チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ウィジャ ビギニング ~呪い襲い殺す~

マイク・フラナガン監督作「ウィジャ ビギニング ~呪い襲い殺す~」("Ouija: Origin of Evil" : 2016)[BD]

ウィジャ・ボードを用いて降霊術を行った霊媒師の女とその娘達が、その家に住み憑く死霊を呼び覚まし、惨劇に見舞われていく様を描くスーパーナチュラル・ホラー作品。

 

1967年、ロサンゼルス。アリスは事故で夫ロジャーを亡くした後、自宅で占いの館を営む事で糊口を凌ぎながら、神学校に通う二人の娘パウリーナ(リーナ)とドリスを女手一つで育てていた。アリスは訪れる客に降霊術を披露し、故人の霊魂が本当に降りてきた様に装い、客の質問に好意的に回答して癒やしを与える事を仕事の趣旨としており、その為の「演出」に娘達の手を借りていた。

ある夜、リーナはこっそり部屋を抜け出して友達エリーの家に遊びに行くと、同じ様に集まったマイキー、ベティを交えてウィジャ・ボードで遊ぶ。その際、マイキーはリーナを学園祭のパートナーに誘う。そこへエリーの母親が帰宅し、四人の会合はお開きとなる。アリスは連絡を受けてリーナを迎えに行き、叱りつける。リーナはウィジャ・ボードを演出に加えるよう提案する。

翌朝、マイキーがリーナを迎えに来る。アリスはマイキーがリーナより二つ上と知ると、リーナに指一本でも触れたら許さないと釘を刺す。その後、アリスはウィジャ・ボードを購入した後、学校へ娘達を迎えに行き、ドリスが同級生から魔女の子と誂われている現場を目撃する。校長のトム神父はドリスを励ましにやってくる。アリスはトムの親切に謝意を示す。帰宅後、アリスはウィジャ・ボードを降霊術の小道具として使う為に細工を施し、試しに霊魂に呼びかけてみる。その時、二階の部屋にいるリーナはドリスがマーカスと称する何かに取り憑かれた様に独り言を呟く姿を目の当たりにする。その夜、アリスはボードを使ってロジャーの霊魂に語りかけてみるが、何も起こらない為に寝室に向かう。その直後、プランシェットが勝手に動く。程なく、起き出したドリスはボードを使って霊魂に呼びかける。すると、プランシェットは独りでに動き始め、ドリスが友達と指し示す。ドリスはその者が囁く声を聞くと、プランシェットの小窓を通してその姿を目の当たりにする。

程なく、アリスは学校を訪ねた際に、トムからドリスの宿題の文字が大人顔負けの筆記体で書かれている事を指摘される。アリスはそれをドリスに問い質す。ドリスは新しい友だちが自分の手を使って書いたのだと答える。その日、家に差し押さえ予告書が届き、アリスは為す術無く途方に暮れる。ドリスはボードを使ってロジャーにそれを報せると、地下室のファーネスの奥の壁に空いた穴の中から、大金を収めたバッグを取り出してくる。ドリスはそれが前の住人の物であり、その事をロジャーの霊魂に聞いたのだと説く。アリスはドリスに促され、リーナを交えてボードを試す。アリスがロジャーしか知り得ない事を霊魂に尋ねると、プランシェットは独りでに動いて答えを指し示す。アリスは霊魂が実在し、ドリスには霊力があるのだと確信すると、本当に人を救えるのだと色めき立つ。リーナは俄に信用できずに尚も疑う。アリスは母を惨めなインチキ占い師だと馬鹿にしていた事を明かすと、実は能力が本物であり、ドリスに遺伝した可能性を説く。アリスは金を支払いに当てる意向を示す。その後、リーナはプランシェットの小窓を覗き込み、暗闇の中に黒い影が身を潜めるのを目撃して慄く。

アリスはドリスに学校を休ませ、ボードを用いた降霊術を行わせ始める。ドリスは客の故人を降霊させ、更にその声色で語りかける様になるが、俄に首の裏の痛みに苛まれ始める。 ある夜、痛みで寝付けないドリスは、ボードでロジャーにその原因を聞こうとする。その際、ドリスは小窓を通して自らの背後に何かがいる事に気付き、姿見に向けて小窓を覗き込むと、口をふさがれた黒い死霊が現れ、ドリスを自らの器にすべく、ドリスの口の中に腕を突っ込んで憑依する。乗っ取られたドリスは眠っているリーナの耳元に囁きかける。リーナは口が塞がる悪夢を見る。

それ以降、ドリスは感情を失った様に振る舞い、そんなドリスに石を投げつけて誂おうとしたいじめっ子が返り討ちに遭う。夜、アリスはレストランでトムと会食する。トムは霊魂の世界に関わるのは危険だと説くが、アリスは良い事をしているだけだと答えると、トムの亡き妻と話をさせてやりたいと申し出る。一方、リーナはアリスの外出を見計らってマイキーを部屋に招き、二人きりになると、初めてのキスをする。マイキーの帰り際に、ドリスは面白い話と称して絞殺される際の生々しい描写を語る。その後、リーナはドリスが取り憑かれた様に何かを紙に書き殴っている姿を目撃する。更にリーナはロジャーからもらった人形の口が縫い付けられているのを見つけて憤慨し、ドリスに詰問する。ドリスは自分の仕業では無く、ロジャーが声を止める為にやったのだと答える。リーナはドリスがおかしくなったのは霊感ごっこのせいだとアリスを非難する。アリスはそれが素晴らしい霊体験だと反論し、理解できない事が起きているのだと諭す。

翌朝、ドリスは学校に行くのを頑なに拒み、友達と話していたいと希望する。リーナはドリスがポーランド語で書き殴った数枚の紙を部屋で見つけ、それをトムの元へ持ち込み、内容を知りたいと申し出る。午後、トムは一家の元へ妻の霊魂と話せる事の確認に訪れる。アリスはドリスを交えた三人でボードを使い、降霊術を行う。ドリスがトムの妻グロリアに呼びかけると、プランシェットが独りでに動き、トムの質問に答え始める。ドリスは最後にグロリアの声色で、トムに気持ちを隠さず幸せを掴むよう促す。トムはドリスをその場に残して、アリスとリーナを連れて二階の部屋に移動すると、プランシェットが示したのはグロリア本人の言葉では無く、自分が心の中で思い浮かべた別の言葉であり、ドリスがグロリアでは無い別の何者かと繋がっていると説く。その頃、マイキーがリーナに会いにやってくる。ドリスはリーナがすぐに戻ってくる事を伝え、マイキーに待つように促す。マイキーはドリスを気味悪がって帰ろうとするが、ドリスは地下室の穴にマイキーを案内する。

トムはドリスが書いた文章をポーランド語を解する修道女に翻訳して貰った結果、それがポーランド出身のマーカスという男の日記だった事を明かす。それに拠ると、第二次大戦当時、強制収容所の患者に対し、オカルト的な実験を行う「悪魔の医師」と呼ばれる者がいた。連合軍に救出されたマーカスは米国の精神科病院に入院したが、そこには名前を変えてドイツから移住していた悪魔の医師がいた。ある夜、医師はマーカスを自宅へと連れ出した。そこはアリス達がまさに今住んでいる家であり、医師は地下室でマーカスを始めとする患者に対し、人体実験を行っていた。医師は患者達の舌と声帯を切り、口を縫い合わせていた為、家に人が集まっても声が漏れる事は無かった。マーカスは自らが殺された様子も書き記しており、他の患者達と冷たい暗闇の中に閉じ込められていたが、ある時、何かがマーカスを乗っ取ったのだという。一方、ドリスは穴の中に宝石がある事を伝え、マーカスに穴の中を調べさせる。マーカスは穴からバッグを取り出し、その中に無数の身分証と遺品を見つける。ドリスはマイキーの背後から囁きかけ、マイキーの体を乗っ取る。

トムは最早この家だけの問題では無く、悪魔祓いの必要があると判断し、大司教に連絡して調査を要請した事を明かす。 リーナは死霊が長年この家の出来事を見てきた様に、今も自分達を見ているはずだと主張する。三人は一階にドリスの様子を観に行く。その時、二階から首を吊ったマイキーの亡骸が落ちてくる。更に地下に繋がる通気口から音楽が流れてくる。アリス達はボードを持って地下へドリスを捜しに行くが、その直後に電気が落ちる。アリス達はボードを燃やすために火を点けると、穴の向こうに無数の遺体が転がっている事に気付く。トムはそこが墓場だと説く。アリス達はボードをファーネスの火に焚べて燃やす。その時、ドリスが助けを求める声が響き渡る。トムはドリスを連れ戻すべく、通気口の奥へ移動し、悪魔の医師の実験室に辿り着く。取り憑かれたドリスは自らがここで死んだ事を明かすと、神がいるならなぜこんな目に遭ったのかと問い質す。トムは自分に救わせて欲しいと願い、神に祈りを捧げる。程なく、トムは取り憑かれた状態でファーネスへ戻り、ナイフでアリス達に襲いかかろうとするが、自我を取り戻してアリス達を地下室から閉め出す。ドリスはトムを霊力で転落死させると、ドアを封鎖してアリス達を家の中に閉じ込める。

アリス達は燃やしたはずのボードがテーブルに置かれているのを目の当たりにする。ドリスはアリスを退けた後、リーナの自由を奪うと、耳元で囁きかける。アリスは自分をリーナの代わりに器にするよう哀願する。ドリスは望みが全員の声だと告げると、リーナを解放し、アリスを地下室へと引きずっていく。一方、リーナはロジャーの霊魂にベッドへ運ばれて目を覚ますと、人形の口を縫い付けたのがロジャーの計らいだったのだと悟る。一方、アリスは実験室に鎖で拘束される。リーナはそこへ駆け付けると、ドリスを退け、アリスの窮地を救う。リーナは無数の死霊の抵抗に遭いながらも、針と糸でドリスの口を縫い付ける。アリスは拘束を解き、ドリスの亡骸を抱き寄せる。リーナはやむを得なかったのだと説くや豹変し、ナイフでアリスを刺し殺す。アリスはロジャーとドリスの霊魂に微笑みながら息絶える。我に返ったリーナは慟哭する。

その後、リーナは精神病院に収容されるが、ドリスは見つからないままとなる。リーナは主治医に対し、家族は一つであるべきとのアリスの願いが叶ったのだと説く。リーナは病室の床に自らの血でウィジャの文字列を描くと、眼鏡のレンズをプランシェット代わりにして、ドリスの霊魂に呼びかける。間もなく、見回りに来た主治医の背後から、乗っ取られたドリスが天井を伝って忍び寄る。2013年、年老いて尚、入院生活を続けるリーナは、職員から姪と称する者(前作のレイン)が面会にやってきた事を伝えられ、不敵な笑みを浮かべる。

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