ジェイク・シマンスキー監督作「ウェディング・フィーバー ゲスな男女のハワイ旅行」("Mike and Dave Need Wedding Dates" : 2016)[DVD]
何かとお騒がせな兄弟が、妹の結婚式に同伴者を連れてくる様に親から命じられ、運命的に出逢った二人の女と訪れた会場のハワイで、ゲスな騒動を巻き起こす様を描くコメディ作品。
兄弟で酒販売を営んでいるマイクとデイヴ。二人の妹ジーニーが恋人エリックとハワイで結婚式を開く事になる。マイクとデイヴは、これまで親族の集まるイベントの数々で、盛り上げるつもりが逆に騒動を引き起こし、散々迷惑をかけてきた事から、両親は二人に監視役として式にそれぞれ同伴者を連れてくる様に命じる。一方、同居しながらバーで働いている幼馴染で無二の親友同士のアリスとタチアナ。結婚式で婚約者にドタキャンされ、酷く傷心したアリスは、勤め先のバーで泥酔した末に騒ぎを起こし、タチアナと共にクビになる。
マイク達は早速クレイグリストを通じて、ハワイ旅行にタダで同伴できるという触れ込みで候補者の募集を始める。その広告はネットで拡散し、予想以上の反響を呼ぶ。二人はネットで話題の兄弟としてテレビ番組に出演すると、母と妹が気に入る様な上品な娘を捜していると訴える。期せずして、その番組を観ていたアリスとタチアナは目の色を変える。タチアナは嫌な思い出を消し去る絶好のチャンスだと説く。アリス達は早速ふしだらな身なりを上品な装いで取り繕う。
マイク達は候補者との面談を繰り返すが、適任者が現れずに焦る。タチアナは広告に応募する事で媚を売る軽い女だと思われる事を嫌い、優位に立つべく一計を案じ、マイク達がバーから出た矢先に走行中の車にわざと撥ねられ、気絶を装う。マイクは医者の見習いだった経験を活かしてタチアナに救命措置を行う。アリス達は偶然の出会いを装い、首尾よく、マイク達と接触する事に成功する。アリスとタチアナはそれぞれファンドマネージャーと教師を装い、マイク達を欺く。デイヴはアリスと意気投合し、趣味で漫画を描いている事を明かす。アリスは交際相手が死んだと偽る。マイク達はアリス達にハワイへの同伴を打診し、アリス達は快諾する。
程なく、4人はハワイに到着し、ホテルにチェックインする。マイクはタチアナと関係を持とうと意気込み、タチアナとの同室を希望するが、タチアナはそれを拒み、アリスと同室を望む。その後、マイク達はアリス達を親族の顔合わせ会に同伴し、ジーニーや両親に紹介する。マイク達はジーニーや両親がアリス達を気に入った事を喜ぶ。アリスは幸せそうなジーニーを見て、自分の不幸な結婚式を思い出し、酒が進む。マイクは予てから折り合いの悪い、いとこでレズビアンのテリーと出会し、タチアナを巡って張り合う。アリス達は本性を隠しながらハワイを満喫する。
アリス達はマイク達が予定していたイルカツアーの代わりに、ジュラシック・パークのロケ地をバギーで回るツアーを勧め、ジーニーもそれに同調する。マイク達はジーニーの意向を尊重し、応じる。6人はロケ地をバギーで回って楽しむ。その最中、アリスとタチアナはアクロバティックな運転を披露し、マイク達を挑発する。マイクは二人に唆され、無茶な運転をした拍子に、ジーニーの顔面をタイヤで直撃し、負傷させる。
マイク達の父は激昂し、二人に愛想を尽かす。アリスは結婚式を台無しにした事への責任に苛まれ、埋め合わせをしようと企てる。ジーニーがストレス解消の為にマッサージを受けに行くと、アリスはマッサージ師に性感マッサージを行う様に依頼する。マッサージ師はスペシャルマッサージを施す事で、ジーニーを絶頂へと導く。同じ頃、テリーはサウナでタチアナと接触する。金持ちを自負するテリーは、リアーナと知り合いでバックステージにも行ける事を明かし、タチアナを誘惑する。タチアナはリアーナの大ファンのアリスを喜ばせる為に、要求に応じてテリーの陰部を手で愛撫する。一方、マイクはタチアナを探して部屋を覗きまわる内に、ジーニーの絶頂する様子とタチアナが愛撫する様子を立て続けに目撃し、当惑する。
ジーニーはマッサージを終えて上機嫌になる。デイヴはアリスに、帰ったら仕事を辞めて漫画に専念する意向を示す。アリスはデイヴが夢を追う事を評価する。デイヴは自信が無くて挑戦する事への怖れを吐露するが、アリスは自分も同じだと説く。アリスは交際相手の死が嘘であり、結婚式でドタキャンされた事を明かす。デイヴはアリスに同情する。一方、マイクはタチアナにテリーへの愛撫について問い質すが、タチアナはマイクに自分とヤリたいだけでは無いかと問い返し、マイクはそれを認める。タチアナはテレビでハワイへの同伴の件を知った事について口を滑らせてしまい、開き直って全てが作り話だと認める。憤慨したマイクはデイヴを呼びつけると、タチアナ達が嘘を付いている事を伝え、帰らせるべきだと主張する。
その夜、リハーサルディナーの開始が近づき、デイヴはアリスと距離を縮める。マイクはデイヴをスピーチの練習の為に強引にバックステージへと連れ出す。独りになったアリスは、ジーニーに持参したエクスタシーを勧める。マイクはスピーチを間近に控えたテリーのドリンクに毒を盛って、下痢にさせる企みをデイヴに明かす。デイヴはマイクが正気ではないと非難し、反発する。間もなく、ディナーが始まると、アリスとジーニーはラリって会場を抜け出す。マイクはテリーのドリンクに薬を盛ろうとするが、デイヴが制止し、バックステージに連れ戻す。
テリーはステージでスピーチを始め、客を沸かせる。デイヴはマイクに酒販売を辞めて漫画を描く決意を示す。マイクはデイヴに裏切り者だと詰り、二人は口論を始める。折り悪く、音声の切り替えミスが生じ、マイク達の争う様子がヘッドセットを通じて、会場に筒抜けになり、毒を盛る計画やテリーへの愛撫、ジーニーの絶頂の件が全員に知れ渡る。エリックはそれに憤慨する。マイクとデイヴは取っ組み合いの喧嘩の末にステージに飛び出して醜態を晒し、ディナーはお開きとなる。
アリスとジーニーは近所の厩舎に辿り着く。ジーニーは新婚旅行で気球に乗り、いろんな国に訪れる事を希望したものの、エリックに却下された事を明かし、エリックが退屈な男なのでは無いかという不安を漏らす。ジーニーは自らを柵の中の馬に擬えると、アリスと一緒に厩舎の馬達を解放する。一方、しょぼくれるマイクはタチアナに、サウナの件が許せずにテリーに毒を盛ろうとした事を明かし、卑下する。タチアナはそれに理解を示し、冷たくした事を詫びると、本当は馬鹿なのに強がって賢いふりをしているところが自分と似ていると説く。
デイヴは厩舎の前で素っ裸で喚いているアリスとジーニーを見つけ、式前日のジーニーにエクスタシーを飲ませた事を知って呆れる。デイヴは二人を会場に連れ戻す。エリックはマッサージとエクスタシーの件でジーニーを詰問する。ジーニーは結婚後の退屈な暮らしに不安を覚えた事を明かす。エリックは結婚式をキャンセルする。デイヴはアリスの責任を問い、失望を伝える。
翌朝、マイクとデイヴ、アリスとタチアナはそれぞれに帰り支度を始める。両者は式を台無しにし、ジーニーを傷つけた事への責任を痛感し、自己嫌悪に陥るが、そのままでは帰れないと考え、ジーニーとエリックに謝罪し、考え直す様に請う。エリックは四人を身勝手な変わり者達だと詰ると、自らが退屈では無くリスクを負える男である事を主張し、気球のチケットをサプライズで用意していた事を明かす。ジーニーは甚く喜び、二人は再び結婚の意志を確かめ合う。
マイク達は早速、結婚式を開く為に奔走し、厩舎の前に即製の会場を設営する。ジーニーとエリックは改めて集まった親族の祝福を受け、晴れて結婚する。マイクはタチアナをデイヴの代わりのパートナーに誘い、タチアナはそれを快諾する。一方、アリスは事ある毎に見ていた結婚式の動画を削除すると、デイヴに立ち直れた事を感謝し、抱きついて熱烈なキスを交わす。
夜のパーティで、マイクとデイヴはステージでジーニーに対する愛を込めた歌を送る。そこへアリスとタチアナが加わり、四人はダンスパフォーマンスを披露し、打ち上げ花火で最後を飾ろうとするが、花火が暴発してまたもや騒動を巻き起こす。その後、マイクとタチアナは厩舎の中でセックスする。