チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

キング・オブ・エジプト

アレックス・プロヤス監督作「キング・オブ・エジプト」("Gods of Egypt" : 2016)[BD]

太古の昔、エジプト全土を統治していた生命の神オシリスを殺して王座を奪った、弟の砂漠の神セトに復讐を果たすべく、オシリスの息子で天空の神ホルスが、人間の盗人と手を組んで奮闘する様を描くファンタジー・アドベンチャー作品。

 

太古の昔、生命の誕生の地エジプトには、体に金が流れ、あらゆる獣に姿を変えられる神々が、人間に交じって暮らしていた。エジプトは二人の兄弟神によって分割され、生命の神オシリスが王としてナイルの肥沃な大地を治める一方、弟で砂漠の神セトは不毛の地を治め、孤独な境遇をじっと耐え忍んでいた。オシリスと王妃イシスの一人息子にして天空の神ホルスは、妃にして愛の女神ハトホルと神殿で安穏と暮らしていた。

千年に及ぶ泰平の時を生きたオシリスは、王座をホルスに譲る事を決意する。一方、都では盗人を生業とするベックが、駆け落ちしたザヤと一緒に暮らしていた。神々への信仰心が篤いザヤは、ホルスの戴冠式にベックを誘って観に行く。神殿にはエジプト中の市民がそれぞれに贈り物を持参して集まり、守護の女神ネフティス、知恵の神トトらもやってくる。オシリスがホルスに戴冠しようとしたその時、セトがやってくる。セトはホルスに狩猟笛を贈る。ホルスがセトに促され、それを試奏すると、セトの率いる砂漠の軍隊が群衆を押し分けてやってくる。セトはかつてラーから授かった槍をオシリスに手渡し、決闘を求める。オシリスがそれを拒むと、セトはオシリスの胸を短剣で刺す。セトは自らがエジプトの王だと主張すると、集まった神々に服従か死の選択を迫り、民には隷属を命じる。またセトは、死後の世界は等しくあるというこれまでのオシリスの方針を否定し、金次第だと民に宣告する。オシリスはホルスに対し、旅が始まったばかりだと説き、息絶える。セトはホルスに槍を手に取って戦う様に命じる。ホルスは隼に、セトはジャッカルにそれぞれ姿を変え、激しい闘いを繰り広げる。ホルスはセトに敗れ、両目を奪われる。セトがホルスの止めを刺そうとしたその時、ハトホルが跪いて情けを求める。

程なく、セトは自らの遺産たる巨塔オベリスクの建造を開始し、民を奴隷労働へと駆り出す。ホルスが都から姿を消した事で、民は深く失望する。ハトホルはセトの妃となる。ザヤは塔の建築士ウルシュの屋敷で召使としてこき使われる。ベックは屋敷に忍び込んではザヤと密会し、助け出す術を模索する。ザヤはセトの軍隊が、持ち帰った戦利品を宝物庫に収める際に忍び込むチャンスがある事を明かすと、宝物庫に隠されたホルスの目を盗み出し、ホルスに力を取り戻させる事を提案する。ベックとザヤは屋敷の中で、ウルシュが建てた宝物庫の図面と、世界の中心に繋がり、セトの力の源になっているピラミッドの図面を見つける。

夜、ベックは戦利品に紛れ込んで宝物庫に忍び込むと、幾重にも仕掛けられた罠を掻い潜って、ホルスの目の片方を盗み出す。翌日、ベックはザヤに会いに行くが、ウルシュに宝物庫への侵入が発覚し、待ち伏せに遭う。ベックはホルスの目の放つ輝きでウルシュ達が怯んだ隙に、ザヤを連れて馬車で逃走を図る。その矢先に、ザヤはウルシュの放った矢に胸を射抜かれ、息絶える。ベックはホルスが篭もるオシリスの墓を訪ねると、目と引き換えにザヤを死から救う様に請う。ホルスは手遅れだと説くと、ザヤを死者の国へ送るべく、アヌビスを召喚する。アヌビスはザヤに宝物の持ち合わせが無い事を知ると、ザヤの魂を冥界への旅路へと連行する。ホルスはベックから目を奪取し、それを右目に収めると、もう片方を要求する。ベックはそれがセトのピラミッドの中にあり、図面を見た自分なら入れると主張し、引き換えにザヤを戻す事を要望する。ホルスは冥界へ行く前に九つの門をくぐる必要があり、それには数日かかる事から、その間にセトを殺し、自らが王になれば救える可能性がある事を明かす。一方、セトは反逆した神々の残党がネフティスの要塞に集結し、戦の準備をしている事を察知すると、砂漠の軍隊を討伐に向かわせる。また、セトはホルスの目が人間に奪われたとの報せを受け、臣下のムネビスに奪還を命じる。

ホルスは山の頂上で祖父の太陽神ラーに祈りを捧げ、隼の姿に変身すると、ベックを連れて、天空を超えた創造の源を進む太陽の船を訪ね、ラーと対面する。ラーは夜な夜な地球に襲ってくる、混沌をもたらす巨大な悪魔アポピスを退ける様を見せる。ホルスは砂漠の炎を消す為に必要な創造の水を、源流から採取する。ラーはホルスが泰平にかまけて怠け過ぎていた事を咎めると、進むべき道を外れる事無く強くなる様に諭す。ラーはセトの統治を認めない一方で、ホルスが適任かどうかも分からないと説く。一方、セトはネフティスの要塞を襲撃し、ネフティスから黄金の翼をもぎ取って奪う。

ホルスとベックは人間界に戻る。その矢先にベックは森でムネビスとその手下達の奇襲に遭う。ホルスはムネビス達を撃退する。ムネビスは深手を負いながらも、セトの元へ戻ると、ホルス達が人間の女を蘇生させようと企てている事を報せる。セトはそれを聞くと、ムネビスの首を刎ねて処刑する。セトは唯一手付かずな冥界をも手中に収める意向を示すと、かつて死者の導き役を担っていたハトホルに、冥界へ連れて行く事で忠誠を示す様に命じる。しかし、セトはハトホルがホルスを愛しており、自らを欺いている事を知り、ハトホルを殺そうとする。ハトホルはホルスから授かった悪魔除けの腕輪を外す事で、意図的に自らの身を悪魔に冥界へと引きずり込ませ、セトから逃れる。ハトホルは再び人間界に戻ると、ホルスを探しに向かう。

ホルスとベックは、オシリスが最初に建て、セトが破壊した神殿の跡地を訪ねる。ホルスはそこでオシリスの遺体が切り刻まれ、イシスが処刑された事を明かし、セトに対する復讐への決意を新たにする。そこへセトが放った二人の刺客、アスタルテとアナトが炎を吐く大蛇二頭を率いて現れる。ホルスとベックは協力しあう事でアナトを大蛇と共に崖下へ落とす。間もなく、ハトホルが駆け付け、アスタルテの大蛇に暗示をかけ、自滅に導く。ホルスは一時でもセトの女になったハトホルに恨み節をぶつける。三人は、ピラミッドで炎の番を担うスフィンクスの謎を解く術を得るべく、森の中の巨木に構えたトトの宮殿を訪ねる。ホルスはセトの目論見を止めねば、皆が殺されるのだと訴え、トトに協力を求める。トトは自らの無数の分身を操って知識の記録に明け暮れており、一旦は協力を拒むが、ベックの言葉巧みな挑発に乗り、渋々承諾する。

四人はセトのピラミッドを目指す。ハトホルはベックがザヤを心から愛し、蘇生を信じている事を知ると、それが不可能にも関わらず、騙して従わせているホルスを咎める。ホルスはベックが勝手に信じたのだと開き直るが、ハトホルは真実を伝えるべきだと非難する。ホルスはセトの炎を消す為にピラミッドの図面を見たベックが必要であり、皆の命がかかっているのだと説き伏せる。ハトホルはベックの心情を慮ると、かつて冥界で死者の魂を迎える任に就いていた事、ホルスから授かった腕輪で悪魔の誘惑から救い出された事を明かし、冥界への旅路の途中のザヤと交信させる。ベックはザヤにホルスと取引した事を明かし、自分を信じて待つ様に伝える。

四人は砂漠を渡って、炎を宿すピラミッドに辿り着く。ベックは一か八かで内部に侵入し、荒れ狂う砂嵐の仕掛けを解除する事で、ホルス達を招き入れる。最奥部に到達した四人の前にスフィンクスが姿を現し、謎を解くか、滅びるかの選択を迫る。トトは二度の誤答の後に正解を導き出し、スフィンクスは崩れ去る。四人がピラミッドの心臓たる炎の源に近づいた瞬間、セトが仕掛けた罠が起動し、ホルスとハトホルが檻に閉じ込められる。セトはトトから頭脳を奪い取る。ベックは創造の水で炎の源を消そうと企てる。セトはザヤの蘇生は不可能であり、ホルスがベックを騙して、利用している事を明かすと、ベックが怯んだ隙に乗じて水を奪って捨て去る。セトが去ると同時にピラミッドは崩壊を始める。ホルスは檻を破ると、ハトホル、ベックを連れて脱出する。

ホルスは復讐の邪魔をしたベックを咎める。ベックはオシリス亡き後、ザヤがホルスに祈りを捧げていたのに助けに来なかった事を論い、神にとっては人間はどうでもいい存在なのだと非難する。見かねたハトホルはアヌビスを呼び寄せると、宝物を所持していないザヤへの配慮を請う。オシリスは相当に特別な宝物を要求する。ハトホルは自らの腕輪を提示し、ベックが直接ザヤに渡す事を希望する。ホルスは制止するが、ハトホルはそれがベックへの償いであり、愛の女神としての責務だと説くと、腕輪を外す。その瞬間、ハトホルは悪魔に冥界へと連れ去られる。ホルスは腕輪をベックに手渡し、やるべき事をやる様に促す。ベックはアヌビスに死者の旅路へと誘われる。その頃、ザヤは冥界への最後の砦、二つの審理の間に達し、判事から秤に捧げ物を乗せる様に命じられる。そこへベックが駆け付け、ザヤと再会する。

一方、セトはネフティスの黄金の翼、トトの頭脳、オシリスの心臓、ホルスの全知の目をその身に宿すと、創造の源にラーを訪ねる。セトはオシリスにもできなかった、全ての世界を治めるという偉業の達成が近い事への自負を示すと、灼熱の不毛の砂漠へ自分を追放した理由と、オシリスを王にし、子供を儲けさせる一方で、自分には命を与える事を許さなかった理由をラーに問い質す。ラーはそれがセトに課した試練であり、子を思う寂しさを味わわせたくなかったのだと説くと、自らの後を継ぐ事で試練は終わり、全てを許す意向を示す。セトはそれを拒むと、不死の存在として、冥界を含めた自らの王国を作り直す野望を明かす。セトはラーの強大な力を退けると、槍を奪ってラーを宇宙へと放逐する。

ベックが秤に腕輪を乗せようとしたその時、ラーが不在になった事で解き放たれた混沌が冥界を蝕み始める。アヌビスはそれを阻止しながら、ホルスに望みを託す意向を示し、ベックを人間界に戻す。ホルスとベックはネフティスが遣わした船で都に向かう。一方、セトはオベリスクの頂上でアポピスを呼び寄せる。アポピスは全ての生き物を滅ぼす為にナイル川を飲み込み始める。アポピスはラーにしか退治できない為、ホルス達はセトから槍を奪還すべく、オベリスクに向かう。

ホルス達はウォルシュに案内させ、昇降機でオベリスクの頂上を目指す。ホルスは頂上でセトに決闘を挑む。一方、ベックは闘争の末にウォルシュを転落死させる。ホルスはラーの槍を操るセトの前に窮地に陥る。ベックはホルスに加勢し、セトから全知の目を奪い取ると、身を挺してホルス目掛けて投げつける。ホルスは目で無く、ベックを救いに行くが、セトの妨害に遭ってベックと一緒に塔から転落する。ホルスは片目でも変身できると気付き、隼と化してベックを救って地上に降り立つ。ホルスは旅の目的が復讐を遂げる事では無く、民を救う事にあると悟ったのだと説くと、負傷したベックを残して、セトとの決着を付けに向かう。

ホルスは死闘の末にセトを倒し、その過程で塔は崩壊する。ホルスは力を失い、瀕死のセトからラーの槍を奪還すると、命乞いするセトに止めを刺す。ホルスは宇宙を漂流するラーに槍を手渡す。復活したラーはアポピスを地球から追い返し、それに伴って冥界から混沌が消え去る。荒廃した都に降り立ったホルスは、民の子供が拾った全知の目を受け取り、謝意を示す。民はホルスを讃える。ホルスはベックを迎えに行くが、ベックは致命傷を負っており、間もなく息絶える。

ホルスはオシリスの墓の中にザヤとベックの亡骸を並べる。そこへラーが現れ、ホルスに対する借りに対して、望みを何でも叶える意向を示す。ホルスは自分が二人に与えられぬ物を希望する。ラーはそれに応じ、二人を蘇生させる。蘇ったベックとザヤは口づけを交わす。程なく、再建した都で改めて戴冠式が行われ、ホルスは晴れてエジプト全土の王に就任する。ホルスは民に対し、冥界行きが金では無く、善行、慈悲、寛容さで決まるという、新たな規則を宣言し、大切なのは今の人生をどう生きるかだと説く。ベックは秤から持ち帰っていた腕輪をホルスに返す。ホルスはベックに留守を任せると、神殿を飛び立ち、ハトホルを迎えに行く。

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