AED使えば救える命がある 街に10年、使用まだ3%:朝日新聞デジタル
AED(自動体外式除細動器)という医療機器が、その使用法を含めて、一般に余り浸透していないそうで、啓発活動が行われているとか。つい先日も某ニュース番組でガッツリと特集が組まれていたし、医療ドラマなんか見ていても、AEDで蘇生を果たすシーンをチラホラ見かける。
意識してそこいらをほっつき歩いていると、確かにAEDを各所で見かけるのだが、実際にナニかコトが起こった時に、アレ使えるかっていうと微妙だわっていつも思う。トウシロでコミュ症で優柔不断で剰えノミの心臓のおっさんなら尚更。
何年か前に出先で、僕のそばにいたヒトが突然引きつけを起こし、倒れこんでしまったのだが、「おわ!ここで発作かぁ・・・」と狼狽えてしまったのを思い出す。結局そのヒトは心室細動の類ではなかった様で、職員が救急車を呼び、一応事なきを得たのだけど、あの時一人では何もできなかったのが今でも悔やまれる。あの一件以来、「倒れたヒトがいて、そこに僕しかいなかったら・・・」という脳内シミュレーションを意識的にする様になった。謂わば「エア蘇生」である。
コトがコトだけに、エアなんていうとやや不謹慎な香りがしないでもない。しかし一市民として、救命措置の手順、さしずめAEDの取扱法くらい体得しておくべきじゃないかと。超高齢化社会を迎えて、右も左もお年寄りばかり、そんな時代の幕が開けたのだから、方方で爺ちゃん婆ちゃんが倒れこむ切迫した事態が、日常茶飯事になるのも想像に難くないワケで、エア蘇生待ったなしではないかと。そんな風に考える次第。
ネットだと動画による解説とかすぐに見つかって、取り扱いは一見簡単そうに見えるのだが、いざ必要に迫られたら、きっとテンパってしまうのだろう。定期的にエアでブラッシュアップを図りたい。そこそこの企業勤めだと講習なんかあるのかしら。零細経験しかないので無縁なのだが。
映画鑑賞記
ロブ・ライナー監督作「ミザリー」("Misery" : 1990)
事故で負傷した小説作家が、熱狂的なファンの女に監禁され、意に沿わぬ執筆活動を強制される日々を描いたスリラー作品。原作はスティーヴン・キング。
「ミザリー」という女性が主役のシリーズ小説で有名なポール(ジェームズ・カーン)は、書き上げたばかりの最新作を携え、吹雪の中を車で運転中、横転事故を起こし大怪我を負ってしまう。幸い、そこへ駆けつけたアニー(キャシー・ベイツ)により救助され、彼女の家で手厚い介抱を受ける事になるのだが、そこで彼女がポールの熱狂的なファンで、以前から彼を付け回していたのだと聞かされる。献身的にポールの身の回りの世話をする傍ら、いかに自分が彼の作品の愛読者か訴えるアニーだったが、彼女は自らの思い通りに事が運ばないと、途端に激昂して手がつけられなくなる、偏執的な性向の持ち主だった。ポールの新作の内容に不満を抱いたアニーは、彼を部屋に監禁した上で、ミザリーシリーズの続編を執筆する様に彼に強制するのだった。その先に待つ彼の運命はいかに・・・。
キャシー・ベイツの演じるサイコっぷりが実に愉快。こんな感じですぐキレるオバハンおるおる的な、モンスターオバハンあるある的な。このキャラが強烈すぎるから、他の作品で見かけてもそのイメージを引きずってちょっと怖かったり(笑)。目をひん剥いて言葉を捲し立てたと思ったら、ハンマーを振り下ろして足をへし折ったり、猟銃をぶっ放して身体に大穴空けたり。そりゃアカデミー主演女優賞も納得だわ。