チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

大ファンだったアーティストの政治信条を知って楽曲の数々を聴けなくなってしまった憂鬱。

土曜は完ヒキしたので二日ぶりに郵便受けを見たら選挙ハガキが届いていた。別にこれが無くても投票に行けるのは分かっているが、これが届く事によって私も一応、一国民として扱われているのだと実感する。此度の選挙もおよそ半分の有権者はこの権利を行使しないのだろうが、私はその気持ちがまるで理解できない。消去法だろうが、適当だろうが、思うままにどれかに投票すれば良いのにと思う。私の様なうんこ製造機の一票も、年収ン億円の上級国民の一票も同じ価値なのだ。現行の選挙制度には不満もあるが、選挙権自体はやはり素晴らしい。それはさておき、私の敬愛するミュージシャンがまたしても野党を悪辣にディスる趣旨のツイートをしていた。やはり彼は完全に自民党支持者に転向してしまった様で、20年近く彼の音楽を聞き続けてきた私としては本当に哀しい。私はお世辞にも人間性に優れてはいないので、どうしても政治信条と作品に対する評価を切り分けて考える事ができない。当分、ライブラリに貯め込んだ彼の楽曲を聴く気にはなれないだろう。百歩譲って自民党支持は分かるにしても、安倍支持は無いよなぁ。最近までそんな兆候は無かったのに、マジでいったい彼に何があったのだろう。

最底辺の廃人ゆえに一週間後に訪れる悪夢の事を考えると早くも鬱々とせざるを得ない。

昨日は外出する気にならなかったので完ヒキした。土日は廃人が昼間から大手を振って出歩ける貴重な日であり、活用するに越した事は無いのだが、億劫だったのだから仕方がない。さて、私の人生をも左右しかねない文字通り歴史的な選挙まで一週間となったが、漏れ伝わってくる予想は最悪の事態を示す結果で気分は陰鬱である。この一週間で何か劇的な出来事でも起きない限り、安倍の延命を許してしまう。マジファックである。そんじょそこらで遭遇する誰それも皆、安倍の支持者の様に思えてきて胸糞悪い。実際には大勢がこんな重大な選挙にも無関心で、投票にすら行かないのかも知れないが、それはそれで安倍に対する信任を意味するからやはり胸糞悪い。私はもう投票先を決めているので期日前投票でも良いのだが、当日投票の方が会場が遥かに近く、なにせアパートから徒歩五分ほどの場所だから、あと一週間を悶々としながら待つ。それにしても、私が出歩く頻度が少ない事もあるが、まだどの政党の街宣車とも一度も遭遇していない。遠方から声だけは聞こえてくるが、それがどの党なのかも判然としないレベルだ。期間中、一度は私が一票を投じる候補を見て、演説を聞いてみたいものだが、今回もそれが叶わないかも知れない。

オランウータン好きな私が思うに「猿の惑星:聖戦記」は最後を飾るに相応しい紛う事なき傑作だった。

昨日は猿惑シリーズ最新作にして最終章の「猿の惑星:聖戦記」をシネコンで観てきた。文字通り、エイプと人間の生き残りをかけた聖戦の行方を描く内容だが、最後を飾るに相応しい圧巻の出来栄えで、紛うことなき傑作だと思った。今作は前作までと違って、シーザー率いるエイプの群れが完全に主役の物語であり、それは即ちリアルな俳優の登場が少なく、主要キャラの大半がCGで描かれるという事だから、ややもすれば物足りなさを感じるのでは無いかと心配したが、VFXの進化は著しく、個性豊かたエイプ達の一挙一動がリアルそのもので感服してしまった。特に私の大好きなオランウータンのクオリティはハンパなく、スクリーンに映る度に目を見張る程だった。プロットも魅力的であからさまに奇を衒う様な展開こそ無かったが、旧シリーズへの布石となる要素が散りばめられ、結末も見事に旧シリーズとリンクして、ほんのり切ないが頗る心地良いものだった。もう猿惑シリーズはリブートを含め、これ以上手を付けない方が良いのではないか。それにしても、時間が時間のせいか、或いは猿惑シリーズだからなのか年寄りの客が多い感じがした。私がスクリーンに入場すると、隣の座席のジジイが目の前の柵に両足を投げ出すという、猿にも劣る随分と見苦しい格好で座っており、正直良い気分はしなかったが、私が着座してまもなく足を片方ずつ時間差で下ろすという、小心者っぷりを見せつけられて、私は心の中で嗤った。