チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

怪獣総進撃

本多猪四郎監督作「怪獣総進撃」(1968)[DVD]

怪獣達を操縦し、地球侵略を図る宇宙人の計画を阻止すべく、科学者達が総力を結集して奮闘する様を描く怪獣作品。

 

国連科学委員会は月に探検基地を開設し、硫黄島の宇宙空港では連日、月へ向かってロケットが飛び立つ。また、科学委は小笠原諸島周辺に一大海底牧場を建設し、あらゆる魚類の養殖を行う一方で、陸地には怪獣ランドと称して、ゴジララドンアンギラスモスラ、ゴロザウルス等の怪獣を集め、研究を進める。怪獣達は管制装置によって、それぞれの本能と習性に応じた科学的な防壁で島内に留まる様にされており、施設は地底深く建設されたコントロールセンターで自動的に管理される。

探査船ムーンライトSY-3艇長の山辺は、月の探検基地から、怪獣ランドのコントロールセンターに赴任したばかりの知己、真鍋に電話をかけ、度々目撃される正体不明の物体について吉田博士の見解を求める意向を示す。その時、怪獣ランドのパワーステーションの全ての制御装置が故障し、島内に毒ガスが充満する。所員と怪獣達は昏睡状態に陥る。怪獣ランドとの連絡が途絶えた事で、東京の国連科学委員会本部は、吉田の指揮の下、通信衛星による調査を開始するが、妨害電波に阻まれる。その後、大規模に破壊された島の様子が映像で捉えられ、科学委は所員の生存を絶望視する。程なくして、モスクワにラドン、北京にモスラ、ロンドンにマンダ、パリにバラゴン、ニューヨークにゴジラが出現し、都市の破壊を始める。科学委に非難が集中する中、吉田は怪獣ランドから一番近い日本の東京が襲撃を免れている理由を図りかねる。

吉田は月面探査中のSY-3を直ちに地球へ帰還させると、山辺率いるチームに怪獣ランドの地底へ潜航し、占領している何者かの正体と目的を突き止める様に命じる。SY-3で怪獣島のコントロールセンターに到着した山辺達は、そこで洗脳された大谷博士と真鍋に遭遇する。大谷は怪獣達をセンターからリモート・コントロールする事で破壊活動を行わせている事を明かすと、山辺達に理解と協力を求め、リモコン装置を発明したという謎の女を紹介する。火星と木星の間の小惑星帯に位置するキラアク星から来たというその女は、キラアク星人が地球人の敵では無く、地球上に新しい科学文明を建設する意向を示し、その為には多少の犠牲もやむを得ないと説く。大谷はキラアク星人が、地球人より遥かに優れた科学的素養があると主張する。その女は山辺達の攻撃をバリアで退けてみせる。山辺達は女への抵抗を諦め、大谷と真鍋だけでも強引に連れ帰ろうとする。その時、センター内に毒ガスが充満すると共に、洗脳された所員達が山辺達の行く手を阻み、女は姿を消す。その間に真鍋が逃走し、山辺達は大谷だけを島から連れ出す。

山辺と吉田は国際秘密警察から大谷を庇うべく、ホテルの一室に身を寄せると、キラアク星人の拠点について追求する。大谷は黙秘を貫き、間もなく二人の隙を見計らって投身自殺を図る。大谷の元へ駆け付けた山辺達の前に、真鍋とセンター所員達が現れ、二人に同行を求める。そこに国際秘密警察の刑事が駆け付けると、所員達は銃撃で応戦した後、大谷を諦めて引き上げていく。

大谷の遺体の検死中、耳の裏側に埋め込まれた材質不明の小型電波受信機が発見される。山辺はキラアク星人が同様の装置で怪獣達を操縦しており、その発見を恐れて大谷の身柄を奪いに来たのだと悟る。吉田は装置の発する電波をキャッチし、妨害する策を講ずる必要性を説く。山辺は電波研究所への応援を要請すると共に、SY-3で空から電波の発信源の捜索に乗り出す。

程なく、中部山岳地帯で地元住民に偶然発見された、金属状の物体が発信源だと判明し、科学委はその中に収められた装置が怪獣の操縦機だと確認する。その後、同様の装置が、ドーバーの断崖、スペインの教会の尖塔、アルプスの雪渓、グアム島の椰子の実など、世界各地で発見される。科学委の調査により、その装置が非常に精巧な電子計算機が組み込まれた送受信機だと判明し、電波の有効送信距離は2000キロ程度とされる事から、それぞれの地区の装置によって怪獣達が操縦されていると推測される。吉田は各地に潜伏している行方不明の所員達の発見への協力を市民に呼びかける。

真鍋は当局の捜索を掻い潜り、東京に姿を現す。時を同じくして、東京にラドンゴジラ、マンダ、モスラが立て続けに襲来する。防衛軍は総攻撃をもってこれを迎え撃つが、怪獣達は都心に甚大な被害がもたらす。その最中、伊豆の温泉が突然出なくなると共に、天城山にバラゴンが出現する。防衛隊警備司令官の杉山は、キラアク星人が最初に東京を攻撃しなかったのは、日本から人類の目を逸らしている内に、伊豆の地下に拠点を構える為だったと推測する。

杉山はキラアク星人の拠点攻撃の突破口を見出すべく、山辺にSY-3による伊豆一帯の地下調査を要請する。その時、真鍋が司令部に現れ、伊豆の基地からキラアク星人の使いとして来た事を明かす。真鍋は人類がキラアク星人の居住権を認め、話し合いによる共存共栄を図るなら、全ての怪獣達を小笠原に帰らせると提案する。山辺はそれが話し合いでは無く、脅しだと反論すると、真鍋のイヤリングを取り外し、それが電波受信機だと見破る。真鍋は洗脳から解放されるも、その間の記憶を一切失っている事が判明する。

その後、SY-3は地上に展開した防衛軍の部隊と共に、地下への突入作戦を開始するが、着陸地点にゴジラが出現し、SY-3の侵入を妨害する。地上部隊はゴジラに応戦するが、その時、妨害電波が発生し、更にアンギラスが出現した事で、作戦は中止を余儀なくされる。その直後に、SY-3は謎の飛行物体が富士山麓付近に着陸するのを目撃するが、ラドンの襲撃に遭い、物体を見失う。

山辺達は物体の出入り口を突き止めるべく、防衛軍の部隊と共に富士山麓の探索を始める。その最中、一行はゴジラと遭遇する。山辺、部下の岡田、司令部参謀の多田少佐は退避した際に洞窟を発見し、内部へ潜入する。そこにキラアク星人達が現れ、基地の様子を概観させると、山辺達が月で見たのがキラアク星人の宇宙船だと明かす。更にキラアク星人は、富士火山脈一帯の地底がキラアク星人の領土である事を宣言し、侵入者を武力で撃退すると一方的に通告して姿を消す。

吉田主導の下、怪獣ランドに新たなコントロールセンターが完成し、各地から集められた怪獣操縦機の分析と研究が全力で進められる。間もなく、電波の根源が月だと判明すると、吉田はSY-3を月に派遣する。山辺達は月に到着すると、カッシーニ噴火口からキラアク星人の拠点への侵入を図る。その際、船艇が敵の火炎放射に晒され、SY-3は冷却装置でこれを耐え凌ぐが、燃料タンク爆発の危機に陥る。山辺達は探検車に乗り換えると、掘削用メーザーを発射し、基地外壁を突破する。基地は崩壊と共にその機能を失い、キラアク星人達は形状を留められずに金属塊に姿を変える。山辺はキラアク星人が高温の中でなければ生きられず、外壁の破壊による温度の急低下から身を守るべく、塊に変化したのだと悟る。山辺達は基地内部で操縦装置の心臓部を発見すると、最大出力まで上げたメーザーを用いてそれを取り外し、地球へ持ち帰る。キラアク星人の基地は大爆発と共に消滅し、月から発せられていた電波は消失する。

塊と化したキラアク星人が再生する為には、数千度の高熱が必要である事から、彼らが富士火山脈を狙う目的が判明する。杉山はキラアク星人を撃滅すべく、徹底的冷線作戦の立案を指示する。一方、吉田達は独自に怪獣操縦機を開発し、ゴジラでテストを成功させると、青木ヶ原ゴジラ、ミニラ、モスラアンギラス、マンダ、バラゴン、ゴロザウルス、クモンガ、ラドンを集結させ、キラアク星人の基地への総進撃に打って出る。キラアク星人はキングギドラを送り込み、ゴジラ達を迎え撃つ。ゴジラ達は総力を結集してギドラに挑み、これを制圧する。勝利に沸くゴジラ達に対し、キラアク星人は燃え盛りながら飛翔する怪獣ファイヤードラゴンを送り込む。ファイヤードラゴンはゴジラ達を翻弄した後、小笠原のセンターを襲撃する。キラアク星人は妨害電波を発して、怪獣達の制御を失わせると、ファイヤードラゴンで東京を焼き払うと脅迫する。その時、本能的にキラアク星人を敵だと認識したゴジラが地下要塞を発見し、攻撃を始める。要塞が崩壊すると、山辺は小笠原から戻ってくるファイヤードラゴンを迎え撃つべく、SY-3で出動する。SY-3の放った冷線ミサイルがファイヤードラゴンを直撃し、その正体が怪獣では無く、宇宙船だった事が判明する。宇宙船の爆破と共にキラアク星人の野望は潰える。

その後、怪獣達は新設された怪獣ランドに再び集められ、平和裏に共存共栄が図られる。

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