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チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。4年目。

あの日のように抱きしめて

映画鑑賞記

クリスティアン・ペツォールト監督作「あの日のように抱きしめて」("Phoenix" : 2014)[DVD]

顔面を負傷しながらもホロコーストから生還した女が、再建手術を受け、生き別れの夫と再会するも、気付いてもらえず、逆に遺産の詐取に加担させられ、苦悩する様を描くドラマ作品。

 

第二次大戦が終結して間もなく、顔に銃撃による重傷を負いながらも、強制収容所におけるホロコーストを生き延びた、ユダヤ人の声楽家ネリーは、親友レネと共にドイツに帰国する。生き別れたピアニストの夫ジョニーとの再会を切望するネリーは、顔面再建手術を受けるに当たり、元の顔に戻す事を医師に依頼する。医師は完全に元に戻すのが困難だと説き、身元を隠す為に別人の顔になる様に勧めるが、ネリーは元の顔を希望する。

ネリーの手術から程なく、ユダヤ機関に所属するレネは役所での作業中に、記録を盗み出そうとして職員に察知され、逃走するジョニーの姿を目撃する。レネはジョニーが漁っていた資料の中から、ジョニーがネリーと離婚していた事を示す書類を見つけるが、ネリーにはジョニーを見た事を伏せる。

やがて包帯が取れたネリーは、元の顔に戻らなかった事に失望する。レネはネリーの一族が全滅し、更に双子の妹エスターも死んだ事を明かすと、生還できたのが奇跡だと諭す。レネはパレスチナへの移住をネリーに勧め、移住先の物件が決まるまでに2人が暮らす、仮住まいのアパートを用意する。レネはネリーに一族が遺した資産がある事を明かすと、生存者にはユダヤ人の国家を作る義務があり、奪われた物は取り戻すのだと主張する。

夜、ネリーはジョニーを探して一人で盛り場へ向かう。ネリーは流しのバイオリン弾きの男から示唆を得て、ナイトクラブ「フェニックス」を訪ねる。ネリーはそこで人違いをした挙句、所持金を強奪される。アパートへ戻ったネリーに対し、レネは夜に出歩くのが無謀だと咎めると、ジョニーを二ヶ月前に見た事と共に、ネリーが逮捕される2日前に逮捕されたジョニーが、ネリーの逮捕後に釈放され、無罪放免になった事を明かし、今はネリーの財産を狙っている裏切り者なのだと説く。

その後、ネリーは再びフェニックスを訪ね、そこで下働きをするジョニーを見つけるが、ジョニーに自分の顔を認識してもらえない事に失望し、立ち去る。レネは護身用として、自らが調達した拳銃をネリーに授ける。ネリーは三度フェニックスを訪ね、ジョニーと対面する。ネリーが素性を明かさないでいると、ジョニーはネリーが身寄りの無い女で、働き口を探しているのだと誤解する。

ジョニーはネリーを質素な部屋に招くと、ネリーが死んだ妻に似ていると説き、死亡届が出ていない為に、ネリーが妻を演じ、収容所から生還した様に装う事で、一族の遺産を相続し、金儲けするという企てを明かす。ジョニーは遺産を山分けして2万ドルを譲る事を提案し、ネリーに妻を演じる様に請うと、「生還」の日まで部屋に留まる様に命じる。ネリーは一旦アパートへ戻ると、ジョニーと会った事をレネに明かし、ジョニーの部屋に移り住む意向を示す。

翌朝、ネリーはジョニーの元に戻る。ジョニーは無謀だったと考えを改め、ネリーを帰らせようとするが、ネリーは試してみるべきだと主張する。ジョニーは妻の筆跡に似せる様にネリーに練習を課す。ジョニーはネリーの筆跡が妻のものと酷似しているにも関わらず、真実に気付かず、計画への期待を膨らませる。程なく、ジョニーは妻の為に買った靴と服をネリーに与えると、妻になりきれたら東から来る列車に乗って、ベルリンで降り、収容所からの生還者を装って、とっておきの格好で出迎えの人に会うという筋書きを明かす。

ジョニーは妻が好きだったという女優の髪の色に染める様にネリーに促す。ネリーはそれでは収容所帰りの様に見えないと反対するが、ジョニーはネリーが本当に収容所帰りだとは思いもせず、やつれた囚人の様であってはならないのだと説く。

ネリーはジョニーの求めに応じ、髪を染め、メイクを施し、ジョニーと対面するが、ジョニーは妻とは全然似ていないと嘆き、ネリーは苛立ちを募らせる。ジョニーはネリーを、空襲で全壊した、かつての2人のアパートに連れて行くと、当局に密告されるのを恐れて、湖の傍にある友人のハウスボートの中に妻を隠した事を明かす。ネリーはかつてジョニーと写真を撮ったベンチを訪ね、そこに腰掛けるが、ジョニーに妻を気取っている様に誤解され、咎められる。そこに人が通り掛かると、企ての発覚を恐れたジョニーはネリーを匿う様にキスをしてやり過ごす。

その夜、ネリーは再びアパートに戻ると、ジョニーのおかげで生き延びられたのであり、自分だと分かってくれなくとも、一緒にいると出会ったばかりの様に自分に戻れるのだと説き、パレスチナへは移住せず、ジョニーの元で暮らす決意をレネに示す。レネは改めてジョニーの狙いが金だと説くと、生還者はホロコーストを許してはならず、ジョニーの裏切りをも許してはならないのだと諭す。ネリーはジョニーが愛する妻を裏切る様な人では無いと応じる。レネはジョニーを射殺して欲しかったのだという願望を吐露する。

ネリーはジョニーに促され、湖の傍のジョニーの友人の家に、生還者を装って一人で訪ねる。ネリーは住人から、ネリーの逮捕直後にジョニーが来た事を聞く。ジョニーへの疑念を募らせたネリーは、ジョニーに妻を裏切ったのか否か尋ね、釈放後に心配で隠れ家へ直行したものの、当局に尾行されている事に気付かず、妻を守れなかったのだろうと確認する。ジョニーはそれには答えず、「生還」を来週に予定している事を明かすと、迎えの人達の前で振る舞う練習をさせる。

その後、アパートに戻ったネリーは、家政婦を通じて、レネが銃で自殺した事を知る。レネはネリーに遺した手紙の中で、ネリーが逮捕の直前にジョニーに離婚されていた事を明かし、文書の写しを同封する。真実を知ったネリーは困惑しながらも、列車でベルリンに向かう。ジョニーは友人達に混じって、駅に到着したネリーを迎え、筋書き通りに悲願の再会を装って抱き合う。

その後、友人達はネリーの生還を祝って食事会を開く。ネリーは「スピーク・ロウ」の演奏をジョニーに求め、もう一度ベルリンで、ジョニーと歌いたいと願っていたのだと説き、ピアノの調べに乗せて歌い始める。ジョニーはその歌声と、ピアノに添えたジョニーの腕に刻まれた収容所での囚人番号の入れ墨を目の当たりにし、その女こそ妻ネリーだと気付くと、茫然自失して伴奏を止める。ネリーは歌い終えると、その場から立ち去る。

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