チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

高慢と偏見とゾンビ

バー・スティアーズ監督作「高慢と偏見とゾンビ」("Pride and Prejudice and Zombies" : 2016)[BD]

感染するとゾンビ化する奇病が蔓延し、国難に直面する19世紀の英国で、ゾンビとの最終戦争に備える貴族の男女の恋愛の行方を描く、ロマンチック・コメディ・ホラー作品。

 

18世紀初頭。貿易で世界中の産物が集まる英国に、恐ろしい疾病が流入した。一度噛まれて感染するとたちまちゾンビ化し、人間の脳みそを喰らい続けるその病により、何百万人が犠牲となり、ゾンビの大群として蘇った。生き残った人間達は、ロンドンを囲む高さ30メートルの壁を築くと共に、壁の周りの土地を囲む水深55メートルのロイヤル運河を建造し、その広大な土地をインビトウィンと呼んだ。18世紀後半に始まった第二次ケント戦争により、運河に架かる橋がゾンビに突破され、インビトウィンの住民は一人残らず殺された。それを見て気が触れた王は、戦争の集結と同時に、ヒンガム橋を除く全ての橋の破壊を命じた。貴族は壁に囲まれたロンドンを離れ、運河の外側の防備を固めた田舎へ移住すると、東洋武術を修得し、やがて来るゾンビとの最終戦争に備えていた。

19世紀初頭。田舎村に住むベネット家の五姉妹(長女ジェイン、次女エリザベス(リズ)、三女メアリー、四女キティ、五女リディア)は、対ゾンビ用に中国で修得した拳法に日々磨きをかけつつ、両親と共に穏やかに暮らしていた。ある時、住民がゾンビ化して全滅し、空いたままになっていたネザフィールド邸に、独身で金持ちの貴族ビングリーが姉妹と共に入居し、村で催されるパーティに来るとの報せが入る。ベネット家の遺産を残す為に、予てから娘達に良き伴侶を望んでいたベネット夫人は、願ってもない好機と考え、娘達を連れてパーティに出かける。

パーティにはビングリー、妹のキャロライン、ルイーザと共に、ビングリーの親友で、州の半分を所有する大金持ちのダーシー大佐も訪れる。結婚に消極的なリズに対し、乗り気なジェインは、陽気で快活なビングリーと初対面で互いに惹かれ合い、ダンスに興じる。リズはダーシーに惹かれるも、高慢で無愛想なその人柄に触れて失望する。間もなく、会場がゾンビの襲撃に遭う。リズ達は武術を駆使してゾンビの群れを殲滅する。

程なく、ジェインはビングリー家から招待状を受け、単身、馬に乗ってネザフィールド邸に向かう。道中、ジェインはゾンビと遭遇し、これを撃退するも病に倒れる。リズはその報せを受け、ネザフィールド邸に駆け付ける。ダーシーはジェインの感染の可能性を疑い、監視を徹底させるが、医師の診断により感染は否定される。翌日、リズの母と妹達も駆け付けるが、リズは待遇に不満を抱いてジェインを連れ帰る事を決意する。その際、リズはダーシーが高慢で偏見に満ちていると非難する。ベネット夫人は険悪な雰囲気を和らげる為に、ジェインが回復次第、ネザフィールド邸で舞踏会を催す事をビングリーに提案する。

程なく、ベネット邸にいとこのコリンズ牧師がやってくる。コリンズはジェインと会うなり心を奪われ、求婚の意思を示す。ベネット夫人は先約がある事を明かし、代わりにリズを勧める。その後、リズ、ジェイン、キティ、リディアは、コリンズと一緒に親戚の暮らす町に遊びに行く。キティとリディアは駐留民兵に熱を上げる。民兵は新たに部隊に加わったウィカム中尉を紹介する。そこへビングリーとダーシーもやってくる。リズはウィカムとダーシーの只ならぬ雰囲気を察知し、その理由をウィカムに尋ねる。ウィカムは父親がダーシーの父の部下だった縁で、ダーシーと一緒に育った事、ダーシーの父はウィカムを実の息子の様に可愛がり、聖職禄を残してくれたものの、ダーシーの父が死ぬとウィカムを蔑むダーシーが聖職禄を別人に与えた事を明かし、ダーシーに対する嫌悪感を露わにする。リズはウィカムを舞踏会に誘う。

ベネット家は揃ってネザフィールド邸の舞踏会に訪れる。リズはウィカムとの再会を喜ぶ。コリンズはリズに対して露骨に好意を示し、ダンスに誘う。ベネット夫人は泥酔した勢いで、娘の結婚が金目的だと口走る。リズはそれをダーシーに聞かれた事に気付く。その直後、リズは厨房に侵入したゾンビを発見し、そこに居合わせたビングリーと共にゾンビを追って地下へ向かう。二人はそこでゾンビ化したメイド達を目の当たりにする。ビングリーはゾンビに襲われ気絶するが、リズは戦うのを躊躇う。そこへダーシーが駆け付け、ゾンビを皆殺しにし、ビングリーを助け出す。リズはダーシーに情が無いと詰る。

それから間もなく、ビングリーはロンドンへ帰る為にネザフィールド邸を退去し、ジェインの元に手紙が届く。その中で、キャロラインはビングリーがダーシーの妹に心を寄せている事を伝える。リズはビングリーがすぐに戻ってくるはずだとジェインを励ます。その後、コリンズが再びベネット邸を訪ね、リズに求婚する。リズがそれを断ると、ベネット夫人は憤慨し、コリンズと結婚しなければ絶縁するとリズを戒める。しかし、ベネットはリズの意向に理解を示す。ベネット夫人は独り身の哀れさを説くが、リズは愛の無い結婚よりましだと反駁すると、憂さを晴らす為に一人で森の中へ向かう。

リズはその矢先に山高帽を被った黒ずくめの四人の男達を目撃する。そこへウィカムが現れ、リズは四人組を見失う。ウィカムはそこが墓地である事から、棺の担ぎ人だと指摘する。ウィカムは駐留時に偶然見つけた秘密の場所と称する、インビトウィンの聖ラザロ教会へリズを連れて行く。リズはそこで牧師の聖体拝領に集まった、貴族のゾンビ達を目の当たりにする。ウィカムはその聖体拝領が豚の脳みそであり、人の脳を食べなければ完全なゾンビにならない事を明かすと、それこそが終戦の鍵だと説く。

ベネット邸の近所に住むシャーロットは、コリンズの求婚に応じる事を決意する。シャーロットは、コリンズの隣のロージングズ邸に住むダーシーのおばで、英国一の剣の達人と称される隻眼の資産家レディ・キャサリンとの謁見に際し、リズに付き添いを依頼する。リズは一つの条件を課して応じる。リズはコリンズとシャーロットに同伴し、レディ・キャサリンの堅牢な屋敷を訪ね、謁見に臨む。リズはそこでダーシーと再会する。リズはゾンビ対策の名案を有する者と称して、ウィカムをレディ・キャサリンに引き合わせる。ウィカムは信仰と豚の脳により、人を食べる欲求に勝ち、普通に生活している者達がいる事を明かすと、資金さえあれば彼らと信頼関係を築く事ができ、あとはリーダーが統率すれば良いのだと説く。レディ・キャサリンはゾンビ達が食べ尽くすだけの存在だと一蹴する。ウィカムはゾンビ達が増え続ける一方であり、彼らが組織化する前に協定を結び、共存を図るより、人類が滅亡を逃れる術は無いと訴える。ダーシーはウィカムを追い払う。ウィカムはゾンビの時代が既に始まっており、直視するか葬られるかだと告げる。リズは再びダーシーには情が無いと詰る。

その夜、リズが宿泊する牧師館の前にウィカムが姿を現す。ウィカムは、ビングリーにジェインから離れる様に唆したのが、金目当てだと知ったダーシーである事を明かすと、リズに駆け落ちを提案する。リズはそれを拒む。ウィカムは最後の審判は近いと吐き捨てて立ち去る。

翌朝、牧師館にダーシーが訪れ、リズへの敬愛を示して求婚する。リズは侮られていると捉えて拒む。ダーシーは動揺し、理由を尋ねる。リズはダーシーがジェインの幸せを奪い、またウィカムを不幸に陥れて遺産を奪った事を詰ると、ダーシーと出会った時に結婚したくないと感じた事を明かす。ダーシーはリズと決別する。

程なく、リズにダーシーから釈明の手紙が届く。その中でダーシーは、ビングリーの件について、彼の愛がかつてない程強かった為に、ベネット夫人の話を聞いて、親友として守ってやりたかっただけであり、ジェインを傷つけるつもりは無かった事、ウィカムの件について、父が相当の財産を残すと遺言を残した途端にゾンビに感染し、遺産を与えたウィカムはそれを使い果たした後も、金を要求するので、遂には絶縁したものの、次は財産と復讐狙いで妹を駆け落ちに誘った為に、妹に真実を伝えてそれを阻止した事を明かすと、戦いに慰めを求める為に、ロンドンにおけるゾンビの封じ込め作戦に加わる意向を示す。

その矢先に、リズはウィカムがリディアを連れて駆け落ちしたとの報せを受ける。リズはウィカムの行き先が聖ラザロ教会だと確信し、レディ・キャサリンをベネット邸に招く。レディ・キャサリンはダーシーが娘アンと婚約している事を明かし、リズにダーシーと婚約をせぬ様に強要する。リズがそれを拒むと、レディ・キャサリンはダーシーの名誉を守る為に、代理人として連れてきた大男との決闘をリズにけしかける。リズは大男を打ちのめす。リズはベネットに代わってジェインと共に、リディアを連れ戻しに行く意向を示す。レディ・キャサリンは残りの家族にロージングズ邸へ身を寄せる様に促す。

程なく、ロンドンはゾンビに占拠され、部隊の撤収が決まる。リズとジェインは、夜明けにヒンガム橋が爆破される事を承知で、インビトウィンへ向かう。リズ達はゾンビ退治に苦慮するビングリーとダーシーに遭遇する。ダーシーは聖ラザロ教会が既に倒壊したと偽り、リズ達に撤退を促すと、単身、リディアを連れ戻しに向かう。

リズはビングリーからダーシーが聖ラザロ教会に向かった事を聞き出し、後を追う。ダーシーは教会の前で山高帽の四人組を目の当たりにする。ダーシーは地下の檻に監禁されたリディアを見つけると同時に、壁に描かれたロンドン襲撃の作戦図を見て、ウィカムが首謀者だと確信する。そこにウィカムが現れる。ダーシーは金を持って英国から去る様にウィカムに提案するが、ウィカムは金はもう無用だと答える。そこへ、ダーシーが持参した戦死者の脳を食べて、自我を失った貴族ゾンビ達が一斉に押し入り、ウィカムを取り巻く。ダーシーはその隙に乗じてリディアを連れ出すと、馬に乗せて一人で逃がす。ゾンビ達はその後を追っていく。ダーシーはウィカムと死闘を繰り広げる。

ビングリーは橋の爆破を指示する。そこへリディアが戻ってくる。一方、ダーシーはウィカムの胸を剣で一突きにする。その時、ウィカムの胸元の感染痕が露わになる。ウィカムは自らも感染しており、ダーシーへの憎しみを支えに欲求を抑えてきた事を明かすと、四騎士が地獄から蘇り、自分がリーダーとなってゾンビの黙示録が始まるのだと主張し、ダーシーを殺そうとする。そこへリズが駆け付け、ウィカムを撃退し、ダーシーの窮地を救う。

リズとダーシーがヒンガム橋に到達した途端に、爆破が実行される。二人は辛うじて崩落を免れるが、ダーシーはその場で昏睡する。リズはダーシーに這い寄り、初めて会った時から心惹かれていた事を打ち明け、キスをする。その後、ベネット家はロージングズ邸に留まる。一命を取り留め、回復したダーシーは、リズの前に初めて姿を現すと、橋でリズが告げた言葉を聞いていた事を明かし、改めて求婚する。リズは快諾する。程なく、リズとダーシー、ジェインとビングリーはコリンズの立ち会いの元、結婚する。祝福を受けるリズ達は、ウィカムが四騎士と共に、夥しいゾンビの群れを率いてロージングズ邸に押し寄せて来るのを目の当たりにする。

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