チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

キャビン・フィーバー

ラヴィス・ザルーニー監督作「キャビン・フィーバー」("Cabin Fever" : 2016)[DVD]

山奥のキャビンに余暇を楽しむ為に訪れた五人の大学生が、原因不明の伝染病を患った男と遭遇し、孤立無援の状況で、感染の脅威に曝されていく様を描くホラー作品。

 

山奥の森の中で野宿生活を送るヘンリーは、愛犬パンケーキが体を蝕まれた様な状態で死んでいるのを見つける。

大学生の五人組(ポール、カレン、ジェフ、マーシー、バート)は、一週間の休暇をジェフの親が所有するキャビンで過ごす為に、ジェフの車で山道を意気揚々と走行する。道中、一行は途中の小さな町の売店に立ち寄る。ポールは店の前に座っている、兎のお面を付けた不気味な子デニスに、挨拶がてら握手をしようと手を伸ばした途端に、噛み付かれる。一行は店から出てきたデニスの父親で店主のトミーを非難する。トミーは自らの躾に口を出された事に憤慨する。トミーの友人キャドウェルはトミーを宥めると、一向にライム病が多い地域である事を伝え、森では気を抜かぬ様にと忠告する。ポールの手当てを済ませると、一行は気を取り直して出発する。

程なく、一行は池の傍に建つキャビンに到着するが、そこが携帯の電波の入りづらい場所だと知る。幼馴染のポールとカレンは池で泳ぎを楽しみ、ジェフとマーシーはセックスに興じる。バートは持参した改造マシンガンを携え、森で単身サバイバルゲームに興じる。そこへ突然、体中が爛れて血だらけの男ヘンリーが現れ、バートは反射的にヘンリーを撃ってしまう。ヘンリーはバートに助けを求めるが、バートは発砲でヘンリーを退け、キャビンに逃げ帰る。

日が暮れると、一行はキャンプファイアーを囲んで談笑に耽る。そこへ山登りに来たというグリムが、愛犬マンボを連れて現れる。一行はグリムが大麻を持っている事を知り、輪に加える。間もなく、雨が降り始めると、一行はグリムと別れてキャビンに戻る。

程なく、ヘンリーが助けを求めてキャビンにやってくる。バートは病気の感染を恐れてヘンリーを閉め出す。ヘンリーはジェフの車に乗り込む。一行はヘンリーを車から追い出すべく、バットやマシンガンで車を破壊する。その矢先にヘンリーは、車内で激しく血を吐き散らして、車から飛び出し、苦しみ悶え始める。一行はヘンリーにオイルをかけて火を放つ。ヘンリーは火達磨になって逃げ出す。カレンはやり過ぎだと訴え、警察に報せるべきだと主張する。ジェフは正当防衛だと反論する。バートは突発的な事故であり、車の掃除と修理を終えてから警察に行く事を提案する。

翌朝、マーシー、ジェフ、バートはそれぞれ近隣に助けを呼びに行く。カレンは罪の意識に苛まれる。ポールは事故だと諭し、力を合わせて乗り切ろうと励ます。ジェフとバートは最寄りの農家を訪ね、豚を捌く老婦と遭遇する。老婦は病気を感染させている動物がいると主張し、豚への被害に憤慨する。ジェフ達は修理工場について尋ねる。老婦は知人に連絡してレッカー車を借りる意向を示す。ジェフ達は世捨て人の様な男に車を壊された事を明かす。老婦はそれがいとこのヘンリーだと指摘する。ジェフ達は火達磨にした事が知られるのを恐れて、そそくさと老婦の元を立ち去る。一方、ポールはキャビンにパトロールでやってきた保安官補ウィンストンと遭遇すると、車の修理が必要になった事情を伝える。ウィンストンは翌日までにレッカー車を手配する意向を示す。

ポールとバートは車の掃除を始める。そこに感染によって凶暴化したマンボが現れる。マーシーはバートのマシンガンでマンボを追い返す。一行は森に病原体があり、それをヘンリーが広めた可能性を疑うが、ヘンリーを燃やした事をウィンストンに報せるべきかで意見が分かれる。カレンは不調を訴えて寝室で臥せる。

バートとジェフは車の修理を始める。その最中、再びマンボが現れる。バート達は先程と同じ様に威嚇するが、マンボは動じずに留まる。一方、カレンはポールに体を許そうとした矢先に、臀部の爛れに気付き、痛みを訴える。駆け付けたバート達は、カレンを寝室に閉じ込める。やがて日が暮れる。カレンの症状が次第に悪化する事に気付いた一行は、離れのボート小屋にカレンを移動させ、隔離する。

ポールは電話を求めて近くのトレーラーで暮らす夫妻を訪ねるが追い返される。四人は苛立ちが昂じて口論を始める。ポールは協力しなければ全員が死ぬと皆を説き伏せる。その時、キャビンの前に再びマンボが現れ、ボート小屋に押し入ろうとする。四人は夜通しで見張りを続け、朝を迎える。

バートは車の修理を終えるが、その矢先に吐血と爛れに見舞われる。ポールとマーシーは衰弱したカレンを車に乗せようとした途端、カレンが噴き出した血を浴びる。ジェフはバートの感染の兆候に気付き、それを指摘する。バートは助けを呼びに行くと告げて、一人で車に乗って走り去る。ジェフはポールとマーシーが感染したと主張し、二人を置き去りにして、近所の小屋に篭もる。

マーシーは自らの感染を確信し、悲観する。ポールはそれを否定し、カレンも治ると励ます。ポールとマーシーはやぶれかぶれでセックスする。バートはトミーの売店に辿り着くと、医者を呼んで欲しいと請う。店の前に据わっていたデニスはバートの手に噛み付く。それに気付いたトミーは、殺人に等しい行為だとバートを咎めると、ショットガンを持ち出してバートを殺そうとする。バートは慌てて車で走り去る。トミーは感染が広がる前にキャビンの全員を皆殺しにする意向を示すと、保安官に連絡した後、仲間二人を率いてトラックでバートを猛追する。

バートは車を乗り捨てて森に逃げ込む。マーシーは浴槽で、セックスの際にポールが背中につけた引っかき傷が悪化している事に気付いて、感染を確信する。ポールはジェフを探し回る内に、池から現れた全身黒焦げのヘンリーに襲われる。ポールはヘンリーを溺死させた後、その貯水池が汚染されており、それを飲んだ為に感染するのだと悟る。

バートは追ってくるトミー達を撹乱し、キャビンの方へ引き返す。マーシーは助けを求めて裸でキャビンの外へ出ると、待ち構えていたマンボに襲われ、餌食にされる。間もなく、キャビンに戻ってきたポールは、マーシーの残骸に気付くと、ボート小屋でカレンを襲うマンボを射殺する。瀕死のカレンはポールに殺して欲しいと哀願する。ポールはそれに応じ、カレンの首にスコップを突き刺すが、絶命させられず、オイルをかけて小屋ごとカレンを燃やす。カレンは断末魔の叫びを上げる。そこへバートが戻ってくるが、その直後に駆け付けたトミーに頭を撃ち抜かれて死ぬ。ポールはトミー達をマシンガンで皆殺しにすると、トミー達のトラックを奪って逃走を図るが、その矢先にデニスに噛まれた右手が感染している事に気付き、動転してトラックを木に衝突させる。

大怪我を負ったポールは、森を彷徨い歩く内に、カップルのキャンプに居合わせたウィンストンと遭遇する。ポールは約束を守らなかったウィンストンを詰る。ウィンストンはレッカー車が壊れて修理が必要なのだと弁解し、血塗れのポールを気遣う。その時、保安官が無線で、キャビンの若者達が悪性の伝染病に罹って、人を襲っている事を報せ、見つけ次第射殺する様にウィンストンに命じる。ウィンストンはポールに拳銃を突きつけ、近づかぬ様に命じる。ポールはこれ以上誰も死ぬべきではないと訴えると、自分は医者を探し、ウィンストンはキャビンを見に行く事を提案する。ウィンストンはそれに応じ、大通りに出る近道をポールに教える。

ポールはいくら歩いても大通りに出られず、間もなく息絶える。翌朝、ジェフはキャビンに戻り、惨状を目の当たりにする。ジェフはその矢先に掌に感染の兆候を見つける。待ち構えていたウィンストンは、ライフルでジェフを射殺する。程なく、キャビンに警察と救急隊が駆け付け、遺体が回収される。その後、カレンのSNSが更新され、彼女が生きている事と共に、病原体の源がデニスだった事が示唆される。

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