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チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。4年目。

クリムゾン・ピーク

ギレルモ・デル・トロ監督作「クリムゾン・ピーク」("Crimson Peak" : 2015)[BD]

実業家の一人娘が財産目当ての男に騙され、嫁いだ先の屋敷で、幽霊と遭遇し、真実へと誘われてゆく様を描くゴシック・ロマンス作品。

 

1887年、ニューヨーク州バッファロー。実業家カーター・カッシングの10歳の娘イーディスは、母をコレラで喪う。葬儀の日の夜、悲嘆するイーディスの枕元に母の幽霊が現れ、「その時が来たらクリムゾン・ピークに気をつけなさい」と警告して消える。

14年後、作家を志望するイーディスは、幽霊を題材にした小説を執筆すると、早速、出版社にそれを持ち込むも突き返され、恋愛作品に転向する様に促される。期せずして、イーディスは旧知の眼科医で准男爵のアラン・マクマイケルと再会し、彼が地元で開業する事を知る。カーターはイーディスにデビューを祝して万年筆を贈る。そんな折、はるばる英国からやってきた准男爵トーマス・シャープがカーターの会社にプレゼンにやってくる。トーマスはイーディスの原稿に目を通すなり、それを好意的に評価する。

トーマスは幹部が集うプレゼンの場で、英国王室御用達という地元の粘土鉱山の赤粘土の商品価値と共に、粘土を採掘する為に自らが設計した掘削機の有用性を説き、資金の目処が立ち次第、実地試験を行う意向を示す。カーターは事前の調査により、トーマスがロンドン、エディンバラ、ミラノで資金集めに失敗している事を指摘すると、自らが製鋼工から始めて会社を持つまでに至った経緯を明かし、アメリカでは特権よりも努力が尊ばれるのだと説く。トーマスは自らの全てを掘削機に懸けている事を明かすと、その覚悟がアメリカ人に負けていない事を証明する為の猶予を求める。カーターはイーディスに、トーマスへの不快感を露わにする。イーディスは敗北に直面した夢想家だと評して、トーマスの人柄に共感する。

その夜、カーターはマクマイケル家の舞踏会に赴くが、イーディスはアランの母とそりが合わない事から出席を遠慮する。イーディスが留守番をしていると、再び母の幽霊が姿を現し、恐れ戦くイーディスに掴みかかると、クリムゾン・ピークに気を付ける様にと警告する。その直後にトーマスがやってきて、舞踏会への同伴をイーディスに請い、イーディスはそれに応じる。イーディスは会場に着くなり、トーマスから姉ルシールを紹介される。トーマスは予定に反してアランの妹ユニスでは無く、イーディスをワルツの相手に選ぶ。二人はルシールのピアノ演奏に乗せてダンスに興じ、賓客の喝采を浴びる。

カーターはシャープ姉弟の素性を訝り、密偵のホリーに調査を依頼する。アランはイーディスのトーマスに対する好意を察し、慎重になる様にイーディスに諭す。一方、シャープ姉弟はイーディスを懐柔し、カッシング家の財産を掠め取ろうと画策する。

カーターはホリーから調査結果を受け取り、シャープ姉弟の企みを察知する。カーターは二人を呼び出し、それを突き付けると、手切れ金を渡すのと引き換えに直ちに帰国する様に命じ、トーマスにはイーディスを徹底的に傷つける様に求める。トーマスはイーディスに英国に帰る意向を明かすと共に、感想を求められていた新作の恋愛小説が感傷的に過ぎ、人の心がまるで理解できていないと酷評する。イーディスはトーマスに平手打ちを浴びせ、決別する。

翌朝、カーターは行きつけのクラブのシャワー室で何者かの襲撃を受け、額を洗面台で割られて惨殺される。その頃、昨夜の件で落ち込むイーディスの元に、トーマスからの手紙が届く。トーマスはその中で、カーターに縁を切るように強いられた事を明かし、富を築いたら迎えに戻るという決意とイーディスへの永遠の愛を記す。イーディスは直ちにトーマスが滞在するホテルを訪ね、そこでトーマスと遭遇する。トーマスはルシールだけが発った事を明かし、自らはイーディスと心が繋がっており、この絆が途切れたら死んでしまう為に帰れないと説く。イーディスはトーマスの親愛を受け入れる。そこにカーターの顧問弁護士ファーガソンが現れ、カーターの訃報を告げる。イーディスはカーターの遺体を確認し、滑って転倒した事が死因だと知るが、アランはそれを訝る。トーマスは身寄りを無くしたイーディスを手中に収めると、ルシールから受け取った深紅の指輪をイーディスに授け、カーターの葬儀に臨む。

程なく、イーディスはトーマスと結婚し、イングランドのカンバーランドに位置する、人里離れた赤粘土の上に建つ屋敷アラデール・ホールに移り住む。二人が到着すると、一匹の犬が駆け寄ってくる。イーディスはその犬を飼う事にする。イーディスは、何世代もの間、受け継がれてきた古く荘厳な屋敷の様子に感銘を受ける。程なく、イーディスの前に不気味な深紅の幽霊が姿を現し、誘う様にエレベーターで階上へ向かう。トーマスは意に介さず、イーディスに地下の採掘場に立ち入らぬ様に命じる。ルシールはイーディスを迎えるやいなや、体に良いと称して頻繁に毒入りのお茶を勧める。一方、アランは立ち退き作業の進むカッシング家を訪ね、カーターがトーマスを受取人にした高額の小切手を発行していた事を知る。

イーディスは次第に身体に不調を来たし始める。ある夜、イーディスは犬の鳴き声で目を覚ますと、トーマスの姿が見当たらない事から探しに行く。その最中、イーディスは深紅の幽霊に誘われ、クローゼットの中にシリンダーレコードを発見する。その直後、おぞましい姿の別の幽霊が現れ、イーディスはエレベーターで地下の粘土採掘場へ逃げ込む。イーディスはそこで「E.S.」と記され、施錠された箱を見つけ、錠前にエノーラの刻印を確認する。

翌日、イーディスは屋敷で暴力によって亡くなった者の有無をトーマスに問い質す。トーマスはそれに真正面から答えず、掘削機試験の進捗が思わしくない事を明かす。トーマスは貧乏くじを引かせた事をイーディスに詫びるが、イーディスはそれを否定し、幸せだと応える。その時、トーマスは作業を急がないと深紅の丘(クリムゾン・ピーク)になると口にし、降り積もった一面の雪を露出した粘土が赤く染める事からそう呼ぶ事を明かす。一方、アランはファーガソンがカッシング家の全財産の送金依頼を受けた事を聞くと、カーターの致命傷と小切手の受取人の件についての疑義を呈す。ファーガソンはそれに理解を示し、カーターが死の直前にシャープ姉弟について調査していた事を明かす。

その夜、イーディスは喀血で目を覚ますと、またしても姿の見当たらないトーマスを探しに行く。イーディスは得体の知れぬ何かの存在を察知すると、合図する様に呼びかける。イーディスは幽霊に誘われて浴室に向かうと、そこに頭部にナタが刺さった深紅の幽霊が現れ、「今すぐに出て行く様に、彼の血であなたの手が染まる事になる」と諭す。取り乱すイーディスの元に、トーマスとルシールが駆け付ける。イーディスは見た事を伝えるが、姉弟は寝ぼけて幻覚を見たのだと取り合おうとせず、イーディスは屋敷を出たいと哀願する。ルシールは他に行くところは無いのだと諭す。トーマスは気分転換に郵便局に同行させる意向をルシールに示す。ルシールは最後の書類にサインさせ次第、イーディスを始末する様に命じる。

翌日、トーマスはイーディスと共に郵便局を訪ね、粘土鉱山を再開する部品を受け取る。イーディスはファーガソンから届いた書留と、ミラノ発の手紙を受け取る。その夜、一帯が吹雪に見舞われ、トーマス達は郵便局に併設された貸部屋に宿泊する。イーディスはトーマスの憂いを察すると、いつも過去を見ていると指摘し、自分がいるのは今だと説く。その夜、二人は初めて肉体関係を持つ。一方、アランはホリーと接触し、かつてアラデール・ホールでシャープ姉弟の母が惨殺された事件の記事を受け取ると共に、トーマスが既婚者だった事を知る。

翌朝、ルシールは断りも無く朝帰りしたイーディスを激しく詰る。イーディスはルシールが携帯する鍵の束から目を離した隙に、エノーラと刻印された鍵を持ち出す。イーディスはファーガソンの書留を開封し、遺産の最初の送金完了の報せと共に、残りの送金に同封の書類へのサインが必要な事を知る。イーディスはサインをする前にミラノ発の手紙を開封し、それがイーディスと頭文字が同じエノーラ・シャープ宛の手紙だと知る。イーディスは密かに地下の採掘場に訪れると、エノーラの箱を解錠し、その中からグラモフォン蓄音機と、ミラノのエノーラ、エディンバラのマーガレット、ロンドンのパメラの名がそれぞれに記された、3つの封筒を見つける。その時、粘土の貯留槽から不可解な音が響き渡り、亡骸が浮かび上がる。

一方、トーマスは掘削機を遂に完成に導くと、歓喜すると同時にルシールに報告し、イーディスにも知らせたいと告げる。ルシールはその一言に憤慨し、完成は自分のおかげだと説き伏せる。その時、ルシールは鍵束にエノーラの鍵が無い事に気付く。イーディスは蓄音機と封筒を持ち出し、それを隠した後、ルシールの隙を見計らってエノーラの鍵を元に戻す。イーディスは不調を訴え、ルシールの茶の勧めを拒む。

その夜、イーディスは密かに蓄音機でシリンダーレコードを再生する。「1887年、ロンドン、パメラ・アプトン」「1893年エディンバラ、マーガレット・マクダーモット」「1896年、ミラノ、エノーラ・ショッティ」三人の録音記録と封筒に収められた資料から、イーディスはトーマスが掘削機の開発資金を得る為に、財産目的で女達と結婚した後、茶に毒を持って殺害した事を確信する。イーディスは即座に屋敷から出て行こうとするが、吹雪に阻まれ、屋敷の入り口で意識を失う。

翌朝、寝室のベッドで目を覚ましたイーディスは、ルシールから茶を勧められるもそれを拒む。ルシールは滋養を付ける様に諭し、茶の代わりに毒を盛った食事を与えると、父が暴力を振るう人間だった為に母が脚を折られて寝たきりになり、その際にも今と同じ様に献身的に介抱した事を明かす。トーマスはイーディスと二人きりになると、イーディスにもう茶を飲まぬ様に命じる。ルシールはイーディスが企みに気付いた事を悟る。トーマスはイーディスを殺すのを止める様に求めるが、ルシールは警察に知られたら死刑だと説き、姉弟が離れられない関係だと諭す。一方、渡英したアランは、吹雪の最中、アラデール・ホールへと急ぐ。

その夜、イーディスの容体は更に悪化し、寝室を出ると、赤子を抱いたエノーラの幽霊が現れる。イーディスはどうして欲しいか尋ね、幽霊が指を指した方へ向かう。イーディスはその先の部屋で、トーマスとルシールが愛し合っているのを目の当たりにする。ルシールは開き直ると、指輪を奪い取って、イーディスを階下へ突き落とす。そこにアランが駆け付け、イーディスの治療を施す。イーディスは脚を骨折するも、致命傷を免れる。ルシールはイーディスが急に取り乱して、階段から落ちたと偽る。イーディスは母の幽霊の言葉が、この日への警告だったと悟る。アランは事情を察し、連れ戻しに来た事をイーディスに明かす。

ルシールは今すぐにイーディスを始末すべきだと、トーマスを唆す。アランがイーディスを連れて屋敷から出て行こうとすると、姉弟が行く手を阻む。アランはイーディスに姉弟の母ベアトリスが惨殺された記事を見せ、事件当時に屋敷にいたのが姉弟だけで、いまだ犯人が捕まっていない事を明かす。アランは当時12歳だったトーマスは取り調べの後、寄宿学校に送られたが、14歳だったルシールは修道女学校に送られた様に見せかけて、別の施設に入れられたのだと推察する。イーディスは自らが知り得た、トーマスと三人の女との婚姻関係について突き付ける。アランがイーディスと共に屋敷を出て行こうとすると、ルシールはアランの脇にナイフを突き刺し、トーマスにも手を汚す様に命じる。ルシールは同時に犬にも手をかける。トーマスは急所を外す事で、アランを殺した様に処置し、ルシールの目を欺く。トーマスは地下の採掘場にアランを匿い、イーディスを連れ戻し次第、二人で逃げる様に促す。

屋敷の周囲は粘土で深紅色に染まる。ルシールはイーディスに観念して書類にサインする様に命じると、夢に破れた金持ちで身寄りの無い女を獲物にしている事、トーマスがかつてどの女とも肉体関係を持たなかった事、エノーラの抱いていた子供は姉弟の間にできた許されぬ子であり、死なせるべきだったのにエノーラが助けようとしていた事を明かす。イーディスは罪を犯し続ける理由を問い質す。ルシールは結婚は財産目的であり、殺害はトーマスへの抑えきれぬ狂おしいほどの愛ゆえだと説くと、二人の愛が屋敷の中だけの秘密であり、姉弟の関係を知ったが為に母を殺したのだと示唆する。イーディスはトーマスがルシールに逆らえなかっただけだと反論する。ルシールはカーターをその手にかけた事を明かすと、イーディスは怒りに駆られて万年筆をルシールに突き刺して逃走を図る。

イーディスはエレベーターで上がってきたトーマスと鉢合わせると、激しく怒りをぶつける。トーマスはイーディスを宥め、アランが生きている事を明かすと、イーディスへの愛が本物であり、書類を始末して終わらせる決意を示す。トーマスは即座に書類を全て焼却すると、ルシールに屋敷を出て、シャープの名と共に過去を捨て、「みんな」でやり直そうと請い、屋敷にいて感情を失っていたが、イーディスを愛してしまったのだと説く。ルシールは他の女を愛さないという誓いをトーマスが破った事に逆上し、ナイフで胸と顔面を貫いてトーマスを殺す。

ルシールはその怒りと狂気をイーディスに向かわせる。イーディスはルシールを退け、地下の採掘場に逃げ込むと、アランをその場に残し、助けを呼びに行こうとする。そこへ駆け付けたルシールは、母を殺した後、病院に入れられる前に隠しておいたナタを取り出し、イーディスに迫る。イーディスはナイフを手に地上へ逃れ、掘削機を挟んでルシールと対峙する。ルシールはどちらかが死ぬまで諦めないという執念を露わにする。窮地に陥ったイーディスは、ルシールの背後に現れたトーマスの幽霊に助けを求める。ルシールは疑いながらも振り返り、トーマスの幽霊を前にして慄く。イーディスはその隙を見計らってルシールをスコップで殴り殺す。イーディスがトーマスの顔の傷口に手を添えると、トーマスは姿を消す。かつて幽霊に諭されたとおりに、イーディスの手はトーマスの血で赤く染まる。

イーディスはアランと共に屋敷を後にし、そこに予めアランが呼んでいた救援隊が駆け付ける。イーディスは幽霊が土地、屋敷、時代、凄惨な事件現場のみならず、感情、衝動、喪失、復讐、愛に縛られていると述懐する。ルシールの幽霊は屋敷のピアノを奏で続ける。後に、イーディスは一連の出来事を「クリムゾン・ピーク」として作品に著す。

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