チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

トラッシュ! -この街が輝く日まで-

スティーヴン・ダルドリー監督作「トラッシュ! -この街が輝く日まで-」("Trash" : 2014)[BD]

リオのスラムに住む孤児達が、ゴミ捨て場である財布を見つけたのを機に、政治家と警察が絡む重大な犯罪の証拠を掴むべく、命懸けで奮闘する様を描くアドベンチャー・ドラマ作品。

 

オリンピックの開催を控え、市長選の最中のリオデジャネイロ。次期市長を目指す大物政治家サントスの腹心で、資金管理を担うジョゼは、サントスの不正を暴くべく大金と裏帳簿を盗み出す。サントスは息がかかった警察にジョゼを捜索させる。ジョゼは潜伏先に突入してきた警察に捕まる直前に、財布をゴミ収集車に投げ捨てる。

14歳の孤児ラファエルは同じく孤児のガルドと共に、スラムのゴミ捨て場でゴミ拾いをしながら、貧しくも健気に暮らしていた。また、スラムで教会を営む神父ジュリアードと、教会で子供達に無償で勉強を教えるオリヴィアは、日頃からラファエルとガルドの面倒をみていた。ある日、ラファエルはゴミの山で偶然財布を見つける。その中には現金の他に、ジョゼの身分証とアニマル・ロト、鍵、少女の写真が入っており、ラファエルは現金をガルドと山分けすると、そのまま財布を持ち帰る。一方、ジョゼはサントスの命令を受けた悪徳刑事フェデリコによって拷問にかけられるが、口を割らずに殺される。

程なく、フェデリコは大勢の警官を動員してスラムにやってくると、住民達に報酬と引き換えに財布の捜索を強要する。フェデリコはラファエル達にそれがとても重要な物であり、犯罪を解く鍵だと説く。腐敗した警察を信用しないラファエルは名乗り出るのを拒み、ドブで暮らす親友ラットの元へ財布を預かってもらいに行く。ラットはその鍵で開けられる場所に目星をつける。

翌日、ラットはラファエルとガルドを中心街まで連れて行き、ロッカーへ案内する。ガルドが警戒中の警官を陽動すると、ラファエルとラットはその隙に乗じて鍵でロッカーを開け、刑務所の受刑者クレメンチ宛の手紙と共に、数字の組み合わせが記されたジョゼと少女の写真を見つける。三人はそれを持ってスラムへ逃げ帰ると、教会のパソコンでクレメンチを検索し、彼が貧乏人の住宅などを建てる活動などに尽力していた弁護士であり、刑務所送りにされた事を知る。一方、ラファエルとガルドに疑いの目を向けていたフェデリコは、二人が財布の捜索に参加していない事を知ると、夜中に警官に命じてラファエルを拉致させる。ガルドは直ちにジュリアードに助けを求める。ジュリアードはガルドを連れて警察署を訪ね、ラファエルの所在について問い合わせるが、門前払いされ、ラファエルの生存を絶望視する。フェデリコはラファエルを暴走パトカーに乗せてこっぴどく痛めつけた後、財布の所在について問い質すが、ラファエルは口を噤む。フェデリコは警官にラファエルの始末を命じて先に引き揚げる。警官は殺人を躊躇い、ラファエルを路上に置き去りにする。

翌日、ラファエルはスラムの住民に発見され、療養所に運び込まれる。ジュリアードはラファエルを手当すると、財布を預ければ皆の暮らしが少しは良くなると諭す。ラファエルはそれに応じず、最後までやり遂げると決意を新たにする。ラファエル達は刑務所に入る方法を模索し、米国人のオリヴィアに協力を求める。ガルドは弁護士の祖父が刑務所におり、ラファエルの力になってくれるはずだと嘘をつく。ラファエルは警官がサントスの名を口にした事をラットに伝える。ラットはサントスが市長になりたがっており、ビーチの傍に住んでいる事を明かす。

翌日、ガルドはオリヴィアの引率で刑務所を訪ね、クレメンチと面会する。クレメンチはガルドに面識がない事を明かし、オリヴィアはガルドの話が嘘だった事を知る。クレメンチはガルドに目的を問い質す。ガルドはクレメンチの甥にあたるジョゼからの伝言と称し、暗記してきた手紙の内容を伝える。その中でジョゼは、クレメンチを陥れたサントスの腐敗と虚偽の全てが間もなく明るみになり、サントスの失脚を皮切りに次々と連鎖反応が起こって、民衆による変革が訪れるであろう事、自分が死んだ後も繋いだ夢は次世代に受け継がれるであろう事を報せると共に、手紙に詰めた敵の命運を握る情報を元に事を成すよう促す。クレメンチは自らの聖書で暗号を読み解く事で、ジョゼの伝言が見つかる様になっている事を明かすと、老い先短い自分の代わりに看守マルコからその聖書を受け取って、事を成すようガルドに促す。マルコは聖書の引き渡しに1000レアルを要求する。一方、ラファエルはラットの案内で警備体制が敷かれるサントスの邸宅の敷地に侵入する。ラファエル達は使用人チアゴに見つかる。チアゴはジョゼがサントスを裏切り、密かに金庫から選挙資金と帳簿をゴミを装って持ち出した事を明かす。

ラファエル達はスラムに引き揚げる。オリヴィアはラファエル達に危険な行為に及ぶ理由を尋ねる。ラファエルはそれが正しい事だからだと答える。オリヴィアはカメラで証言ビデオを撮る事を提案する。三人はそれぞれの素性と事件に巻き込まれるに至った経緯とその動機を映像に残す。一方、サントスはフェデリコに連絡し、クレメンチに面会者が来た事を伝えると、ゴミ捨て場を閉鎖するよう命じる。夜、大勢の警察隊がスラムに押しかける。フェデリコはオリヴィアの家を訪ねる。三人は咄嗟に家から逃げ出す。フェデリコは三人が置いていった財布を見つけ、オリヴィアを連行する。その後、ラファエルとガルドの住処を含むバラックに火が放たれ、多くの住民が焼け出される。

翌日、ラットはジュリアードの事務所から現金を盗み出す。ガルドはその金でマルコから聖書を買い取るが、罠に嵌って警官の追跡に遭う。ラファエル達はスラムの廃屋に逃げ込むと、写真の数字を聖書に照合し、更にアニマル・ロトを用いて謎解きを行う。夜、ラファエル達は八桁の数字を導出し、それが電話番号だと悟る。間もなく、武装した警察部隊が一斉にスラムの捜索を始める。三人は聖書を持って廃屋を後にすると、警官の発砲をかわしながら、スラムの娘の手引でバイクに乗せてもらい、逃走する。一方、フェデリコは三人がいた廃屋で、ラファエルが書き写した八桁の数字を見つける。ラファエルはスラムを離れると、公衆電話から番号宛に電話をかける。フェデリコもまた同じタイミングで電話をかける。両者はそれが開園時間の終わった墓地の番号だと知る。

三人は直ちに墓地に向かう。ラファエルは財布の中のカレンダーに印を付けられた数字から、ジョゼの娘ピアの墓を見つけ出す。そこへ傍で身を潜めていたピア本人が現れ、ジョゼを待っている事を明かす。ラファエルがガルド達を呼びに行こうとするや、フェデリコがガルド達を人質にとって現れる。ピアは咄嗟に身を隠す。フェデリコはラファエルに墓を開けるよう命じる。三人が墓から棺を引き出すと、その中からゴミ袋に詰められた大金と帳簿が見つかる。フェデリコはサントスに連絡し、帳簿だけが見つかったと報せる。ピアは密かにフェデリコの上部から忍び寄り、墓石を落とす。フェデリコが倒れると、ラファエルは拳銃を奪い取って、それをフェデリコに突きつける。ガルドはラファエルに殺すよう促すが、ラファエルは躊躇った末にフェデリコを殺さずに殴り飛ばす。三人はピアを連れ、金と帳簿を持ち去ると、ゴミ収集車に紛れ込んでスラムに戻る。

翌朝、ラファとガルドはゴミの山の上から大金をばら撒き、勝利を祝う。ラットはジュリアードの事務所に盗んだ分の金と帳簿、札束を置いていく。ジュリアードはそれらを見つけ、三人が事を成したのだと悟る。三人はピアを連れて密かに旅に出る。程なく、オリヴィアが釈放されて戻ってくる。ジュリアードは出エジプトが起きたと説く。オリヴィアは録画した映像の存在を明かし、黙示録だと説く。二人はラファエル達の証言映像を帳簿の記録と共にネットにアップする。それはリオ警察の暴力と政治家の腐敗を暴露し、サントスを筆頭に大物政治家や警察幹部が続々と逮捕される。それを受け、暴力と腐敗に対する抗議運動が再燃し、数百万の市民が街頭に繰り出す。行方不明とされたラファエル達は、海沿いの町に新天地を得て暮らし続ける。

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