一転して涼しい、というか風が強めで肌寒いくらいである。外へ繰り出すには持ってこいの行楽日和だけど、世間様がお休みの時は、鳴りを潜めるのがムショクのデリカシーというか、まぁそんなワケで。ほっつき歩いてて良い身分でも無いのだけどさ。というか、もう学生諸君は夏休みなのだろうし、向こう一ヶ月くらいはそこかしこにリア充が溢れているに違いない。アラホーのおっさんがぼっちで打ちひしがれる構図がありありと目に浮かぶわい。
巷じゃ若者の恋愛離れとかまことしやかに囁かれているけど、どこ行っても大抵見渡す限りカップルばっかやないか!僕くらいのおっさん世代だと家族連れのお父さんがデフォだし。お父さんってのは見るからに僕なんかとは精神年齢が違うのよね。オンリーロンリーでキョドってる自分に注がれる視線が痛すぎる。とりま、この夏はぼっちOKな映画館と動物園にでも逝こうかしらんと計画しているところで、メンタルと要相談。予定は未定。
しかし、誘拐事件が頻発していますなぁ。30代~40代ムショクとか、存在自体が不穏分子扱いでガス室送りでしょ、このままじゃ。ちなみに僕は不審者レベルが高いから、子供さんが一人で歩いていたりすると、意識的に距離置く事にしてるからね。要らぬ誤解を招きそうで、なんだかとても怖いのさ。あーあ。
映画鑑賞記
宮崎駿監督作「千と千尋の神隠し」("Spirited Away" : 2001)
ごく普通の少女が、迷い込んだ不思議な世界で経験する、数々の試練を描いたファンタジー作品。ストーリーはもはや言わずもがな。
パヤオ作品で「もののけ姫」と双璧をなす本作。おっさんの大のお気に入り。ついにBD化して登場。狙ったのか「アナと雪の女王」と同日発売(笑)DVDでは何度も観てきたのだけど、この度初めて高画質・高音質で堪能。とはいっても再生してるのはポンコツノートPCだけれども。感想は「最高」の一言に尽きる。精緻に描き込まれた風景や、登場人物の躍動的な仕草、細やかな表情の変化、どれも余すところなく完璧に再生される。没入感がまるで桁違いである。ぼろぼろ泣きながらおにぎりを食べるシーン、達観した面持ちでカオナシに毅然と対峙するシーン、ハクと手を取り合って空を舞うシーン。それ以外にも印象的なシーンばかり。齢取ったせいか、観る度に千尋がたまらなく愛おしくなってしまう。斯様に小さく華奢な子が、両親を救うために奔走するのだからそりゃ泣けますわな。千尋役の声優さんの演技も、垢抜け過ぎない感じがまた良いんだ。こんな気持ちにさせてくれる作品ってもう出てこないだろうなぁ。
死ぬ前に一つできる事があるなら、僕は迷わず本作を観るだろう。そのためにも是非ともBDを購入したいのだけど、ちと高い・・・。しかしそれだけの価値は十二分にある。いつか買う、その日まで・・・。