チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

神作「ブレードランナー2049」の切なすぎる真実に打ちのめされて一日経ってもブレラン・ロスがハンパない。

もう完全に忘れ去られた感のあるプレミアムなんちゃらだが、そんな昨日、IMAXで今年最大の注目作とも言える映画「ブレードランナー2049」を鑑賞してきた。私は往年の名作「ブレードランナー」にそれほど入れ込んでいるファンでも無く、劇場で観るべきか一ヶ月前の段階まで迷っていたミーハー野郎なのだが、その旧作を復習がてらン年ぶりにレンタルで観て、此度への新作への期待が俄然高まってしまい、迷う事なくIMAX3Dでの鑑賞を選択した。財政難なのに阿呆である。しかし、その決断は完全に正しかった。物語、人物設定、世界観、どれを取っても予想を遥かに上回る出来栄えで稀に見る最高の体験ができた。やはりドゥニ・ヴィルヌーヴ監督恐るべしだ。三時間近い長編作品なのに3Dメガネでほとんど疲労を感じなかったのも意外だった。というか、長丁場を感じさせないテンポの良さと、何より没入感がハンパなくて、食い入るように観ていたらあっという間に終盤だった。今作ではレプリカントに関するある重大な真実が明らかになるワケだが、その真実が切な過ぎて、しかもサラッと明かされるものだから、主人公に感情移入していると打ちのめされた様に心が痛かった。ライアン・ゴズリングの漂わせる哀愁がこれまた心を揺さぶって仕方なく、ますます彼を好きになった。何を演じさせても男前な役者だ。一夜明けてこうして思い返していると、数多の情景が蘇ってきて、ブレラン・ロスとも言える状態に陥ってしまう。ディストピアの様な30年後の世界なのに、ある種の憧憬を抱いてしまうのは何故だろう。現実逃避願望からかしら。もう一度IMAX3Dで観たい・・・無理だな。