チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

旧シリーズと比べて圧倒的に鬱度が足りない「エイリアン:コヴェナント」は蛇足だと思った。

昨日はリドリー・スコット監督の新作「エイリアン:コヴェナント」を観てきた。言わずと知れたエイリアンシリーズ一作目の前日譚であり、プロメテウスの正統な続編である。あの悍ましいエイリアンの起源が描かれるとかいう触れ込みだったのでそこそこ期待はしていたが、観終わってみると蛇足感は否めず不満が残った。それなりに金がかかった映画だから視覚的に退屈はしなかったが、プロットはB級SF然としており、割りと早い段階で結末が読めてしまったから、これなら謎は謎のままにしておいた方が良かったのでは無いかとすら思った。SFだからいちいちツッコミを入れるのも野暮だが、人類移住計画を託されるほどのクルー達が、どうして揃いも揃ってあんなに能天気で不用心なのか。誘う様にして突然見つかったハビタブルゾーンの惑星に向かうのは良いとして、大した検証もせずにぶっつけ本番でズカズカ乗り込んでいく神経が全く理解できず、もうそこからモヤモヤしてしまって、後は無思慮なこいつらがどんな殺され方するのかしらって方にだけ関心が移った。当然エイリアンは登場し、惨劇が繰り広げられるのだが、絶望感や鬱度の点で圧倒的に旧シリーズに及んでおらず、プロメテウスの方がキャストが魅力的だった分だけまだ良くできていた様に感じた。・・・みたいな事を考えつつ帰宅したら、バッグの中に入れておいたタンブラーのコーヒーを、いつの間にか派手にぶちまけてしまった事に気付き、当惑した。慌ててティッシュで吸い取り、拭き取った後で、ドライヤーで乾かすなどして、ダメージを最小限に止めはしたが、唯一にして革製のバッグを台無しにしてしまい、己のポンコツぶりを呪わずにはいられなかった。幸い茶色だからコーヒーの色は目立たないが、当分はコーヒーの残り香に憂鬱とさせられるだろう。まさかリアルで絶望感を味わうとは恐れ入谷の鬼子母神