チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

みぞれ降る寒空の昼下がりにほっつき歩く茶トラ猫と遭遇した私に為す術は無かった。

今冬はもうドカ雪は無いだろうと思っていたが、昨晩は冷え込みが強い中で降雪があった様で、今朝になって15センチほど積もっているのを見て驚いた。何があるか分からないものだ。ときに数日前、夜中にどこからともなく猫の鳴き声が聞こえてきたので、まさかとは思いながらも外を見たら何もいなかった。多少気温が上がってきたとは言え、まだ雪が残っているから猫が出歩けるとは思わないし、空耳だろうと判断した。ところが昨日の昼下がり、買い物帰りにアパートの近くで茶トラの成猫とばったり遭遇して、ひょっとしてこの猫が鳴き声の主だったのかもと思った。寒空の下、みぞれを浴びて濡れており、見た目には寒そうだったが、こちらを一瞥すると何食わぬ顔で歩き去ってしまった。痩せている風でも無かったし、どこかの飼い猫なのか、或いは餌付けされているのかも知れないが、雪が残っているのにほっつき歩く猫を初めて見た。今日みたいな氷点下でもどうにかして対応できているのだろうか。それとも、私が勝手に気の毒だと思っているだけで、実際にはヘッチャラだったりするのだろうか。仮に助けを求められても、私には何もしてやれないのだよなぁと、己の無力さ・不甲斐なさを強く認識させられたのだった。この界隈に棲んでいるならまた会いたいものだ。