チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

好きにならずにいられない

ダーグル・カウリ監督作「好きにならずにいられない」("Fúsi" : 2015)[DVD]

全く冴えない容姿でオタク気質の中年童貞男が、ひょんなことから知り合った女に好意を抱き、人生の転機を迎える様を描くドラマ作品。

 

アイスランドに住む40代のフーシは、デブでハゲという冴えない容姿と、寡黙で大人しい性格に加え、戦争ジオラマやラジコンといったオタク気質な趣味が災いし、女性との交際経験が無い童貞である。フーシは空港の地上業務で働きながら、美容師の母フィヨラとアパートで暮らしているが、フィヨラの彼氏ロルフがアパートに入り浸る様になり、偶然にも二人のセックスを目撃してしまう。フーシは同じ趣味を持つ同世代の親友で、良き相談相手のモルドゥルにその事を話す。フーシは職場の若い同僚エルヴァ達に容姿を嘲られた末に童貞扱いされる。フーシは休日に行きつけのタイ料理レストランでパッタイを食べた後、車を埠頭に着け、知人のラジオDJに好みの音楽をリクエストする事を習慣にしている。

フーシが誕生日を迎えると、フィヨラとロルフは祝いと称してハットとダンス教室のレッスン券を贈り、出会いを求める様に促す。フーシの上司は、フーシがいじめに遭っているとの報せを受け、フーシにそれを問い質すが、フーシは誂われているだけだと答える。階下の部屋に越してきたばかりの小学生ヘラは、温厚なフーシに懐く。フーシはヘラを自室に招き、ジオラマを紹介する。

フーシは気乗りしないダンス教室にお洒落をして渋々訪れるも、尻込みして参加を止め、駐車場で時間を潰す。教室が終了する頃になり、吹雪に見舞われると、レッスン生の女シェヴンがやってきて、フーシに送って欲しいと請う。シェヴンはフーシが教室に参加しなかった事を知ると、挑戦してみる様に促し、翌週の教室で会う約束をする。

フーシはエルヴァ達に職場のシャワー室に無理やり引きずり込まれ、水を浴びせられる。フーシはまだ友達ができないというヘラに部屋へと招かれ、交際経験が無い事を明かす。ヘラは父がフーシは変な奴だと吹聴している事を明かす。

翌週、フーシは再びダンス教室に参加する。レッスン後、フーシはシェヴンと行きつけのタイ料理レストランで食事した後、車で埠頭に連れていき、シェヴンの好きな曲をDJにリクエストする。フーシがシェヴンを家まで送り届けると、シェヴンはフーシを茶に誘うが、フーシは戸惑ってそれを断る。フーシはそのまま帰ろうとするが、翻意し、シェヴンの家に招かれる。シェヴンは旅が好きな事を明かし、旅に連れて行って欲しいと請う。フーシは外国に行った事が無い事を明かす。フーシが部屋を飾る植物の数々を指摘すると、シェヴンは花屋で働いている事を明かす。

フーシはエルヴァに車の修理を依頼され、それに応じる。エルヴァはシャワーの件がやり過ぎだったと詫びると、週末に開くパーティにフーシを誘う。フーシは旅行会社でエジプト旅行を予約した後、シェヴンが勤めているという花屋を訪ねるが、店主からシェヴンが既に辞めた事を知らされる。フーシはシェヴンの家の前で様子を覗い、シェヴンがゴミ収集車から降りて家に入るのを目撃する。フーシがシェヴンを訪ねると、シェブンはフーシを冷たくあしらう。フーシは仕事について気にしないと説くと、喜んでもらおうと思い、旅行を予約した事を明かす。シェヴンはフーシが良い人だがそれだけだと説き、勘違いさせてしまった事を詫びる。

フーシはエルヴァ達のパーティを訪ねる。エルヴァは娼婦を呼び、フーシに童貞を卒業させようと強要する。フーシはそれを拒み、エルヴァ達を振り払ってその場を後にする。フーシがドライブに出かけようとすると、ヘラが連れて行って欲しいと請う。フーシは行きつけの埠頭に連れて行くが、ヘラが退屈だと訴えた為、アパートに戻る。ヘラの父はヘラがいなくなったのを心配して警察を呼んでおり、フーシは変質者だと疑われて、署で取調べを受ける。その件は近隣に知れ渡り、別の親からも変質者扱いされる。

フーシは再びダンス教室に参加するが、シェヴンは現れず、悶々と日々を過ごす。心配を募らせたフーシは、シェヴンの家を訪ねると、ガラスを割って押し入る。シェヴンは部屋を散らかり放題にし、クローゼットに篭もったまま出てこようとせず、フーシを拒絶する。フーシはシェヴンがうつを患っていると悟り、部屋に留まって掃除や食事の用意などをし、甲斐甲斐しく世話を焼く。

フーシは職場の上司に休暇を申請し、それが認められると、再びシェヴンの家に戻り、外に出てくる様に促す。シェヴンは仕事を無断で休んだ事を心配する。フーシはシェヴンの職場を訪ねると、シェヴンが戻るまで自分が代わりに働くと申し出る。フーシは花束を携えてシェヴンの元に戻ると、クローゼットからシェヴンを連れ出し、全てが上手く行くと励ますと共に、優しく介抱する。

フーシはゴミ収集所で働き始め、従業員はフーシを歓迎する。フーシが自宅に戻ると、フィヨラはロルフが出ていった事を明かすと共に、フーシがシェヴンと付き合っている事を批判し、自分を置き去りにする事を非難する。フーシはシェヴンがただの友達だと弁解する。

程なく、シェヴンは元気を取り戻し、部屋の模様替えを始める。フーシはシェヴンと共に再び行きつけのレストランで食事する。その帰り道、シェヴンは元菓子店だったという空き店舗に立ち寄り、そこで花屋を開く夢を見ているのだと説く。

フーシはゴミ収集所での勤務を終了し、シェヴンの家を訪ねる。シェヴンはフーシを押し倒し、二人はセックスする。二人はダンス教室にも復帰する。食事の席で、フーシはイースターにエジプトに行く予定だったが、それを止めるつもりでいる事を明かす。シェヴンは一緒に旅行に行く事を希望し、更に同棲を求める。フーシは母を独りにできない事を明かし、躊躇いを露わにする。シェヴンはそれに気分を害し、フーシが40代で親離れしていない事を詰る。フーシは突然で驚いたと弁解し、同棲に応じる意向を示す。

フーシは自宅のジオラマを処分し、フィギュアをヘラに譲りに行く。ヘラの父親は不在のヘラの代わりにそれを受け取ると、警察沙汰になった件をフーシに詫びる。フーシはモルドゥルの協力を得て、シェヴンの家に私物を搬入する。ところがその最中にシェヴンが再び不安定になり、同棲の中止を求める。フーシはそれに理解を示し、私物を持ち帰る。

程なく、フーシは元の職場に復帰する。フーシはシェヴンが夢見た売り店舗を買うと、傷んだ内装を修繕すると共に、備品を揃えて、店として使える様に整える。その夜、フーシは店舗の鍵をシェヴンの家の郵便受けに入れる。翌日、フーシは一人旅に出かける為に飛行機に乗る。

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