チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

少女が大人に変わる夏

ナオミ・フォナー監督作「少女が大人に変わる夏」("Very Good Girls" : 2013)[DVD]

大学進学を控えた少女が、親友が好意を寄せる男と交際に発展した事で、苦悩と葛藤を経験し、成長していく一夏の様子を描く青春ドラマ作品。

 

ニューヨークの住宅街で両親と二人の妹と共に暮らすリリーは、イェール大への入学を控え、地元での最後の夏休みを遊覧船のツアーガイドのバイトをしながら過ごす。父エドワード、母ノーマ共に医者を営み、裕福な家庭ではあるが、とりわけノーマは規律に厳格で、リリーは息苦しさを覚えている。一方、近所にはリリーの無二の親友で大学に通いながら、ミュージシャンを志望しているジェリが両親、弟と共に暮らしており、リリーは朗らかなジェリの家族に親しまれている。ある日、リリーとジェリはブライトンビーチに遊びに行き、露店でアイスを売るアーティスト志望のデヴィッドと出会う。ジェリはデヴィッドに好意を抱く一方、リリーはデヴィッドの不遜な態度を批判し、二人はその場を後にする。デヴィッドはそんなリリーに興味を抱き、後ろ姿をカメラで撮影する。

程なく、リリーはエドワードが自宅で患者とキスをしている現場を偶然目撃し、動揺する。エドワードはそれを察知するも、言葉に窮し、リリーの前から無言で立ち去る。リリーは早速、エドワードの浮気の件をジェリに明かし、エドワードはリリーの苦悩に理解を示す。ジェリはリリー共々バージンでいる事に危機感を抱き、彼氏を探す事を提案する。

翌日、リリーはバイトからの帰り道で、街の方々に自分の後ろ姿を撮った写真が貼られている事に気付き、その中の一枚にどこに住んでいるのか問う添え書きを見つける。リリーはデヴィッドが自分に好意を抱いている事を悟る。その直後、ジェリは露店で見かけたマッチを手がかりに、デヴィッドがウェイターとして働くレストランに家族と行った事をリリーに明かす。その夜、リリーはノーマがエドワードの浮気を知り、部屋に篭って泣き濡れているのを聞き、心配する妹達を落ち着かせる。

翌日、リリーは再びビーチを訪ね、デヴィッドと再会する。リリーはジェリの気持ちを慮って、デヴィッドの誘いを拒むが、別れ際に自宅の住所を教える。その夜、ジェリはリリーに会うと、デヴィッドの勤めるレストランに電話したものの、捕まらなかった事を明かす。帰宅したリリーはエドワードを家に入れず、落ち込んだままのノーマに対し、エドワードがノーマの気を引きたくて浮気したのだと代弁し、窘めるが、口論となり、家を飛び出す。そこへデヴィッドがやってきて、リリーを連れ出すと、写真の勉強がてら夜間警備を担っている写真家のスタジオへ招く。リリーはデヴィッドが間借りしている部屋で、デヴィッドの描いた作品の数々を見渡す。デヴィッドはローマ或いはパリに旅に出たいという希望を明かすと、リリーにキスをし、リリーもそれに応じる。しかし、デヴィッドは気を遣ってリリーに帰る様に促す。リリーはデヴィッドに好意を募らせていく。

後日、ジェリはレストランでデヴィッドと会ったものの、関心を持たれなかった事をリリーに明かして嘆く。程なく、ジェリが歌を披露するバーに、デヴィッドがジェリの誘いに応じてやってくる。ジェリは観客の前で自慢の弾き語りを披露するが、リリーとデヴィッドは密かに手を繋ぎながらそれを見守る。リリーはデヴィッドへの気持ちを隠しながら、ジェリと交遊を続ける事に苦慮する。

ある日、リリーは予てから好意を寄せられ、不快感を抱いている上司のフィッツシモンズから夜間ガイドを勧められ、露骨に誘われる。リリーがそれをジェリの家で話題にすると、ジェリの母ケイトはそれが明らかにセクハラだと非難する。その夜、再びデヴィッドがリリーの自宅にやってくる。リリーがデヴィッドの真意への困惑を示すと、デヴィッドはリリーにキスをする。リリーはデヴィッドをガレージに招き、初めてのセックスをする。翌朝、リリーの出かけ際にエドワードが現れ、夫婦の問題を気にする必要は無いと説く。

後日、ジェリの家でホームパーティーが催される。ジェリは前日にデヴィッドに電話をかけたもの、会話が弾まなかった事を明かす。リリーはジェリへかける言葉に窮する。程なく、デヴィッドはリリーをデートに連れ出し、二人はニューヨークを気ままに練り歩く。その夜、リリーはデヴィッドの部屋で再びセックスをする。デヴィッドは死よりも何も成せない方が怖いと説く。リリーはノーマに課せられた夕食前の連絡を入れ、そこでジェリの父ダニーが急死した事を知らされると、直ちにジェリの元へ向かう。リリーはジェリに寄り添い、悲しみを分かち合う。帰宅したリリーはノーマにエドワードを許す様に促す。

翌日、リリーはエドワードに対し、ノーマに謝罪する様に促す。ジェリはリリーに対し、デヴィッドに来て欲しいと願望を吐露する。その後、リリーはデヴィッドに対し、敢えて素っ気ない態度を取る。デヴィッドはジェリの家への同行を請うが、リリーは一緒では無く、一人で行く様に促す。それを受け、デヴィッドはジェリの家を訪ねる。ジェリはダニーと良く通った庭園にデヴィッドを誘うと、ダニーとの思い出を語った後、デヴィッドの肩を借りて泣く。ジェリはデヴィッドにセックスを懇願するが、デヴィッドはキスで応じる。

翌日、リリーはジェリと共に告別式に参加する。ジェリは前日にデヴィッドが来て、セックスをした事を明かすと、父の死の直後だからこそ、それが必要だったのだと説く。リリーは動揺するも、それを悟られぬ様に振る舞う。その夜、リリーは感情の昂りを抑えきれず、オフィスにフィッツシモンズを訪ねると、キスをし、セックスに応じようとする。しかし、リリーは直前に翻意し、逃げ帰ると、その足でデヴィッドの元へ訪れる。リリーはデヴィッドにジェリとセックスしたのか問い質すと、戸惑うデヴィッドに上司とセックスした事を告げ、立ち去る。

朝帰りしたリリーは、エドワードが自宅に戻り、ノーマと和解した事を知る。ノーマは自らがエドワードに頼み、家族の為にやり直す事にしたのだと説くが、リリーは突然の出来事に反発する。リリーはジェリと会うも感情のやり場が無く、軋轢を生じさせる。その後、リリーの前にデヴィッドが現れ、リリーが誤解していると説き、ジェリに本当の事を話す様に促す。リリーは聞く耳を持たず、冷たくあしらう。

ジェリはデヴィッドから連絡があり、再び庭園でデートする約束をした事をリリーに明かす。その日、リリーは二人の様子を覗き見し、ジェリがデヴィッドに寄り掛かる様を目の当たりにする。その直後、ジェリはリリーの元を訪ね、デヴィッドが翌夕にパリへ発つ事を知らせる。

翌夕、リリーは出発間際のデヴィッドに会いに行き、黙って去る事を咎める。デヴィッドは身勝手なリリーに対し、憤りを露わにする。リリーは留まる様に請うが、デヴィッドはジェリに正直に話す様に促す。リリーは親友を傷つけられないと説き、上司とセックスしたと言ったのは嘘であり、デヴィッドが自分を傷付けた事への意趣返しだった事を明かす。デヴィッドはそれに呆れ、いつか誰も傍にいなくなると咎めるも、リリーにキスをしてタクシーに乗り、走り去る。リリーは帰ろうとした矢先に、一部始終を見ていたジェリと遭遇する。リリーは出会った直後から付き合っていた事を明かす。ジェリはリリーの指示でデヴィッドが見舞いに来た事を知り、憤慨する。リリーは元気付けたかったのだと弁解するが、ジェリはそれが憐れみで男を譲ったのだと非難する。リリーは泣いて詫びるが、ジェリはリリーと決別する。

翌日、リリーはエドワードにセックスした事、その相手がジェリの好きな人だった為に口も聞いてくれなくなった事を明かす。エドワードは、完璧な人間はどこにもおらず、誰もが間違いを犯すものであり、自分を許す事の方が難しい時もあるが、それでも人は変わるものだと諭す。

リリーはニューヨークを発つ日を迎える。リリーが車に荷物を乗せたところへ、ジェリがやってきて、デヴィッドから届いた手紙を手渡す。リリーはその中に収められた、デートの時に撮った踊る男の写真を見ると、デヴィッドの真意が二人を会わせる事だと悟る。リリーは自らの非を認め、心からジェリに詫びる。ジェリもまた、デヴィッドとセックスしたと言ったのが嘘だと明かし、詫びる。二人は和解し、離れてもずっと親友であり続ける事を誓う。

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