チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

フォービドゥン/呪縛館

D・J・カルーソー監督作「フォービドゥン/呪縛館」("The Disappointments Room" : 2016)[DVD]

生後間もない娘の死の哀しみを癒やすべく、女が夫、息子と一緒に移り住んだ郊外の古い屋敷で、かつての家主がもたらす奇怪な現象に翻弄されゆく様を描くサイコ・ホラー作品。

 

建築家のデイナは、夫デビッドとの間に儲けた生後間もないキャサリンを不慮の事故で亡くした事で、抑鬱状態に陥る。デビッドはデイナに平穏で静かな環境を与え、再出発を図るべく、デイナ、息子ルーカスと共に、ノースカロライナ州郊外に立つ、かつてブラッカー判事が妻子と暮らしていた古い屋敷に移り住む。デイナは屋敷の角に当たる小塔の螺旋階段の登り口に奇妙な合わせ鏡を見つけ、その真意を測りかねる。

翌日、荷解きを始めたデイナは、酷く雨漏りする場所に気付く。屋敷に一匹の猫が住み着いている事が判り、デビッドはルーカスの希望に応じて、その猫を飼う事を認める。デイナは屋敷の周辺を探索する途中で動物の気配を感じて怯える。その後、一家は挨拶がてら町へ買い物に行く。アイスクリーム屋の店主マーティは一家を歓迎すると、屋敷の修繕の為に、知人で腕の良い職人ベンを紹介する意向を示す。

その夜、デイナは悪夢にうなされて目覚めると、煙草を吸いに庭に出る。デイナはベンチの傍に埋められた墓石に気付く。その時、小塔の屋根裏の明かりが灯り、すぐに消える。デイナは原因を探るべく、屋根裏に上がる。デイナは物音を聞いてやってきたデビッドと共に、壁際に置かれたシフォローブを移動させると、そこに鍵の掛かった堅牢なドアが現れる。デビッドは業者を呼んで開けてもらう様に促す。デイナは間取り図に無い部屋の存在を訝る。

翌日、デイナは改築と修繕の計画を立て始める。その最中、デイナは屋敷に関する資料が届いている事に気付き、添付されたブラッカーと黒い犬が写った写真に目を見張る。デイナはキッチンの引き出しの奥に鍵束の入った小箱を見つける。デイナは早速、屋根裏のドアの解錠を試み、どの鍵も合わない事を知る。デイナはドアの上の縁に鍵を見つけ、それでドアを解錠する。デイナがその先の小部屋に入った途端、ドアは勝手に閉まる。小部屋の窓は打ち付けられていて開かず、デイナはデビッド達に助けを求めて叫び続ける。その内にデイナは疲れ果てて眠りに就く。日が暮れた後、デイナは目を覚まし、少女の声を聞いた直後に、ドアが開く。デイナは慌てて居間に戻ると、何者かに何時間も閉じ込められ、助けを呼んでいたとデビッドに訴える。デビッドは困惑し、何も聞こえなかったと答えると、デイナの精神状態を心配する。デイナは屋根裏に行ってからほんの数十分程度しか経っていない事に気付く。その夜、デイナは屋根裏の小部屋で黒い犬を連れたブラッカーと少女に遭遇する悪夢を見る。

翌日、デイナは屋敷の前の林から、資料の中の写真に写っているのと同一の黄色い凧が舞っているのを目の当たりにする。デイナは様子見に庭に降りた矢先に、雨漏りの点検にやってきたベンと出会す。デイナは該当箇所をベンに見せ、日時を改めて依頼する意向を示す。その後、デイナは過去の新聞から、ブラッカーの娘ローラの誕生日が、キャサリンと同じ7月5日だと知る。デイナはそれをデビッドに報せると、偶然とは思えず、悪い予感がすると訴える。デビッドは新しい環境になれていないだけだと諭す。デイナは亡霊がいると主張し、元の家に戻る事を希望するが、デビッドは亡霊を否定し、ルーカスに落ち着いた環境が必要だと説く。

翌日、デビッドは出張で屋敷を離れる。デイナはルーカスを連れて町の資料館を訪ねる。館主ジュディスは自らが資料を送った事を明かす。デイナは屋根裏の小部屋について尋ね、嫌な予感がすると訴える。ジュディスはそれが「失望の部屋」だと説く。その昔、障害を持って生まれた子供は一家の恥として、その存在が秘匿され、外界に出る事無く一生を終えた。まさに失望そのものだった子供は、ひっそりと埋葬され、亡霊になったと噂されてきたのだという。ジュディスは古い家に取り付く霊を研究している事を明かす。

デイナが帰宅すると、ベンが再びやってくる。デイナは見積もりに応じると、亡き父が40年以上建設業一筋で、一緒に現場で過ごした思い出を述懐する。その後、デイナはルーカスを探して屋根裏に向かい、開いたドアから半身を覗かせる少女と遭遇する。デイナが名前を尋ねると、その少女はローラと答え、「邪魔だと言われた」と告げた途端、ドアが閉まる。デイナはすぐにドアを開けるが、小部屋に誰もいない事に狼狽える。デイナは窓越しに、庭で猫と遊ぶルーカスを黒い犬が追っていく様を見て、慌てて助けに行く。デイナは階段を降りた拍子に鏡に手をぶつけ、ヒビを入れる。デイナはルーカスが無事と知って安堵するが、その直後に噛み殺された猫の死骸を見つける。デイナは割れた鏡の奥にブラッカーの肖像画を見つけると、反対側の鏡も割り、そこから夫人と思しき肖像画が現れる。一方、デビッドはかつてのデイナの担当医に、デイナの症状が悪化し、幻覚に惑わされている様だと伝える。医師は感情を心の中に押し込めるのも、周囲から孤立するのも良くないと説き、キャサリンの誕生日に友達を招待する様に勧める。

翌日、デイナはベンに裏庭の墓石の確認を依頼する。間もなく、デビッドが予定より早く帰宅する。デイナは鏡の奥から現れた二枚の肖像画を外して焼き払う。間もなく、キャサリンの誕生日を迎える。デビッドは遠方から友人夫妻を招待し、夕食の準備をする。一方、ベンは墓石を掘り起こす。デイナは神経をすり減らした末に、禁じられている酒を飲み、デビッドに無断で車に乗って外出する。食事が終わる頃、デイナは泥酔して帰宅すると、デビッドと比べて自らが役に立たない妻だと卑下し、悪態をつく。デイナは引っ越しが死だったと嘆くと、キャサリンの誕生日ケーキを持ち込み、亡きキャサリンに呼びかける。痺れを切らしたデビッドはデイナを叱る。デイナは癇癪を起こし、包丁を振り回し、食器を投げ割るなどして暴れる。デイナはこれ以上幸せなふりはできないのだと訴え、キャサリンが自分の娘に生まれたくなくてこの世を去ったのだと嘆く。

デビッドは友人夫妻に帰ってもらう。デイナは庭に飛び出し、墓石の下の棺に収まった少女の亡骸を、更に傍の木にベンの首吊り死体を見つける。また、デイナは小塔の肖像画が元に戻っている事に気付く。デイナは人の気配を察知して屋根裏に向かう。小部屋では、夫人が顔に障害を持つローラを夫人が介助していたが、ブラッカーは呪いを断ち切るのだと説き、ローラを金槌で殴り殺す。ブラッカーはドアの傍で一部始終を見ていたデイナに気付くと、耳元で「惨めな母親だ、再び不幸のどん底に落ちろ、お前の息子も死ぬのだ」と告げる。ブラッカーはデイナに犬をけしかけると、ルーカスの寝室に向かい、ルーカスに枕を押し付け窒息死させようとする。デイナを犬の首を折って殺すと、ルーカスの元へ駆け付け、金槌でブラッカーの頭を何度も殴りつけて殺す。そこへ駆け付けたデビッドは、錯乱した状態でルーカスの傍の枕に金槌を叩き付けるデイナを止め、ルーカスを救う。デイナは幻覚を見ていた事に気付くと、屋根裏の小部屋に戻るが、そこには誰もおらず、また裏庭の死体も無くなっている事を確認する。デビッドは全てを壊そうとしているデイナを咎める。デイナは夢と現実の区別が付かないのだと訴え、キャサリンと同じ様にルーカスをも殺してしまうところだったと悔悟する。デイナはキャサリンの傍で寝入った際に、キャサリンを下敷きにして窒息死させてしまい、自責の念から心に深い傷を負ったのだった。デビッドはそれが不慮の事故だったのだと諭す。デビッドは逃げるのは止め、元の家に戻る事を決意する

屋敷から離れる前に、デビッドは屋根裏の小部屋のドアを元から外して開放する。車が走り出して間もなく、デイナは屋敷の窓際にブラッカーの姿を目にする。デイナは小部屋から持ち出したローラの小さな人形を手中に収める。

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