チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

デッドフォール 極寒地帯

シュテファン・ルツォヴィツキー監督作「デッドフォール 極寒地帯」("Deadfall" : 2012)[DVD]

極寒地帯を抜け、国境超えを目指す強盗犯の兄妹と、刑期を終えて出所した直後にトラブルを起こしてしまい、逃避を余儀なくされる事になった元ボクサー。彼らの偶然の出遭いが、それぞれの命運を大きく変えていく様を描くクライム・ドラマ作品。

原住民のカジノからカネを強奪し、車で逃走中の兄妹、アディソン(エリック・バナ)とライザ(オリヴィア・ワイルド)は、道中で事故を起こし、極寒の雪原に放り出されてしまう。この時点ではまだ分からないのだが、実はアディソンとライザには陰鬱な過去があり、それがきっかけでアディソンはライザに服従を強いる様になり、ライザはそんなアディソンに依存しきっているのだった。アディソンは警察の追跡から逃れる為に、一時的に別行動を取る様にライザに指示する。それぞれがカナダとの国境沿いを目指し、安全が確保でき次第、落ち合う事にしたのだ。アディソンは逃走の妨げとなる者を有無を言わさず殺すのだが、反撃に遭い、小指を失う。一方、元プロボクサーのジェイ(チャーリー・ハナム)は八百長試合に加担した事で、服役していたのだが、模範囚として仮出所を果たす。ジェイは自分をハメたジムのオーナーに、貰えるはずだったファイトマネーを要求しに行くのだが、口論となった挙句、突発的にオーナーを殺してしまう。ジェイは警察から逃れるべく、両親の待つ国境沿いの実家を一路目指すのだった。季節は丁度、感謝祭の時期に当たり、出所の報せを聞いたジェイの両親は、事情を知ることも無いまま、彼の帰宅を心待ちにしていた。

車で逃走中のジェイは、一人きりで立ち竦み、凍えていたライザを救う。ライザはこれ幸いとばかりに、ジェイの実家に同行する事にし、アディソンにその場所を連絡する。程なくして、吹雪で道路が封鎖され、足止めを食らった2人は、モーテルで恋仲になる。ここでライザは初めて、アディソン以外の男への愛に触れ、アディソンへの依存から解き放たれる。しかしアディソンは、ジェイの実家に先に到着してしまい、両親を人質に取った後、遅れて到着したジェイとライザをも拘束する。ジェイの両親とは旧知の仲である、保安官のハンナ(ケイト・マーラ)はジェイが指名手配されている事を知り、様子を窺いにジェイの実家を訪ねるのだが、彼女もまたアディソンに捕らわれてしまう。ハンナの父で、且つ上司でもあるベッカー(トリート・ウィリアムズ)が、命懸けで突入、アディソンの返り討ちに遭うも、隙を見てジェイが抵抗し、ライザが直接アディソンを射殺する。彼女は自分自身の手で、兄への服従と依存を断ち切ったのだった。 結局、兄妹の歪な愛情の終焉を描いたハナシだったが、人物描写に奥行きが感じられず、テーマは今ひとつハッキリしない印象かな。ジェイの母親のシシー・スペイセクがなかなか良い味を出してるよね。

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