チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ガメラ対大魔獣ジャイガー

湯浅憲明監督作「ガメラ対大魔獣ジャイガー」(1970)[DVD]

万博展示の為に南洋の島から持ち込まれた、謎の石像を追って襲来した大魔獣ジャイガーと、ガメラの死闘の行く末を描く特撮怪獣作品。

 

1970年、大阪。万博の開催を目前に控え、小型船舶修理工場を営む北山は、エキスポ展示用に小型潜水艇を制作し、小学生の息子の弘と一緒に試運転を続ける。弘の姉のみわ子の恋人で、万博の広報部員を担う沢田は、弘を完成間近の会場へ招待する。一方、弘の友達トミーの父ウィリアム博士は、考古学展示品の目玉となる、巨石文化を象徴する謎多き石像を受け取る為に、南太平洋赤道直下のウェスター島へ家族を率いて訪れ、搬出に向けた作業に着手する。

沢田は弘に会場を案内している途中で事務所に呼び戻される。ウェスター島からやってきた文化使節ギボーは、石像を動かすと祟りがあると主張し、展示の中止を強く要求しており、古代文化を専門とする沢田は事務局長に代わってギボーの説得を依頼される。沢田は資料を元に、悪魔の笛と呼ばれているその石像を展示する意図が、人類の歴史を知る一助とする事にあるのだとギボーに説明するが、怒りの収まらぬギボーは「ジャイガー」という言葉を吐き捨てて出ていく。

一方、ウェスター島ではウィリアムの指揮の下、ヘリが石像を地中から引き抜き、搬送を開始する。ウィリアム達が作業の様子を見守る中、ガメラが飛来する。ウィリアムはスタッフ達に射撃の準備を命じる。トミーはガメラが子供の味方だと訴えるが、ウィリアムは耳を貸さず、ヘリに搬送を急がせる。ガメラは石像を掴んで妨害する。ウィリアム達は射撃でガメラを退ける。その矢先に火山が噴火する。ガメラは噴火口へと飛び去る。ヘリが石像を貨物船に積み込む最中、どこからともなく奇妙な音が響き渡る。

程なく、トミーと妹スーザンは貨物船に先立って帰国すると、北山の工場に訪れる。トミー達は島でガメラに襲われた事を弘に報せる。弘はそれに疑義を呈し、ガメラが石像を持ち出すのを阻止しようとしたのでは無いかと推察する。その頃、ウェスター島では、石像の跡地で覚醒した怪獣が出現する。そこへガメラが噴火口から舞い戻る。怪獣はガメラに闘争を仕掛ける。ガメラは怪獣を繰り返し上空へ運び上げては突き落とした後、火炎放射でとどめを刺そうとする。怪獣は頭部に突き出した角から針を発射してガメラの四肢を封じ、体当たりでガメラをひっくり返すと、日本へ向けて猛スピードで進撃を開始する。

翌日、石像を積んだ貨物船は大阪港に到着する。弘達は沢田に同伴して見学に訪れる。貨物船の船員達の多くが、あたかも石像の祟りを思わせる奇病に苦しんでおり、沢田は別途作業員を手配し、石像の吊り上げを依頼する。ヘリが石像の搬送を始めた途端、再び奇妙な音が響き渡る。そこへ怪獣が襲来し、貨物船を体当たりで破壊すると、石像を追って上陸した後、都市部を蹂躙し始める。間もなく、その怪獣は、ギボーが主張した、古代ムー大陸の伝説に登場する大魔獣ジャイガーだと推断される。弘はムー大陸の住民が石像でジャイガーを封じ込めていたのだと主張する。自衛隊は戦車部隊と航空部隊でジャイガーを迎え撃つ。ジャイガーは針に加え、一瞬にして対象を焼き尽くす光線で部隊を返り討ちにする。一方、ガメラは苦慮の末に四肢に刺さった針を抜き取ると、ジェット噴射で日本へ向かう。

夜を迎えても尚、ジャイガーは街の破壊を続ける。国立科学研究所の鈴木博士は、ジャイガーの光線が極超音波を原理とするマグネチューム光線だと分析する。北山達は疎開の準備に追われる。その最中、ガメラが大阪に飛来し、ジャイガーと闘争を始める。ガメラは針を巧みに躱し、ジャイガーを力で圧倒する。ジャイガーは手脚の吸盤でガメラを吸い寄せると、尻尾の針をガメラの肩に突き刺す。ガメラは悶えながら海へと移動した後、海岸で倒れる。間もなく、ガメラの肩と頭部は透けていき、ガメラは活動停止に陥る。

事務局に対策本部が設置される。ジャイガーは休息に入る。万博目当てに予約したホテルや航空会社のキャンセルが相次ぎ、事務局長は開催中止を危ぶむ。鈴木はジャイガーに対する有効策を見出せずに手を拱く。石像の調査を行っているウィリアムは、再び奇妙な音が発生し、スタッフが奇病を患った事を報せる。対策本部に忍び込んだ弘は、奇病の原因は石像に毒薬が染み込んでいるからで、ジャイガーはその毒薬の力で地底に封じられていたのでは無いかという見解を示す。鈴木はそれに賛同し、石像を調査する意向を示す。

間もなく、ジャイガーは活動を再開すると、万博会場から程近い山に隠された石像へと猛進し、吸盤で石像を引き寄せると、それを海へと投げ捨てる。鈴木は石像の調査が不可能になり、途方に暮れる。弘はガメラを生き返らせる事を提案する。ガメラの生死を確認すべく、科学研究所は上空からガメラのレントゲン撮影を行う。本部に海洋研究所の所長で動物学の権威の松井博士が招聘される。松井はレントゲン写真の肺と刺された左肩に見える黒い影が、体内に産み付けられた卵か幼虫の類であり、透けて見えるのはその幼虫に血を吸われて貧血状態を引き起こしているからだと推測する。本部は幼虫を退ける策を思案する。

弘とトミーは本部からトランシーバーを持ち出し、工場に戻る。二人は北山とみわ子を欺き、スーザンに沢田への言伝を頼むと、潜水艇に乗ってガメラの体内に潜入する。本部はスーザンから言伝を聞くと、弘達と交信し、電波で位置を確認する。弘達は松井の指示に従い、気管から肺に到達すると、潜水艇を降りて奥へ進む。そこにジャイガーの幼生が現れ、粘液を噴出して弘達に襲いかかる。弘は粘液が付着したトランシーバーをジャイガーに投げつける。ジャイガーは体に付着したトランシーバーの発する雑音に悶え苦しんだ末に絶命する。

本部に帰還した弘達は、幼生の死の経緯について報告する。鈴木は振動数の高い極超音波のマグネチューム光線に対し、トランシーバーの雑音が低周波で両極端である事から、ジャイガーの弱点が低周波の音波だと推断する。沢田は無数のスピーカーで一斉に雑音を鳴らす策を提案する。その時、ウィリアムは石像の謎を解明する。ウィリアムは生贄の血を注ぐ為に中心に通した管が、結果として風が通ると奇妙な音が出るという原理を説明し、奇病は一種のアレルギーだと推測すると、悪魔の笛の周波数を特定し、スピーカーで再生する様に提案する。弘はガメラを蘇生すべきだと訴える。松井はガメラの心臓部にエネルギー源となる高圧電流を送る事を提案する。

ガメラ救助作戦と低周波作戦が同時に開始される。弘とトミーは再び潜水艇ガメラの体内に入り、電極を引き込む。本部はジャイガーが眠っている内に、周囲に複数のスピーカーを設置し、低周波を発生する。ジャイガーは苦悶し、身動きが取れなくなる。弘達が戻ると、ガメラの心臓に大電流が送られ、ガメラは息を吹き返す。しかし、発電能力を超えた事で停電が生じてスピーカーが停止し、ジャイガーもまた活動を再開する。

ガメラとジャイガーは闘争を始める。ガメラは電柱で耳を塞ぐ事でマグネチューム光線をやり過ごすと、ジャイガーの尻尾から針を断裂させる。次にガメラは海底から石像を引き上げ、上空を旋回する事で風笛の様に低周波音を鳴らす事で、ジャイガーを弱らせた末に、石像を頭部に突き刺して倒す。ガメラは石像と一緒にジャイガーをウェスター島へと運び去る。弘達はガメラを見送る。ウィリアムは石像の模造品を展示する意向を示す。沢田は一連の事件から得た、子供達が持っている素朴な直感と穢れなき魂を大人になっても失ってはならないのだという教訓を噛みしめる。

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