チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

20190327

上旬は4月並の暖かい気候が続いていたのに、下旬は寒の戻りで春が遠ざけられているようだ。昨夜の降雪で数センチほど新たに積もったのだが、湿った雪だから昼にはほとんどシャーベット状に融けてしまっていた。しばらくはこんなぐずついた微妙な天気が続くらしい。それはさておき、数日前から隣人Xの部屋から一切の生活音が聞こえてこないので不可解に感じている。彼もまたドアの開閉などでうるさく音を立てる性分ゆえに、在室していればすぐに分かるのだが、試みに壁に耳を当ててしばらく様子を窺ってみても全くの無音が続いている。彼の郵便受けには数週間分の請求書やらチラシやらがはみ出るほど詰まったままっだ。一昨年まで同じ階に居住していた老人みたく、夜逃げのように失踪したのだろうか。或いは病でも患って入院しているのだろうか。単に遠出しているだけだろうか。ひょっとしたら、室内で死んでいる可能性も考えられる。彼の不在でこの階には私だけしかいないため、不気味なくらい静かで逆にほんのり怖いくらいだ。