チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

モスラ対ゴジラ

本多猪四郎監督作「モスラゴジラ」(1964)[DVD]

再び日本に襲来したゴジラに対抗すべく、南方の孤島より漂着した巨大卵の主モスラが死闘を挑む様を描く怪獣作品。

 

毎朝新聞の記者、酒井は駆け出しの中西を連れ、台風一過で多大な被害に見舞われた倉田浜に現地取材に入る。そこにある干拓地では地元議員肝煎の新産業計画が進んでおり、議員は台風の被害が軽微だと胸を張る。酒井と中西はそこで、瓦礫の中に奇妙な輝きを放つ謎の欠片を見つける。時を同じくして、静之浦の海上に巨大な卵が出現し、海に面する漁村は騒然とする。網元は漁村の所有権を主張し、漁師らに卵を浜辺へ引き上げさせる。

程なく、動物学者の三浦博士が卵の調査に訪れる。一方、丸田デスクの命令を受け、酒井と中西が浜辺へ駆け付ける。そこにハッピー興行社の熊山が現れ、漁村から120万円余りで卵を買い取った事を明かし、卵で金儲けを企てている事を示唆する。

酒井達は地元のホテルに引き上げ、対応を協議する。その後、三人はホテル内で熊山を見つける。酒井は黒幕の存在を悟り、熊山の動向を探る。熊山はホテルの一室で実業家の虎畑と密会し、卵を買い取った事を報告する。虎畑は10億は儲かるという、静之浦ハッピーセンターの構想を明かし、卵から何が生まれるにせよ、それを中心に据えた東洋一の娯楽センターを作るのだと意気込む。その時、二人の前に掌程度の大きさの双子の小美人が出現し、卵を返す様に請う。熊山達はそれを意に介さず、小美人を捉えようとするが、小美人は忽然と姿を消す。そこへ騒ぎに乗じて酒井が押し入り、興行界で影の実力者と称される虎畑と熊山が通じている事を知る。

その後、酒井達はホテルの外の木陰で小美人と遭遇する。小美人は、原水爆実験で見る影も無く荒れ果てた南海のインファント島から来た事と共に、静之浦に流れ着いたのが、先の台風が原因で島の土中から津波で流出したモスラの卵だと明かすと、それが何年もかけて大きくなった島民のかけがえのない希望だと説き、島に返すべく酒井達に協力を請う。小美人は時が来れば幼虫が生まれ、迷惑が掛かってしまう事を懸念すると、平和を愛し、争いを起こしたく無いというモスラの意向を明かし、近くに潜んでいる成体の巨蝶モスラを酒井達に紹介する。

静之浦ではセンターの建設工事が進む。酒井達は熊山を訪ね、卵を持ち主に返す様に求めるが、熊山は営業妨害だと一蹴し、虎畑は計画への関与を否定する。酒井達がモスラの卵だと明かすと、熊山達はそれを笑い飛ばし、酒井達を追い出そうとする。酒井達は卵の受取人である小美人を引き合わせるが、熊山達は小美人を譲る様に求める。酒井達は説得を諦め、引き上げる。

中西は新聞で世論に訴える方法もあると小美人を諭すが、酒井は新聞が報道であって、裁く権利は持たないと説き、一同は手を拱く。その時、小美人は忽然と姿を消し、酒井達はモスラと会った木陰を訪ねる。卵を諦めた小美人は、酒井達に感謝の意を伝えると、モスラに乗って島に帰っていく。

酒井達は新聞で熊山達の蛮行を報じるが、熊山はセンターのオープンを目前に控え、大々的に宣伝活動を繰り広げる。一方、網元率いる漁師達は、興行中止の噂を聞きつけ、卵の代金とセンターの借地代の決済を求めて、熊山の元へやってくる。熊山はその場を執り成すと、虎畑に決済金の建て替えを打診する。虎畑は卵を担保に差し出せば、それに応じる意向を示す。

その後もセンターのオープン予定は揺るがず、酒井は報道が寧ろ、PRになっていると悟り、新聞の限界を諦観する。一方、熊山は卵に火を焚き、孵化の促進を図ろうとする。程なく、酒井達が三浦の研究所へ持ち込んだ破片が、高い放射能を帯びている事が判明する。三浦は酒井達と共に倉田浜を訪ね、調査を行うが、放射能が検出されない事に疑問を抱く。議員は勝手な調査に憤慨し、三浦達を追い返そうとする。その時、工事中の干拓地からゴジラが出現する。

ゴジラ四日市から名古屋に向けて進行し、工業地帯と都市中心部を蹂躙する。自衛隊の対策本部長は、中部、近畿、関東の各管区に緊急出動を発令し、ゴジラの海岸線への誘導と撃滅を企てる。ゴジラは名古屋から東進を始める。丸田からセンターでの卵番を命じられた記者の中村は、モスラを呼んでゴジラを倒す策を提案する。丸田はその話に乗り、酒井達に小美人を説得してくる様に命じる。酒井は、向こうの頼みを断りながら、こちらの都合を押し通す義理は無いと説き、難色を示す。三浦は誠意を以って臨めば、なんとかなるかも知れないと主張する。

酒井、中西、三浦は早速、自衛隊機でインファント島へ赴く。酒井達はそこで原水爆実験による島の惨状を目の当たりにする。間もなく、酒井達は島民の群れに取り囲まれ、長老の待つ洞穴へ連行される。三浦は日本の危機を訴え、モスラの力を借りに来た事を明かす。長老はそれが平和な緑の島を受難の島に変えた、悪魔の火を弄んだ報いだと説き、更にモスラの卵も返さない事を論って、協力を断る。その時、洞穴の外の花園に覆われた緑の泉で、小美人が歌い始める。小美人はそこだけが島民の命を支えているのだと説き、卵の危機をテレパシーで察している事を明かす。三浦は改めて協力を請うが、小美人は信用できないという理由でそれを断る。三浦は諦めて引き上げる意向を示す。中西は島民の抱く不信感に理解を示しながらも、神が全てに平等であり、ゴジラの犠牲となるいかなる人にも生きる権利があるはずだと説く。それに加えて酒井は、人間不信の無い世の中が理想でありながらも、大勢の人間がいれば難しい問題も生じるのだと説くと、理想を実現する為の努力を諦めないという決意を示す。その時、聖なる岩の上に佇むモスラがそれに応える。小美人は、命が残り少なく、そこで最期を待っていたモスラが、最後の力を貸す意向だと酒井達に伝える。

対策本部は、空・地両部隊の共同攻撃により、ゴジラを人工雷発生装置の拠点に追い込んで撃滅戦を展開し、それが敵わなければ特殊帯電ネットによる攻撃を繰り出すという、二段階作戦を立案し、装置の敷設準備を急ぐ。程なく、ゴジラはセンターに到達する。帰国した酒井達はセンターへ駆けつけ、モスラの訪れを信じて待つ。一方、熊山はゴジラ出現により破産に追い込まれた事で激怒し、虎畑の停泊するホテルの部屋に押しかける。熊山は金を返す様に迫り、虎畑を殴りつけると、金庫の金を奪おうとする。その時、ホテルにゴジラが接近する。虎畑は拳銃で熊山を射殺すると、金を持って逃げようとするが、ホテルはゴジラに崩壊させられ、虎畑は巻き込まれる。

ゴジラは卵を覆うドームに到達すると、それを破壊し始める。そこへモスラが飛来し、酒井達の前に小美人が現れる。モスラは旋風でゴジラを翻弄すると共に、尻尾を掴んでゴジラを引きずり、卵から遠ざけると、鱗粉を浴びせ、ゴジラを苦しめる。ゴジラは白熱光で反撃し、モスラの翼を損傷させると、モスラは最後の力を尽くして卵に覆い被さり、息絶える。小美人は卵に望みを託し、孵化させる意向を示す。自衛隊は二段階作戦を開始し、空挺隊と特車隊による攻撃で、ゴジラを高圧電流線へと追い込むが、ゴジラは送電塔を破壊し、これを回避する。

夜が明けると、小美人は卵に祈りの歌を捧げる。一方、自衛隊は人工雷による放電攻撃でゴジラを苦しめる。しかし、無理に電圧を上げた事が災いして、送電線がショートを起こす。ゴジラはその虚を突いて反撃し、部隊を壊滅させると、静之浦沖の岩島に向かい始める。その時、卵から双子の幼虫が孵る。

岩島では逃げ遅れた分教場の教師とその生徒達が取り残される。モスラゴジラを追って岩島に向かうと、酒井達はモスラゴジラと戦う隙に乗じて、子供達を救うべく、漁船で島に急行する。島に到達した双子のモスラは、ゴジラを巧みに撹乱しつつ、口から発する糸でゴジラの動きを封じようとする。酒井達は教師と生徒達を救出して、島から脱出する。ゴジラは抵抗するも及ばず、糸でがんじがらめにされると、海に逃げ込み、姿を消す。小美人はモスラと共にインファント島へ帰っていく。中村は小美人に礼を言わずに帰してしまった事を惜しむ。酒井は、自分達が人間不信の無い、良い社会を作る事が礼になるのだと説く。皆は洋上の小美人とモスラに別れを告げ、見送る。

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