チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

宇宙大怪獣ギララ

二本松嘉瑞監督作「宇宙大怪獣ギララ」(1967)[DVD]

宇宙空間で採取された謎の物体から出現した凶暴な怪獣ギララを撃滅すべく、研究者らが奮闘する様を描く特撮怪獣作品。

 

日本宇宙開発局・富士宇宙飛行センターFAFCは、火星の有人探査を計画し、数度に渡って宇宙船を送り出してきたがいずれも失敗に終わり、犠牲者を出していた。FAFCのセンター長・加藤博士は、その原因が火星に近づく度にどこからともなく現れるUFOではないかと推測する。軌道不定のそのUFOの出現前後には必ず強力な磁気嵐が発生し、船内の機器が機能不全に陥るからである。加藤は新たに最高の科学的頭脳を以って原子力宇宙船AABγを設計し、再度の有人探査に挑戦する事を決意する。搭乗員にはキャプテンの佐野、未確認宇宙物質の採集を担う宇宙生物学者リーザ、搭乗員の健康を管理する塩田、通信員の宮本が選出される。リーザは責任感の強い佐野に密かに好意を寄せる。

バーマン博士が開発した濃縮原子燃料が搭載された後、AABγは発射台からロケットで打ち上げられる。AABγはロケットを分離し、無事に宇宙空間へ飛び出す。程なく、AABγは通信障害に見舞われ、放射線の上昇を検知する。前方に発光するUFOが出現すると、塩田が原因不明の不調を訴え始める。佐野は加速噴射を実施し、予定のコースを外れてUFOへの急接近を企てるが、UFOは視界外へ飛び去る。通信が復旧すると、加藤はUFOを無理に追わずに、月ステーションMFC緊急着陸するよう命じる。

AABγはMFCに到着し、センター長の木村と通信員の道子らが佐野らを迎える。道子もまた佐野に好意を寄せており、リーザとの関係に気を揉む。塩田は医師スタインから宇宙病だと診断され、任務から外れる運びとなる。佐野らは束の間の休養を取る。リーザは道子にイヤリングを贈るが、同時に嫉妬心を抱く。スタインは塩田の交代要員として任務に就く事を命じられるが、不満を訴える。

佐野、リーザ、宮本、スタインの四人を乗せたAABγは月を離れ、再び火星を目指す。程なく、AABγは隕石群と遭遇し、船体に穴が空いて危機に陥るが、辛うじてその場を切り抜ける。船体の修理後、AABγは再びUFOと遭遇する。佐野は全速力で離脱を図るが、船体がUFOに引きつけられている事に気付くと、燃料の無駄だと判断してエンジンを停止する。スタインはそれに反発し、佐野から強引に操縦桿を奪って全速力で地球へ戻ろうとする。MFCの道子はAABγとの通信が断たれた事から佐野らを心配し、自らが救援ロケットに乗って捜索に向かうと木村に願い出る。木村は犠牲者を増やす事を嫌って却下する

UFOは火星方面へと飛び去る。AABγの燃料出力は半減して加速できなくなり、計器が機能不能に陥った事で、佐野らは現在地も分からず、途方に暮れる。リーザは船体後方の推進部に無数の発光する付着物を発見する。佐野とリーザは船外に出て、その内の一つをコンテナに採取する。間もなく、通信が復旧すると、佐野は状況を加藤に報せる。加藤はAABγに待機を命じ、MFCから救援ロケットを向かわせる。道子が乗った救援ロケットは原子燃料を届け、AABγは地球に帰還する。

バーマンは謎の発光体を持ち帰っただけでも成果と見做し、自らの屋敷で帰還パーティを開く。その最中、加藤はFAFCから研究所が荒らされているとの報せを受ける。一同は直ちに研究所に駆け付け、発光体を収めた容器が割れ、床が高熱で溶けて穴が開いているのを目の当たりにする。更に発光体が抜け殻だけになっており、傍の床には生物の足跡が付着しているのが確認される。バーマンは発光体から宇宙生物が現れ、地下に消えたと推測する。その後、佐野、宮本、リーザ、道子は箱根ホテルのバーを訪ね、停電が頻発している事を知る。その直後、目の前の山が爆発し、体長60メートルの怪獣が出現する。怪獣は電力を吸収し、自らのエネルギーに変えると、東京方面へ向かう。現場には研究室の足跡と相似形の足跡が残され、怪獣はFAFCによってギララと命名される。

間もなく、統合幕僚長会議が開催される。リーザは、発光体の抜け殻とロケットのエンジン部分に付着していた宇宙物質を比較分析した結果、両者が同一の分子構造を持つ物体だった事を報告する。バーマンはその物質の中にギララに対抗し得る秘密が隠されている可能性を指摘する。一方、ギララは東京の街を蹂躙する。自衛隊は陸と空から爆撃とメーザー光線の集中砲火を浴びせるが、ギララはそれを物ともせず、口から発射する火球で迎え撃ち、破壊の限りを尽くす。

リーザは物質の分析を続け、それが非常に高温の星が爆発してできたもので、真空中で急激に凝縮し、極めて複雑な有機的分子構造を形成しているのだと確認する。バーマンはそれが周囲の高エネルギーを反射する一方で、発光体に含まれた高エネルギーを制御していたのだと推測する。リーザは完全真空中なら有機的複合合成の実験が容易にできると説く。加藤はリーザに直ちに月で実験を行うよう命じる。リーザ、佐野、宮本、道子はAABγで月へ向かう。一方、ギララは破壊を続けながら群馬方面へ北上する。

リーザはギララニュウムと命名された物質の完全な真空合成に成功する。リーザはそれが月面の鉱石にも相当量含まれており、熱エネルギーを始めとして宇宙放射能を完全に反射する性質を宿している事実を掴む。加藤はリーザにギララニュウムの抽出を急がせる。バーマンはそれでギララを包み込めば、エネルギーの吸収ができなくなるはずだと推測する。

ギララは猪苗代湖ダムを襲撃した後、太平洋へと向かう。佐野らは抽出したギララニュウムを携え、AABγで地球に戻る途中で電波妨害に遭い、操縦不能に陥る。佐野らはギララニュウムが強力な放射線を発している事から、それが原因だと確信する。リーザはギララニュウムをどこかで遮蔽するしか無いと説く。道子は放射能を遮る厚い壁に覆われた原子炉室に入れる事を提案する。佐野は逆に原子炉が加熱されるリスクを覚悟の上でその案を決行する。ギララは原子力研究所の発電所を襲撃し、原子エネルギーを吸収する事で、その勢力を増すと、エネルギー体に変化して西方へと飛び立つ。加藤はFAFC内の濃縮原子燃料貯蔵庫が狙いだと悟る。一方、AABγの前に再びUFOが出現する。佐野は最大加速噴射でこれを振り切る。

ギララがFAFCの傍に降り立つと、加藤はAABγ発着要員以外に退避を命じる。間もなく、AABγは帰還し、ギララニュウムはヘリで空自基地へと緊急輸送される。佐野と宮本は貯蔵庫から原子燃料を運び出す作業に協力する。ギララは研究棟の破壊を始める。リーザは爆風で倒れた設備の下敷きになって身動きが取れなくなる。報せを受けた佐野らは、力を合わせてリーザを救出する。佐野は原子燃料を餌にする事で、ギララをFAFCから遠ざけようと考え、宮本と共にトラックで燃料を運び出し、首尾よくギララを誘き寄せる。間もなく、ギララは全速力のトラックから燃料を奪い取り、エネルギーを吸収すると、再びFAFCへ戻っていく。

一方、空自基地からギララニュウムミサイルを搭載した航空隊が出動する。航空隊は犠牲を払いながらも、ギララにミサイルを撃ち込む。ギララニュウムに包まれたギララは激しく苦悶した後、活動を停止し、やがて溶け落ちて元の小さな発光体に戻る。リーザはそれをコンテナに回収すると、地球上では破壊できないのだと説く。間もなく、発光体は無人ロケットで宇宙空間へと運び出される。バーマンはリーザの佐野への気持ちを悟り、リーザに思いを伝えるよう促す。リーザは佐野には心から愛している人がいるのだと答え、落胆する。佐野と道子は夕暮れの富士を眺めながら、何億光年の彼方へ飛び去ったギララに思いを馳せる。

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