企図する。

レイフォードはバックからクロエがショックを受けていた事を聞く。レイフォードはクロエと一緒に過ごすべきだったと悔いると、チケットケースに記されたメッセージ「今日が人生で一番哀しい日」をバックに見せ、クロエに酷い事をしたと嘆く。レイフォードは夫婦の不仲が自分のせいであり、アイリーンが神の話をする度に逃げてきたと明かす。

クロエは日没間際の空を仰ぐと、責めた母に謝罪し、飛び降りようとする。その時、バックから連絡が入り、レイフォードが生きている事を知る。クロエはアイリーンとレイミーが消えた事をレイフォードに伝える。レイフォードとクロエは互いに愛を伝え合う。レイフォードは空港の封鎖と、燃料切れで着陸する場所が無い事を伝えるが、そこで電話が途切れる。クロエはレイフォードの危機を察知すると、着陸場所を確保すべく、建設中で封鎖されている新設道路に急行する。

機体がニューヨークに接近すると、レイフォードは深刻な状況である事を乗客に伝え、冷静さを保ったままで指示に従い、神に祈る様に促す。レイフォードは市街地への被害を回避する為に、ダメ元で水上への不時着を覚悟し、準備を始める。

再び携帯が通じると、クロエはレイフォードから着陸に必要な距離が1マイルだと聞き、トラックで障害物の排除を急ぐ。レイフォードは着地点の目印として明るい光で誘導する様にクロエに指示する。機体が燃料を使い切ると、レイフォードは減速無しの滑空状態で着陸に挑む決断を下す。クロエは現場に積載された可燃物をガソリンで爆発炎上させ、目印とする。レイはそれを確認すると、胴体着陸を辛うじて成功させる。

乗客が緊急脱出した後、ハティ、そしてレイフォードが脱出する。レイフォードはハティを労い、改めて詫びる。クロエはバック、そしてレイフォードと再会を果たす。レイフォードは自分の過ちを認め、クロエに詫びる。クロエはレイフォードとアイリーンの指輪を手渡す。レイフォード、クロエ、バックは夜空に数々の火煙が上がるニューヨーク都心の惨状を眺め、立ち尽くす。バックは世界の終わりだと呟くが、クロエは始まったばかりだと応える。

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