チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

鳥よ鳥よ鳥たちよ。

いよいよ朝晩の冷え込みが強まってきたため、昨夜から冬用掛け布団を使い始めた。布団ミノムシが捗る季節到来である。包み込まれている感じが余りに心地良かったせいか、中途覚醒もなく、普段より熟睡できた気がする。

一昨日だったか、某ブロガーさんの記事で、長年飼っている小鳥が突然動かなくなったのだが、介抱が奏功し息を吹き返して良かった、というエピソードを読み、生き物と暮らしているとそんな奇跡の様な出来事が日常的に起こるのだなぁと、感銘を受けたところだったのだが、奇遇にも昨日、僕も鳥に纏わる全く異なる2つの事象を経験した。もっとも僕の方はホントにどうでも良いレベルのハナシだが。

僕の部屋の窓際には雑木林があって、それは陽の光が届くか届かないかくらいの生い茂り方なのだが、しばしば小鳥達が数羽でやってきて、思い思いのさえずりを披露している。昨朝もチッチッ!チッチッ!と、賑やかな感じで鳴いていたのだが、それに混じって時折コツコツと叩く音が聞こえてきた。人など滅多に通る場所でもないから、不審に思い、開かずのカーテンから窓外を見やってやると、なんと窓のすぐ傍に小鳥が来ていて、くちばしで窓をコツコツ叩いていたのだった。鳥に関する知識がないので、あの鳥がなんという種類なのか分からないが、なんとも可愛らしい小鳥で、僕が見つめている間、物怖じする素振りも見せず、しばらくの間、コツコツ窓を叩いていた。

打って変わって昨夕。通院を済ませ、建物を出たばかりの僕を、粘っこい液状の物質が直撃した。鳥の糞であった。直撃は生まれて初めての経験だ。糞の主は分からなかったが、幸い、手の甲にクリーンヒットしただけで済み、頭や服などにはいっさい付着しなかった。しかしながら、当然排泄したばかりであろうそれは、正視に堪えないビジュアルだった。慌ててティッシュを取り出し、甲から指へドロっと垂れ落ちてきたそれを拭い取ったのだが、そうしている間も案外アタマの中は冷静だったのがちょっとおかしかった。というのは普段、メリケン文化にかぶれている僕は、常日頃から"Oh, Shit!"だの"What The Fuck!"とか、お馴染みのスラングを愛用して止まないややイタいところがあり、糞が直撃するというレアな事態に見舞われた時こそ、ここ一番にそれら決め台詞が自然に口を突いて出てくるかと思ったら、呆然とする余り「おいマジか・・・」とボソッとつぶやくくらいで、やっぱりヘタレの日本人なんだなぁとか、そんな愚にもつかないコトを考えていた次第である。

ちなみに、拭きとった後の甲の匂いを嗅いでみたら、想像したほど臭くはなかった。付着したばかりの糞は温かいでも、冷たいでもなく、常温であった。しかし、あのベチャッ!と直撃した瞬間の感覚は一生忘れないだろう。いま思い返せば、昨朝訪れたあの小鳥は、午後の僕の災難を予言していたのではないかと、そんな霊験じみた解釈をしてみたくもなるが、まぁ偶然だろう。昨夜、鶏カツ丼を食べたのもまったくの偶然である。

 

映画鑑賞記

ニコラス・ウィンディング・レフン監督作「ブロンソン」("Bronson" : 2008)

イギリスに実在する、チャールズ・ブロンソンの異名で知られる長期服役囚、マイケル・ピーターソンの半生を描いた伝記ドラマ作品。

マイケル・ピーターソンはただ人気者になりたいと考える男だった。しかし残念ながら、彼は演技や歌など、有名になるための特筆した才能に恵まれなかった。両親の元、過保護なまでに育てられた彼は、幼少の頃より問題行動ばかり起こしてきた。粗暴な性格が彼を暴力や犯罪に駆り立て、手の施しようがない程であった。ある時、彼は郵便局へ押し入り、強盗の罪で逮捕、収監される。7年の懲役が言い渡され、彼の長きに渡る服役囚としての人生が始まった。独房をホテルルームと称して憚らない彼は、刑務所内でも問題行動を起こし続けた為、司法当局は大いに手を焼くことになり、各地の刑務所を転々とさせるより他なかった。そうしている内に、いよいよ刑務所では彼の扱いに窮する事になり、彼は精神病院へ送致され、薬物治療が施されるのだが・・・

ン十年の長期に渡って、刑務所と精神病院をたらい回しにされ、今もなお服役しているとされるチャールズ・ブロンソンことマイケル・ピーターソンのマジキチな半生を、毒々しくも痛快な演出で巧みに描いた作品。マイケルは精神病なのか人格障害の類なのか、劇中からはその判別ができないが、とにかく完全に社会不適合なアウトロー男である。シャバでの犯罪自体はそこまで重いモノではなかったのだが、一度収監されるとこれがどうにも手を付けられない異常行動のオンパレードで、懲役もままならず、大半が独房での隔離生活。それでも扱いに困るから、精神病院に送られるも、そこでも問題を起こすもんだから、当局は匙を投げ、結局マイケルはなぜか釈放されちゃう。イギリス当局よ、なぜなんだ(笑)まぁ、再度犯罪を起こしてすぐに刑務所に舞い戻るワケだけど、短期間ながらシャバでファイト・クラブみたいなアングラ格闘技にハマり、そこでのリングネームがチャールズ・ブロンソンだったと、そんなハナシですな。一にも二にも、見どころは主演のトム・ハーディの怪演ぶりで、観客を圧倒するまさに独壇場であった。

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