チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ウェア WER

ウィリアム・ブレント・ベル監督作「ウェア WER」("Wer" : 2013)[BD]

殺人容疑で逮捕された異様な風貌の男を巡り、弁護に臨む女とその仲間が真実に迫る様を描くホラー作品。

フランスのリヨン郊外で、キャンプ中の親子3人が何者かに襲撃される。夫と子は惨殺され、生き残った妻クレアも重傷を負う。クレアは犯人は背が高く毛だらけの男だったと証言する。リヨン警察は現場付近に住む大柄の男タランを逮捕する。タランの逮捕が不当だと感じた人権派弁護士のキャサリンは、タランの弁護人を買って出る。キャサリンと共に弁護を行うエリック、更に動物法医学専門のギャビンがチームに加わる。

警察を訪れた3人は、捜査を指揮する警視ピストールにタランとの面会を申し出る。タランの逮捕に際しては、物証が消えるなど不審な点が目立った。面会に臨んだキャサリンは、黙秘を続けるタランの拘束具を外す様に要求する。気を許したタランは、少しずつ話し始める。母の事を気遣い、父の事に話が及んだ途端、ピストールが面会を強引に中断する。タランが「助けて」とキャサリンの手を掴んだ為、警察は電気ショックでタランを制圧する。助けに入ったギャビンがタランに引っかかれる。

3人はタランが母親と住んでいたリヨン郊外の家を訪ねる。母親は、タランが一家の男性に代々遺伝する病気を患っており、骨が長く脆い事を説明し、子供の頃からひきこもりがちだったと告げる。また、タランの父親が昨年の自動車事故で亡くなった事を打ち明ける。母親は一家の住む土地問題が絡んでいる事を示唆する。その後、エリックはその土地にはかねてから放射性廃棄物の保管計画があり、実現すれば町に莫大な利益をもたらす事、更にピストールがその計画に積極的であった事を突き止める。また、ギャビンはタランと似た症例が他にも存在する事を調べ、検査できる病院があると知る。

3人は再び警察を訪れる。キャサリンピストールにタランの父と土地の件を話すが、ピストールは話を逸らす。ギャビンは遺体の検死を行うが、激しく食い荒らされており、咬み跡から明らかに人間の仕業では無いと判断する。キャサリンは再びタランと面会し、病気が証明されれば、犯行には及べなかった確証となると説明し、検査を勧める。タランは徐ろにキャサリンがいつの間にか無くしたリングを差し出す。

発見されたDNAが汚染されていて解析できない事が分かる。また、タランの父親の事故の捜査を担当したのがピストールで、父親の体内からは規定を15倍の催眠剤が検出されていた事も分かり、キャサリンピストールへの不信感を募らせる。その頃から、ギャビンの体調が悪化し始める。また、クレアが敗血症性ショックで死亡する。

郊外で馬が何者かに襲われる事件が発生する。襲った者の風貌が、クレアの証言と一致した事から、ピストールらは現場に急行する。警官隊は現場に現れたヒグマを射殺し、ヒグマによる一家殺害の可能性が強まる。

タランは検査に応じる事になり、病院に移送され、角膜検査や光感受性発作の誘発検査が行われる。角膜検査は陽性を示し、キャサリンらは安堵するが、発作を誘発する光の点滅を始めた途端、タランは凶暴化し、職員と警備を殺して病院から脱走する。ショックを隠し切れないキャサリンに、エリックはルナ・エフェクトの可能性を示唆する。一家殺害当日は満月であり、今夜も満月の日だった。

程なくして、市街地にタランが現れ、立てこもった廃ビルを警察が包囲する。キャサリンとエリックは現場に向かう。残ったギャビンが自らの角膜を検査すると、陽性反応を示す。特殊部隊に包囲されたタランは再び凶暴化し、部隊を皆殺しにし、姿を消す。DNA解析結果からタランのDNAはいずれの生物にも分類できない事が判る。

3人は警察と共にタランの家に赴くが、母親の姿は無かった。馬小屋にタランが現れるが、森に逃げ込む。ギャビンは自らが感染した事をキャサリンに打ち明け、万が一の場合は自分を殺すようにと銃を手渡す。キャサリンとエリックは警察と共に、付近の洞窟の捜索に向かう。洞窟内部に現れたタランを警官隊が射殺する。一方、ギャビンは家の中に隠し部屋を発見し、そこにあった拘束具から母親が事情を知っていたと悟る。直後、ギャビンは母親に襲われるが、逆に殴り殺す。ギャビンもまた凶暴化していく。

タランを乗せた救急車が警察車両と共に護送されるが、その途中で息を吹き返したタランが脱出し、猛スピードで森に逃走する。キャサリンとエリックが追いかけるが、エリックがタランに殺される。タランがキャサリンに襲いかかると、凶暴化したギャビンが助けに入る。ギャビンは格闘の末、タランを殺す。ギャビンはキャサリンに自らを殺す様に促すが、その時、警察がキャサリンを誤射する。怒ったギャビンは、ピストールを乗せたヘリを墜落させる。

キャサリンは一命を取り留め、ギャビンも生還者として扱われる。しかし、タランの遺体は発見されなかった。その後、ピストールの不正が発覚する。程なくして、国境付近で失踪事件が連続して起き、バラバラ死体が発見される様になる。真相は闇の中である。

 

低予算系B級ホラー。有り体に言えば狼男のハナシだが、本作では謎の奇病がルナ・エフェクトとして、発作的に発症するという形で描かれている。男性にのみ遺伝する病気であり、感染性も備えているのが特徴的。ギャビンが事故的に感染してしまい、徐々に症状が露わになるのだが、何故か彼は体毛という体毛を自ら剃り落とし、タランとは真逆のツルツルで異様な風貌になってしまう。イミフである(笑)タラン役の俳優は実際に大柄の様だが、いまいち強そうにも凶暴そうにも見えないし、低予算故にCGがチープで、吹き出す血や内蔵がテカテカしてるのが萎える。

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