チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

憧れだったテニス女子。

普段から二度寝、三度寝がデフォの生活をしているおっさんだが、特にこの一週間は痛めた腰を労る様に安穏と過ごした。少しずつ痛みも和らぎ、ラクになってきたものの、油断するとまたズキッ!と逝きそうなので、一つ一つの動作には気を使わざるを得ない。すると、ロボットの様な動作になってしまうのが、我ながら滑稽である。

近場で通いやすい整形外科を探していたところ、徒歩で難なく行ける距離に一軒見つけたので、今週の早い内に行ってみようかと思う。行ったことの無い場所、出会ったことの無い人などに対して、過剰なまでに不安と緊張を強いられるのが僕の性だから、新規の病院にだって行かないで済むならそれに越したことはないのだが、そうも言っておれない。いい齢をしたおっさんだというのに情けない。

ときに今朝方、テニス全米オープンで錦織クンが世界ランキング1位のジョコビッチを破って、見事決勝進出を果たした。いよいよ日本人初の優勝が現実味を帯びてきたワケだ。僕は高校時分にほんの少しだけテニスを齧った事があるものの、その割にルールを正確には知らないニワカのミーハー野郎なのだが、どういう結果になるにしても今回の歴史的な一戦を観たい。しかし、生中継はWOWOWだけらしく残念至極。ちなみに僕がテニスを齧っていたのは、遠くから憧れだった同学年のある一人の女子を、チラ見したかったという不純な動機からである。天性の運動音痴だからすぐに挫折したけれど・・・ハハッ!彼女はいま、元気で暮らしているだろうか。いまでも時折、そんな思い出に耽る事がある、カラダは大人、頭脳は子供のおっさんなのであった。ごきげんよう、さようなら。

 

映画鑑賞記

ジャン=マルク・ヴァレ監督作「ダラス・バイヤーズクラブ」("Dallas Buyers Club" : 2013)

自らもエイズ患者でありながら、規制当局や製薬会社と対立し、妨害を受けながらも、真に効果のある未承認薬の輸入販売に、心血を注いだ男の半生を描いた伝記ドラマ作品。

80年代のダラス、電気技師でロデオカウボーイのロン(マシュー・マコノヒー)は、カネ、ドラッグ、SEXに塗れた日々を送る、ならず者同然の男だった。体調不良が続いていたある日、仕事で赴いた先で事故を起こし、病院に担ぎ込まれたのだが、検査でHIVに感染している事が明らかになる。医師はロンに対し、症状は重篤であり、余命は30日と告げるのだが、ロンは何かの間違いだと言って憚らない。その当時、一般的にエイズと言えば、ゲイ特有の病気とされ、接触感染するとさえ考えられていた時代であり、人々の間では誤った情報が飛び交い、共有されていたのであった。病院を飛び出したロンは、独自にエイズに関して調べる内に、自身の置かれている状況を理解し、まだ臨床試験の段階にある抗HIV薬「AZT」を秘密裏に入手、服用する様になる。ところが彼の体調は悪化するばかりで、また同時にAZTも入手できなくなってしまう。絶望しかけたロンは、人づてにAZTを求めてメキシコの闇医師を訪ねるのだが、そこで彼はその後の人生を左右する、重大な事実を知らされるのだった。

小悪党のロデオカウボーイが、迫り来る死を前にビジネスマンへと転身し、持ち前の反骨精神でFDAと対立するにまで至るハナシ。エイズで余命30日と宣告されたロンは、その後、未承認薬で何年も命を繋ぎ止めると同時に、国内にそれらの薬を大量に持ち込んでは、患者に売り捌くビジネスを始めるワケですな。ただし、持ち込んだものを直接販売したのでは重罪に問われてしまうと。そこで彼は、会員制のクラブを設け、誰でも会費を払えば薬は無償で提供するという、規制の虚を突くスキームを考案する。それこそが「ダラス・バイヤーズクラブ」。AZTは諸々の重い副作用があるにも関わらず、FDAも製薬会社も頬被りをしている現状にロンは憤り、同じくエイズ患者でトランスジェンダーレイヨンジャレッド・レト)を引き入れ、国外で買い付けたFDA未承認の薬で多くの患者の延命に貢献する。しかし当然FDAはこれに黙ってはおらず、クラブを潰しにかかると。ロン役のマコノヒーの痩せぎすなカラダが悲壮感たっぷりで、見るからにもう瀕死の病人。直近の「マジック・マイク」ではゴリゴリにビルドアップした筋肉美を披露していたのに、人間はここまで肉体を自在に変化できるものなのかと驚嘆してしまった。どうでもいいけど、ロンが来日するシーンがあって、そこに差し込まれた東京の風景がどう考えても80年代じゃないのよね。これみよがしにTSUTAYAががっつり映り込んどるし。とまれ、全体的には大変見応えのある作品で超絶オススメなのであります。

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