チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

初冬のぬっくぬくな妄想。

暖房付けたらぬっくぬくで、ついウトウトしてしまうから困る。暖房といえば、コレは贅沢過ぎてとても叶わぬ望みだが、薪暖炉に憧れる。僕が戸建ての家に住むなら絶対に薪暖炉はマストだ。ぬっくぬくな暖炉の前には安楽椅子を置いて、ゆらゆらと揺られながら読書に興じる。猫を膝に抱いているとぬっこぬこで尚良い。僕のセレブ感はこんなバブリーな感じ。来世に期待。

週明けと共に多少寒さが緩み、先週積もった雪が半分くらい融けてきたので、再びスニーカーに履き替える事に。先日来、エアマックス搭載のスノーブーツでもあればと考え、ネットで探していたのだが、今年の新作にドンピシャなモノがあることが分かった。デザインがコレジャナイ感で今ひとつ気に入らないのと、やや値が張るのとで、とりあえず購入する気にはならないのだが、メーカーはニーズ自体把握している気がするので、更にアイデアを煮詰めることで良さ気な商品が出てくるかも知れない。

ときに最近、また梅核気が悪化してきておりツライ。具体的に何が因子なのか見当もつかず、対処に困る日々が続く。タヒにたい・・・

 

読了記

江戸しぐさの正体 教育をむしばむ偽りの伝統 (星海社新書)
 

いわゆる「江戸しぐさ」について徹底的に検証し、批判した一冊。今年になってこの「江戸しぐさ」なる言葉を見聞きする機会が多くなったのだが、それもそのはずで、道徳科目を通じて公教育の場に導入されるとか、そういうハナシになっているらしい。つまり国がお墨付きを与えた様な状況になっているのだが、著者は、この江戸しぐさとかいうのが、まるごと偽史と捏造で構築されたオカルトであると喝破している。

その江戸しぐさの流布を主導しているのがNPO法人江戸しぐさで、「かさかしげ」や「こぶしうかせ」など現代人に取って耳心地の良い事例を、さも江戸時代に端を発する史実であるかの様に喧伝しているワケだが、これらは全て現代の価値観を江戸に当て嵌めたモノに過ぎないらしい。同法人によれば、江戸しぐさは書物に著す事が許されず、全て口伝により細々と継承されてきたらしい。それというのも幕末に薩長勢力により江戸っ子狩りが行われたとかで、この辺は隠れキリシタンを想起させるが、生き残りの江戸しぐさの主たる担い手は難を逃れて、江戸から地方へ散り散りになってしまったという事になっているそうだ。それが事実ならホロコーストも真っ青なジェノサイド案件だが、当然それを裏付ける史実なんてどこを探してもありはしない。トンデモ説ですらない嘘八百なのだ。

こんな完全な紛いモノに何ら批判的検証を加える事無く、文科省まで乗っかっているというから驚きだ。曲がりなりにも保守を標榜する現政権が、歴史の改竄を許し、文化汚染を後押ししているのだからもはや嗤うしかない。一方、民間企業では新人研修やマナー講習などで、既に江戸しぐさが重用されているという。このまま江戸しぐさの普及を許せば、「江戸由来の真っ当な行動哲学」であり尊ぶべきモノとして、広く一般に認知されてしまうのも時間の問題かも知れない。オカルトが歴とした史実になるとは恐るべき事態だ。

 

映画鑑賞記

ケリー・ライヒャルト監督作「ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画」("Night Moves" : 2013)

急進的な環境保護主義に魅せられた3人の男女によるダム爆破計画と、その後の顛末を描くサスペンス作品。

環境保護主義で糾合したジョシュ(ジェシー・アイゼンバーグ)、ディーナ(ダコタ・ファニング)、ハーモン(ピーター・サースガード)は、エコテロリズムによって人々の環境保護に対する意識を覚醒させるべく、アラバマ州のある水力発電用ダムの爆破を計画する。彼らの計画は、人気のない時期を見計らって、大量の化学肥料を積み込んだボートをダムに固定し、時限爆弾で爆発させるというものだった。3人のいずれもテロとは無縁の者達であり、計画には粗雑な部分もあったが、ダム爆破は成功裏に終わる。彼らは以後連絡を取り合わぬ事を約束し、それぞれの生活に戻っていく。ところが、爆破によって3人の予想し得なかった被害が生じている事が分かり、彼らにはそれぞれに心境の変化が訪れる。

なんだか邦題がとてもダサいのだけど、環境保護にのめり込んだ3人の男女が、エコテロでダム爆破を企てるという、タイトルそのまんまのドラマ作品。そのテロの動機ってのが多分に独善的で、エコテロに掛かればダムの一つや二つ潰すなんて造作も無いことだし、そもそもそんなダムとか不要だし、環境破壊は止めようよ的な事を人々に知らしめるというモノ。計画自体に緻密さが覗えず、行き当たりばったり感が否めない。途中、何度もアクシデントに見舞われながらも、ダムの爆破に漕ぎ着けた3人は、以後会うことも連絡を取り合うことも禁じ、平然とそれぞれの生活に戻っていくと。んで、どちらかと言うと、ここからが本編で、爆破によって人命が喪われている事が分かるワケですな。想定外の事態に、激しく動揺する者が出始め、自責の念から警察にタレこむんじゃないかと、3人の関係に緊張が走る。衝撃のラストっていう謳い文句のオチは、それほどでも無いというか、いろいろ意味ありげで示唆的な要素が目に付くも、普通のサスペンスですな。キャストは良かったんだけど。

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