チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

テルマエ・ロマエ II

武内英樹監督作「テルマエ・ロマエ II」(2014)[BD]

古代ローマのテルマエ技師が、現代日本の温泉街を参考にし、皇帝の意を汲んだ平和目的のテルマエ建設に奮闘する様を描くコメディ作品。

紀元136年の古代ローマ帝国。皇帝ハドリアヌスは領土拡大路線に終止符を打ち、近隣諸国と友好関係を築く融和政策へと舵を切った。しかし、侵略戦争による世界征服を目論む元老院は、皇帝の意思に反し、平和路線を覆そうと企てていた。コロッセオではグラディエーター達による剣闘が日に日に残虐さを増す中、テルマエ技師のルシウスは、剣闘で民衆の戦闘意欲が煽られる事を危惧していた。そんな時、ルシウスは元老院からコロッセオ内のテルマエ改良を依頼される。ルシウスは不本意ながら、テルマエに赴き、その酷い有様を憂うが、湯に浸かるや否や、現代日本の相撲部屋へ飛ばされる。ルシウスはあれよあれよと相撲観戦をする事になるが、剣闘とはまるで違う流血の無い平和な戦いぶりに甚く感銘を受ける。一方、漫画家として上手くいかず、風呂雑誌でバイト中の山越真実は、偶然ルシウスの姿を発見し、色めき立つ。ルシウスは力士達の通う銭湯に、コロッセオのテルマエのヒントを見出そうと、設備を堪能した後、バスクリンの効能を知る。ローマに戻ったルシウスは、早速テルマエを改良し、コロッセオにも相撲テイストを導入する。程なくして、ルシウスはアントニヌスから子供用のテルマエ建設を依頼される。思案に暮れるルシウスは、現代日本の温泉プール施設「湯~とぴあ」に飛ばされ、真実と久しぶりの再会を果たす。ウォータースライダーに感銘を受けたルシウスは、ローマに戻り、同様のテルマエを建設する。

ルシウスはハドリアヌスから内密の用件で呼び出される。ハドリアヌスは民衆の好戦意識を煽る元老院を危惧しており、平和を愛する民衆を育むテルマエ建設の必要性を訴える。そこで、バイアエの地で恵みの湯を掘り起こし、理想の温泉郷を作る様にルシウスに依頼する。ルシウスは依頼を引き受けるが、元老院は妨害を企てる。ハドリアヌスの依頼と同時に、北方パンノニアで国境警備中の次期皇帝ケイオニウスから、戦地で疲弊した兵を癒やすテルマエ建設を要請されると、ルシウスは再び現代日本に飛ばされる。樽風呂に着想を得たルシウスは、ケイオニウスに同じ作りの簡易風呂を送る。

その後、ルシウスは戦争で仕事を無くした山賊達に襲撃される。しかし、その最中、ルシウスは偶然にも源泉を見つけ、山賊らを説得して一緒に掘り起こす。湯に浸かったルシウスは、現代日本の草津温泉街に飛ばされる。真実の両親が草津の温泉宿で再出発を図っており、街に居合わせた真実とルシウスは再会する。ルシウスは温泉街と湯畑の仕組みを学び、ローマでは禁じられている混浴が、日本では牧歌的な光景と共に存在している事に感銘を受ける。ローマに戻ったルシウスは、草津を参考に、温泉街を建設し、山賊達にも堅気の仕事を与える。ルシウスはハドリアヌスに混浴の復活を進言するが、風紀を乱す物だと一蹴される。

恵みの湯を掘り当てようと躍起になるルシウスは、パンノニアで疫病が発生し、ケイオニウスが倒れた事を知る。ルシウスは現代日本の真実の温泉宿に飛ばされる。ルシウスと再会した真実は、古い文献からローマで結核が蔓延している事を知り、ルシウスも感染していると誤解する。鍼灸と指圧で元気になったルシウスは、真実と共に古代ローマのバイアエに戻る。ルシウスは、バイアエに必要な大量の湯を掘り起こすには人手が足りない事を知る。ケイオニウスがパンノニアから戻り、テルマエで治癒する様子を見た真実は、結核患者を入浴させてはならず、隔離すべきだと主張するが、それを聞いたアントニヌスは憤る。

その後、テルマエ建設に募った職人達にも疫病が発生すると、アントニヌスはケイオニウスの症状の悪化と患者の増加を認める。病床のケイオニウスを見舞ったルシウスは、男色で後継者を残せず、家を出ていたという、兄ジェイオニウスの存在を明かされる。ケイオニウスが昏睡状態となり、ショックを受けたハドリアヌスも倒れてしまう。ジェイオニウスは病臥のケイオニウスに成り代わり、次期皇帝として世界征服路線を志向し、民衆の戦意を煽り始める。アントニヌスとルシウスは偽物だと主張するが、真実が持っていた文献からジェイオニウスに魔女扱いされ、翌日処刑される事になる。

ルシウスはハドリアヌスを回復に導き、真実を救う為の方策を考える。再び、現代日本の温泉宿に飛ばされると、指圧師の浪越を連れて古代ローマに戻るが、その時、一緒に力士達も飛ばされる。浪越はルシウスに頼まれ、皇帝に指圧を施す。牢獄に囚われた真実は、文献からルシウスがバイアエに温泉郷を建設した後、パンノニアでのテルマエ建設中に事故死する事を知ってしまう。真実はルシウスを死なせたくない一心で、もう何もすべきで無いと懇願する。その時、グラディエーターのアケボニウスが牢獄を破壊し、ルシウス達に協力を申し出る。ルシウスと真実が逃走すると、ジェイオニウスは2人を捕らえさせようと、民衆を焚きつける。バイアエをジェイオニウスらが襲撃すると、真実が身を挺して止めようとするが、そこに無理を押してケイオニウスが現れる。正体を見破られたジェイオニウスは、ケイオニウスに刃を向けるが、逆に諭され、囚われる。元老院の企みも明るみになり、民衆が騒動を起こし始める。その時、遠方で恵みの湯が噴き上がり、バイアエの湯畑が潤う。そこへ回復したハドリアヌスが現れ、テルマエに浸かりながら争いの無い平和な世界を考えるように促し、ルシウスを労う。湯を掘り当てた力士達は現代日本に戻っていく。

その後、ルシウスはハドリアヌスからパンノニアのテルマエ建設を命じられる。真実はルシウスがパンノニアで事故死する事が予言では無く、史実だと打ち明ける。ルシウスはテルマエ作りで死ぬなら本望とし、真実に良い絵を描いて見せて欲しいと告げる。2人が互いを思う気持ちを確認し合うと、真実は現代日本に戻る。その後、真実の漫画連載が決まり、一方でルシウスはバイアエに混浴温泉を建設する。真実の漫画が大ヒットし、映画化が決まると、映画の舞台セットを訪れた真実の前に、再びルシウスが古代ローマから飛ばされてくる。


SF(すごい風呂)コメディの第2作目。前作も程々に面白かったが、今作もなかなかの面白さである。本作はストーリー云々というより、阿部寛のワンマンショーぶりを堪能する作品なのよね。原作を読んでいないので、どこまで再現されているかは分からないが、阿部寛以外の俳優では成立しないというか、映画化のハナシすら企画に上がらないんじゃないかというくらい、ハマり役だと思う。超絶男前であるが故に、顔芸が冴え渡るんだわ。餃子を初めて食べるシーンとか、ウォシュレットでおならが吸引されるシーンとか、実にバカバカしくて大いに笑った。現代日本と古代ローマの往来を繰り返して、風呂のエッセンスをパクってくるだけなんだが、このユルさが良いんだ。

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