チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

モスラ

本多猪四郎監督作「モスラ」(1961)[DVD]

南海の孤島から連れ去られた小美人を取り戻すべく襲来した、モスラの脅威を回避すべく、奮闘する人々の勇姿を描く怪獣作品。

 

カロリン群島に発生した超大型台風の渦中に飲まれた漁船・第二玄洋丸は、ロリシカ国による原水爆実験が行われたインファント島の東方沖で座礁し、船体を損傷する。船員は救命艇で漁船から退避するが、荒波に飲まれ遭難する。台風一過、捜索の末にインファント島の海岸に漂着した船員4名が発見、救助される。4名は絶対致死量の放射線被爆が危惧される事から、直ちに国立総合核センターに搬送されるが、検査の末に全員が放射能汚染を免れている事が判明する。船員は、島の原住民が赤いジュースを飲ませてくれたおかげかも知れないと証言する。インファント島はこれまで無人島とされていた事から、ロリシカ国大使館は、調査の末に無人と確認した上で実験場に使用したのだと主張する。程なく、ロリシカ国が日本に対し、インファント島の合同調査を申し入れてくる。日東新聞社会部の記者の福田とカメラマンの花村は、ポリネシア海域の地理に詳しい言語学者の中條博士の元へ取材に訪れる。中條はロリシカ国の真意を図りかねながらも、島の原住民と意思の疎通を図れる事を期待され、調査隊に加わった事を明かす。

程なく、隊長の原田博士とロリシカのラーフ博士を筆頭に、インファント島調査隊が編成され、出発の運びとなる。素性が謎に包まれた事務責任者のネルソンは、報道関係者の帯同を拒否する。福田と花村はその真意を訝る。港で盛大な出発式が催された後、大勢の観客に見送られて調査船は出発する。

中條は、調査資料がネルソンの元で一括して処理されるというロリシカの意向を原田から知らされ、憤慨する。福田はボーイを装ってネルソンの部屋に忍び込んでいたところを、ネルソンに発見され、銃で脅される。そこへ中條がやってきて、資料の提出を断ると、福田を連れ出す。やがて船は放射能危険海域に突入する。福田は臨時の警備員として隊に加わる許可を得る。

船がインファント島に到着すると、一行は装備を整え、上陸を果たす。一行は島の内奥部の広大な森の中に分け入り、調査を開始する。福田はネルソンが古地図を携えて密かに何かを探している事を察知する。一方、中條は不可思議なカビ状植物が群生する洞窟を発見し、船員が飲んだというジュースがそのカビに由来する物だと推測する。また、中條は洞窟内で壁面に刻まれた碑文を見つける。その直後、中條は吸血植物に巻き付かれて窮地に陥り、警報機で救援を要請する。その際、中條は薄れゆく意識の中で、30センチ程度の二人組の小人の娘を目の当たりにする。警報を聞きつけた福田達は中條を発見し、基地へ連れ帰る。中條は小美人について明かし、改めて調査する運びとなる。

翌日、小美人が音に敏感だと悟った中條は、再び警報を鳴らす。間もなく一行の前に小美人が姿を現し、どの言語体系にも属さない言葉を用いて、島を荒らさないで欲しいと訴える。中條がその意向を一行に伝えると、ラーフは二度と核実験を行わない事を約束する。小美人が立ち去ろうとすると、ネルソンは小美人を強引に捕まえ、貴重な資料として持ち帰る意向を示す。福田達はネルソンを非難するが、ネルソンは銃を持ち出し、押し切ろうとする。そこに原住民達が現れ、一同を包囲すると一斉に石を打ち鳴らして警告する。原田は武器を構える隊員達に警戒を解く様に命じ、ラーフはネルソンに小美人を解放する様に促すと、ネルソンはそれに渋々応じる。小美人が中條の手で解放されると、原住民達は立ち去り、一行は調査を終えて帰途に就く。

帰還した一行は人道的見地から島を現状のまま安置しておく事で見解の一致に達し、調査結果の発表は行わない運びとなる。福田はネルソンの経歴を照会し、生年月日、出身地などの素性が不明の自称探検家である事を知ると、古美術ブローカーの可能性を疑う。中條は、ネルソンに察知されぬ様に秘匿していた碑文の写しを福田に見せると、目下解読途中でありながらも、その中に「モスラ」という単語が存在する事を明かす。

一方、ネルソンは手下を従えて再びインファント島を訪ねると、森で小美人を捕らえ、集まってきた原住民達を虐殺して島から脱出する。瀕死の原住民は、祈りの祭壇に掲げられた巨大な卵に助けを求める。帰国したネルソンは、早速、劇場で小美人を見世物にした興行を開催し、大儲けしようと画策する。その一件が報じられると、社会部デスクの天野は、福田が小美人について記事にせず、黙っていた事を叱責する。福田は調査隊の全員で一致した見解について説き、理解を求める。

程なく、小美人は南海の孤島で発見された夢の妖精と称され、劇場に集まった大勢の観客の前で盛大に披露される。飾り立てられた小美人は、島の儀式になぞらえた演出で歌を唄う。中條は、当初、ロリシカ政府が調査隊派遣に消極的だったものの、ネルソンがスポンサーに名乗りを上げた事で翻意に至ったという、ラーフの談話を福田に明かす。中條は弟の信二、福田、花村と共に、控室にネルソンを訪ねると、非人道的だと詰り、小美人を島に帰す様に求める。ネルソンは小美人が人間では無く、品物だと主張し、要求を退けるが、三分だけ面会を許可する。中條達は檻に入れられた小美人と再会する。信二は可哀想だと訴え、福田は希望を捨てぬ様に小美人を励ます。小美人は人間の言葉で意思疎通できる事と共に、テレパシーで気持ちを遠方に伝えられる事を明かす。また、小美人はモスラが助けに来る事を明かすと、その際に罪もない人達に不幸が訪れる事を心配する。その頃、島では原住民達により、モスラ誕生を祈る儀式が続けられる。程なく、卵が割れ、モスラの幼虫が誕生する。

福田と花村の記事により、檻の中の小美人の窮状が報じられると、ネルソンは日東新聞に押しかけ、名誉毀損だと主張し、大使館に掛けあって国際問題にすると恫喝する。そこへ、南太平洋に正体不明の巨大な漂流物が出現したとの外電が届く。福田はそれが小美人の言う伝説のモスラであり、小美人を取り戻しに来たのだと主張する。しかし、ネルソンはそれを意に介さず、小美人を利用した興行を続ける。

その夜、モスラは豪華客船オリオンと衝突し、沈没させる。その事故が報じられると、ネルソンは世間から一斉に指弾される。中條はモスラが東京にやってくる前に、小美人を島に帰す様にネルソンに求めるが、ネルソンは言いがかりだと主張して応じず、逆に告発する構えを見せる。中條と福田はネルソンの説得を諦め、小美人に直接掛け合うべく、ネルソンの手下を退けて強引に控室に侵入する。中條達はモスラが来ない様に取り計らう事を小美人に打診するが、小美人はモスラには善悪が分からず、連れ戻す本能しか無い事を明かす。

中條はテレパシーの遮断を原田に提案し、原田はあらゆる電波を遮断する物質を用いたケースの制作に着手する。一方、モスラが日本近海を東京方面へと進行している事が確認されると、防衛司令部は空挺部隊を出動させ、モスラの殲滅に乗り出す。また、ロリシカ政府は海外における自国民の権利と財産を擁護する意向を示し、ネルソンを庇う。

洋上のモスラ空挺部隊による爆撃が実施されると、モスラは爆炎に包まれた後、忽然と姿を消す。それを知ったネルソンはモスラが死んだのだと楽観する。中條達は原田の制作した特殊なケースを持参し、小美人達のテレパシーを遮断する様に促すが、ネルソンはそれを拒み、興行の強行を図る。ところがその夜、都下の第三ダムにモスラ出現の兆候が現れ、興行は中止に追い込まれる。小美人が祈りの歌を唄い始めると、ネルソンは檻をケースで覆い、持ち出す。中條達がダムへ駆け付けるや否や、モスラがダムを破壊して出現する。

夜が明け、モスラの脅威が報じられると、世論の非難がネルソンに集中する。中條は信二の日記にネルソンへの憎しみが綴られているのを発見する。その頃、義憤に駆られた信二は単身、劇場の控室に忍び込み、檻を持ちだそうと試みるが、ネルソン一派に捕らえられる。一方、ロリシカ政府は両国の親善を優先し、小美人の所有権放棄を望む声明を発表する。福田は小美人の引き渡し現場を押さえるべく、劇場に赴き、そこで信二を追ってやってきた中條と出会す。福田達は既にもぬけの殻となった控室で、縛られて昏睡した信二を発見する。信二はネルソンが小美人を連れて逃走した事を伝える。

モスラ横田基地から東京方面へと侵攻し、特車隊と空挺隊がこれを迎え撃つが不振に終わる。防衛隊は部隊を東京に集結させると、猛烈な集中攻撃によりモスラの侵攻阻止を図る。モスラはそれを物ともせず、夜半過ぎに東京タワーに到達する。モスラはタワーを倒壊させた後、タワーの脚部に糸を吐き散らし、繭を作り始める。原田は司令部でモスラが成虫になる前に小美人を島に返すべきだと警告する。一方、ネルソンは大使館員を装う事で、密かに羽田からロリシカへの帰国を企てる。

夜が明け、繭の状態で沈黙するモスラを死滅させるべく、ロリシカ軍の提供した最新鋭兵器、原子熱線放射機による攻撃が開始される。繭はたちまち炎上し、司令部は勝利を確信する。一方、ロリシカに戻った後、隠れ家に身を寄せたネルソンは、勝利の一報を受けて歓喜する。小美人は尚も檻の中で歌い続ける。程なく、黒焦げの繭を破って成虫のモスラが出現し、翼の巻き起こす旋風で周辺一帯を吹き飛ばした後、ロリシカへ向けて飛び去る。ロリシカのパトロール部隊がこれに対処すべく派遣されるが全滅する。ネルソンへの非難は更に高まり、ロリシカ国家警察はネルソン捜査への非常指令を発する。ネルソンは手下を率いて慌てて逃走を開始する。

福田、中條、花村はロリシカから小美人との交渉役の要請を受け、特別機でロリシカへと急行する。間もなく、モスラはロリシカの海岸沿いに位置するニューカークシティに飛来し、軍が集中砲火を浴びせる。モスラはそれを物ともせず、街を旋風で破壊する。 一方、ネルソンは手下と共にニューカークから程近い町を車で逃走中に、市民に発見され、取り囲まれて激しく非難を浴びる。当惑したネルソンは、駆け付けた警官に発砲して、逃走を図るが、別の警官に射殺される。小美人は当局の要人に確保される。福田達はその町の教会に到着し、小美人の檻を引き取る。

ニューカークがいよいよ壊滅寸前の状態に陥る頃、中條は教会の屋根の十字架と太陽が重なる様子を見て、碑文のマークがモスラを呼ぶ印だと悟る。一方、花村は鐘の音が小美人の歌のメロディに似ている事に気付く。中條は町の責任者に対し、飛行場の滑走路に碑文のマークを描くと共に、町の全ての教会の鐘を3時に一斉にならす様に要請する。滑走路の準備が整い、鐘が一斉に鳴り始めると、モスラはニューカークを離れ、滑走路に降り立つ。中條達は小美人を檻から解放する。小美人は三人に感謝する共に、世界の人々が平和に暮らせる様になる事を祈念する。中條はインファント島の平和を乱さない事を約束する。三人はモスラに乗って島に帰っていく小美人を見送る。福田はトップ記事のネタを得た事に歓喜するが、花村は写真を撮らなかった事に気付いて嘆く。島に戻った小美人は、原住民達と共に平和を祈る儀式を続ける。

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