チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ザ・ウォード/監禁病棟

ジョン・カーペンター監督作「ザ・ウォード/監禁病棟」("The Ward" : 2010)[DVD]

精神病院の監禁病棟に収容された女が、不可解な出来事に遭遇し、やがて過去に直面していく様を描くサイコ・ホラー作品。

1966年、オレゴン州ノースベンド。クリステンは農家に放火し、全焼させたところを警察に取り押さえられ、精神病院へ搬送される。クリステンは監禁病棟で治療を受ける事になり、かつてタミーが使用していた部屋に収容される。室内に何者かが侵入した気配を感じたクリステンは、ベッド下でブレスレットを発見する。

翌朝、クリステンは医師ストリンガーと対面するが、自身に何ら異常が無い事を主張し、反抗的に振る舞う。病棟にはクリステンの他に、エミリー、サラ、ゾーイ、アイリスの同世代の4人が入院していており、各々が朝8時から夜10時まで、娯楽室と中庭で自由に過ごせる様になっていた。クリステンはストリンガーの往診を受け、手に住所を書いていたのに放火を記憶していない事を指摘されるが、病棟から出して欲しいと懇願する。その夜、クリステンは病棟からの脱出を試みるが、職員に見つかり、連れ戻される。

深夜に病棟の廊下を歩く女の気配を感じたクリステンは、翌日、その事をエミリーとアイリスに打ち明けるが、気持ちをしっかり持つ様に諭される。クリステンは4人と打ち解けられずに過ごす一方、病棟内を嗅ぎ回り、手がかりを得ようとする。シャワー中に異形の姿をした女に襲われ、パニックに陥ったクリステンは、看護師長と職員らに連れだされ、鎮静剤を投与された後、強引に電気ショック治療を施される。

翌日、目覚めたクリステンは、エミリーからタミーが連れて行かれ、消えた時の話を聞く。そこへアイリスが突然退院できると言い始める。アイリスはストリンガーの往診に臨み、完全に回復したと主張するが、ストリンガーはメトロノームを使い、催眠を施す。その直後、アイリスは女に連れ去られ、殺される。

翌朝になってもアイリスが戻らず、不安を感じたクリステンはアイリスの部屋でノートを見つける。ノートにはクリステンを襲った女の顔が描かれており、アリスという名前が記されていた。クリステンは部屋で見つけたブレスレットにもアリスの名があった事を思い出し、ストリンガーにアイリスとアリス、タミーの所在と事情を問い質す。ストリンガーは自分で答えを見つける様にクリステンに促す。エミリー達に尋ねても埒が明かないと知ったクリステンは、深夜にアイリスを見つけて、脱走する決意をする。

クリステンはエミリーを伴い、部屋から抜け出し、脱走を図り、職員の目を逃れて遺体安置所に辿り着く。そこへ職員が入ってきた為、2人は別々に隠れるが、エミリーの姿が消えてしまう。安置所から逃げ出したクリステンは、何者かにアリスと呼び止められ、そこへ突如現れた女に驚き、意識を失う。

翌日、サラが皆と諍いを起こし、娯楽室から離れた直後、女に捕まり、殺される。一同はサラの異変を察知し、エミリーはアリスの仕業だと慄く。それを聞いたクリステンはエミリーとゾーイに事情を問い質し、過去にアリスの暴力に耐えかねたサラ、エミリー、タミー、ゾーイでアリスを死なせた事を聞き出す。アリスが皆殺しにされると怯えるエミリーに、クリステンは皆で脱出する様に提案する。その直後、アリスが現れ、エミリーが殺される。

クリステンはゾーイを連れて脱出を試みるが、失敗し、鎮静剤を打たれた後、拘束衣を着せられる。ストリンガーは治療には時間が必要だと看護師長に告げる。夜、クリステンは拘束衣を破り、再びゾーイと共に脱走を試みる。2人は職員に追われ、地下倉庫へ逃げ込む。ゾーイが荷物用エレベータで上階へ向かうが、その途中でアリスに殺される。ゾーイを追ってクリステンが上階へ向かうと、突如現れたアリスに襲われるが、クリステンは格闘の後、アリスを撃退する。

ストリンガーのオフィスに辿り着いたクリステンは、アリスのカルテを発見する。そこにはアリスの治療経過と共に、多重人格の診断結果が記されており、6番目の人格としてクリステンが加えられていた。そこへ現れたストリンガーに、クリステンは真実を話す様に迫る。ストリンガーは、11歳のアリスが1958年に誘拐された時の経緯を打ち明ける。アリスは農家の地下で2ヶ月間監禁され、繰り返されるレイプの末、餓死寸前で発見されたのだった。アリスはトラウマから逃れる為に別人格を作り出すが、やがて精神が破綻し、別人格がアリスを支配してしまったと説明する。ストリンガーはそれぞれの人格を特定し、消していく途中だったが、そこに別の人格クリステンが出現し、農家の放火を企てたのだった。

当惑するクリステンに、ストリンガーが再び催眠を施すと、そこにアリスが現れ、クリステンと共に窓から飛び降りる。アリスは重傷を負ったが、クリステンは消える。後日、ストリンガーはアリスの両親に治療結果を伝え、退院を許可する。退院の日、アリスが病室から出ようとするや否や、クリステンが現れ、襲いかかる。

 

 

監禁病棟=ウォードを舞台にしたB級ホラー。この手のサイコ系の作品は他にも観たことがあるから、序盤にオチがある程度、予想できてしまった。もう少し捻りがあっても良かったかなという感じ。過去の虐待シーンのインサートがストレート過ぎるんだもの。スプラッター風味を強めた方が全体的な雰囲気が締まったとも思う。更に言えば、50年近く前のハナシの割には、アンバー・ハードだけ現代風な顔過ぎるんだよね。ラストにクリステンがアリスに襲いかかるシーンはコメディみたいで笑った。出てくるだろうとは思ったが、あんなカタチで飛び出してくるとは思わなかった。

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