チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

007 スペクター

サム・メンデス監督作「007 スペクター」("Spectre" : 2015)[DVD]

各国情報機関を意のままに操れる様に再編を仕掛ける事で、勢力の拡大を図る国際犯罪組織に、ボンドがMI6の存亡を懸けて立ち向かう様を描くスパイ・アクション作品。

 

ボンドの元に前任のMが生前に残した映像が届き、ボンドはそれに収められた亡きMの指示に従い、テロを企図しているとされるスキアラを追ってメキシコ入りする。ボンドは死者の日で大いに賑わうメキシコシティの街の中で、スキアラを追跡し、アジトを突き止めると、隣の建物からスキアラの狙撃を企てる。ボンドはスキアラとその仲間の間の会話を傍受し、その日の午後6時に予定されるスタジアムの爆破計画と、スキアラがペイル・キングと称する人物と会うつもりでいる事を知る。ボンドは襲撃を開始し、敵を排除するが、その際にスキアラが携行していた爆弾に被弾し、建物が大破する。危うく難を逃れたボンドはスキアラを追跡するが、スキアラはパレードの群衆の中に逃げ込むと、広場へ迎えのヘリを呼ぶ。ボンドはヘリに飛び乗ると、格闘の末にスキアラとパイロットを転落させ、その際にスキアラからタコのシンボルが刻印された指輪を奪う。任務を終えたボンドはロンドンへ帰還する。

新任のMはメキシコで派手に騒動を起こしたボンドを咎めるが、ボンドはスタジアムに訪れる大勢の客を危機から救ったのだと反論する。MはMI6が組織の再構築中であり、ボンドに何の権限も無い事を説くと、MI5との合併で00部門が解体の憂き目にある事を伝え、メキシコにいた理由を問い質す。ボンドは真意を明かさず、Mはボンドに無期限の停職を命じる。そこへ合同保安局長のデンビー、通称Cが騒動の件で尋問に訪れる。Cは組織の再構築により、諜報時代が暗黒時代を抜け出すと主張する。

ボンドはマネーペニーからスカイフォールで焼失を免れた遺品を受け取り、その中に自らの子供時代の後見人であり養父だった亡きオーベルハウザーと、もう一人の関係を示唆する資料を見つける。ボンドは前任のMの指示についてマネーペニーに明かすと、協力を要請する。

翌日、ボンドはタナーからMI6本部ビルが爆破解体された後、新国家保安センターCNSのビルに予算が回される事と、組織の合併を主導するCが、東京で開かれる国際会合でその提案を通し、9ヶ国の機密情報を一手に掌握しようと企てている事を聞く。更にタナーはボンドの留守中に起きたハンブルクチュニジアのテロについて明かすと、それらがCには好都合であり、Mの立場を危うくしていると説く。

ボンドは新設されたQのラボへ赴く。QはMが下した指示に基づき、ボンドの血流にマイクロチップを注入し、地球上のどこにいても追跡可能とする処置を施す。ボンドは密かに自分の存在を消すようにQに依頼する。Qは追跡装置の盲点を伝え、その方法を仄めかす。ボンドはQが新たに開発したアストンマーチンを無断で持ち出すと、スキアラの葬儀が行われるローマへ向かう。

ボンドは葬儀に参列した後、スキアラの妻ルチアに接触を図る。その夜、ボンドはルチアを暗殺する為に訪れた刺客を排除し、ルチアを救う。ボンドは自らの手でスキアラを殺した事を明かすと、ペイル・キングについて尋ねる。ルチアはスキアラの後継者を選ぶ為に、午前0時にカルデンツァ宮殿で組織による集会が開かれる事を明かす。ボンドはルチアと情を通じた後、フェリックスを通じて米国大使館へルチアの保護を手配し、宮殿へ向かう。

ボンドはスキアラの指輪を提示する事で、宮殿内に潜入し、多くのメンバーにより構成される組織の集会を目の当たりにする。強力な情報収集能力に基づき、勢力拡大を図る組織は、国際犯罪を謀議する。ハンブルクチュニジアで計画が成功したものの、メキシコでは失敗し、スキアラが死んだ事で、任務が未遂になっている事が議題とされると、ペイル・キングを始末する為にアルタウスゼーに行く者の志願を求める。そこに巨躯の殺し屋ヒンクスが現れ、任務を買って出る。その直後、組織のボスがボンドの存在を察知し、ジェームズの名で呼びかけると、再会を歓ぶ。

ボンドは宮殿から脱出すると、アストンマーチンで逃走し、ヒンクスがジャガーで猛追する。ボンドはマネーペニーにテロの黒幕組織の存在を調査する様に要請し、ペイル・キングがクォンタムで関わった殺し屋ホワイトであり、オーストリアのアルタウスゼーに潜伏している事が判明する。ボンドはまた、オーベルハウザーの息子フランツの生前と死後の情報を調べる様に要請する。ボンドはヒンクスとローマ市街で激しいカーチェイスを繰り広げた後、Qが実装したパラシュートによる脱出機能を用いる事で、アストンマーチンを川に水没させ、ヒンクスの追跡から逃れる。マネーペニーの調査により、フランツは雪崩でオーベルハウザーと共に死んだ事が判明する。

東京でCの主導するナイン・アイズ委員会の会合が開かれる。Cは各国代表に対し、各国間での情報共有とそのデータ分析がテロの脅威を弱めると説くと、世界の情報機関が手を握り、結束する事で世界を制すのだと主張する。しかし、採決では9ヶ国の内、南アが反対に回り、満場一致に至らず、ナイン・アイズの議案は否決される。Mはボンドがロンドンにいない事を疑い、Qに調査を命じる。Qはボンドがオーストリアにいる事を知るが、Mを欺く。

ボンドは雪深いオーストリアのアルタウスゼーに赴き、ホワイトの山小屋を訪ねる。隠し部屋に潜伏していたホワイトはボンドに自分を殺す様に請う。ボンドはスキアラの指輪を見せると、組織の集会でホワイトの名が出た事を明かす。ホワイトは前月に携帯にタリウムが仕込まれていた事を知り、寿命が数週間足らずだと明かすと、組織が諜報機関相手では無く、罪の無い市民まで狙う様になった為に、ボスに逆らったのがその原因だと説く。ボンドは組織のボスの居場所を問い質すが、ホワイトはそれを明らかにはせず、ボンドはホワイトが娘を庇っているのだと見抜く。ボンドはホワイトに拳銃を差し出すと、自分が娘を守ると約束する。ホワイトは娘が「アメリカン」の場所を教えると明かし、ホフラー診療所へ行く様に告げると、拳銃自殺を図る。

一方、CはCNSにMを招くと、00が時代遅れであり、今後はCNSが安全を確保するのだと主張する。Mは00でしか成し得ない、殺しの決断について説き、それに反論するが、Cはボンドとマネーペニーの通話を盗聴した音声を聞かせ、Mが部下を掌握できていないと詰る。

ボンドは山岳に建つホフラー診療所を訪ねると、ホワイトの娘で精神科医のマドレーヌに患者を装って会う。ボンドは自らが殺し屋であり、ホワイトの死に立ち会った事と共に、マドレーヌに危険を知らせ、助けを借りる為に来た事を明かす。ボンドはホワイトとの約束について明かすと、アメリカンについて尋ねるが、マドレーヌはボンドを信頼せず、追い返す。

その直後に診療所にQが現れる。Qはフランツが20年前の雪崩で死んだ事を伝えると、Cの部下とMに睨まれている事から、ボンドに帰国を要請する。ボンドは組織で自分が見たのがフランツだったと主張し、Qに指輪の分析を依頼する。その時、ボンドはマドレーヌがヒンクスらに拉致されるのを目撃し、ヒンクスらの車列をセスナで追跡する。Qは端末で指輪の分析を開始し、スキアラ、ル・シッフル、グリーン、シルヴァらが全て一つの組織に繋がる事が判明する。

ボンドはセスナの機体を大破させながらも、ヒンクスらの車列を止め、マドレーヌを救出し、ヒンクスはフロントガラスに投げ出される。Qはボンドと合流すると、フランツが生きており、指輪がフランツの組織へと繋がっている事を伝える。マドレーヌはその組織の名が「スペクター」だと明かす。同じ頃、南アのケープタウンで爆破テロが発生し、ボンドはQに帰国してMを助ける様に命じる。マドレーヌは「アメリカン」が人では無く、場所だと明かす。

ボンドとマドレーヌはタンジールのホテル「アメリカン」の一室に宿泊する。マドレーヌはそこが両親のハネムーンの宿であり、子供の頃によく一緒に来ていた事を明かす。ボンドは手掛かりを求めて室内を捜索するが、ホワイトの残したと思しき一本の酒しか見つからず、途方に暮れる。マドレーヌはホワイトと全ての縁を切り、関わらぬ様にしてきた事を明かす。

その夜、ボンドは室内に現れた一匹の鼠を手掛かりに、隠し部屋を発見する。そこでボンドは、ホワイトがフランツの足取りを秘密裏に追跡していた事を知る。ホワイトが突き止めた座標から、フランツの拠点の位置が判明すると、マドレーヌはボンドに同行させる様に求める。

一方、CはMを無視してナイン・アイズ委員会の会合を開き、採決の末に南アが賛成に回り、ナイン・アイズの発足が決議される。Cは遅れて駆け付けたMに対し、自分が委員長に推薦された事を明かすと、新体制の発足に伴い、00部門を閉鎖する事を通告する。CはMが過去の男だと詰るが、Mは必ず礼はすると応じる。

ボンドとマドレーヌは、座標の示す位置を目指して列車で北アフリカ砂漠を移動する。Mはボンドの行き先についてQから報告を受けるが、Cもまたそれを察知している事を見越し、ボンドに対しては何もせず、血流チップの全データを消す様に命じる。

車内で食事中のボンド達を、二人を追ってやって来たヒンクスが襲撃する。ボンドは窮地に陥るが、マドレーヌの加勢を得てヒンクスを撃退し、車外へ放り出す。二人はその後、情を通じる。

二人は砂漠の真ん中に位置する駅に降り立つ。程なく、ロールスロイスが迎えに現れ、二人はクレーターの中に建設された施設に招かれる。二人を待ち受けていたフランツは、ボンドに00部門が正式に消滅した事を伝えると、訪れた理由を尋ね、ボンドは殺しに来たのだと答える。フランツはそこが世界中に監視網を張り巡らせた情報収集施設であり、ボンドは孤立無援だと説く。ボンドは組織がテロを引き起こす事で、自らの情報網に各国の政府を引き入れるという、フランツの思惑を見破ると、Cにも息が掛かっているのだと指摘する。フランツはボンドが対峙したル・シッフル、グリーン、シルヴァの全てに自らが関与しており、またボンドにとって最愛のヴェスパーと前任のMの死が、ボンドに苦痛を与える為に自ら仕組んだものである事を明かす。フランツはホワイトの最期を記録した映像をマドレーヌに見せ、抵抗するボンドを昏倒させる。

拘束されたボンドは、フランツによって頭蓋穿刺の拷問を受ける。フランツは、父オーベルハウザーが幼くして両親を亡くしたボンドの養父となり、やがて両者の間に芽生えた絆に対して、憎悪を露わにすると、カッコウの托卵を喩えに挙げ、父を殺すに至った事を明かす。フランツはオーベルハウザー姓としての自らが20年前の雪崩で死に、現在は母方の姓ブロフェルドを名乗っている事を明かすと、穿刺でボンドの認識機能を失わせ、マドレーヌとの仲を引き裂こうとする。ボンドは駆け寄ったマドレーヌに時限爆弾を実装した腕時計を密かに手渡すと、マドレーヌは不意を突いてそれをブロフェルドに投げ付け、装置諸共爆破する。ボンドは拘束から逃れると、マドレーヌと共に施設からの脱出を図る。ボンドは警備を撃退し、施設を爆破すると、二人はヘリで砂漠を後にする。

二人はロンドンの秘密拠点でM達と合流する。ボンドはCが世界の情報網を支配するつもりであり、システムが午前0時に稼働する事を伝えると、Cと対決する間にQにシステムを停止させようと企てる。マドレーヌはボンドに生き方の違いを説くと、決別する意向を示し、ボンドの元から去る。ボンドはM達と共にCのいるCNSへ車で向かう。その途中、組織の送った刺客の襲撃を受け、ボンドが拉致される。同乗していたMは隙を見て姿を消し、後続のマネーペニーらと合流する。

ボンドは爆破予定のMI6のビルへ連行されると、刺客を撃退し、ビルの中へ向かう。MはCNSでCと対峙し、その間にQがシステムに侵入して停止を試みる。Cは無能な官僚や政治家のせいで世界が混沌に陥っており、それを正す為に勢力に与したのだと説くと、忍ばせていた銃でMを殺そうとするが、Mが機先を制して弾を抜いており、不発に終わる。

一方、ボンドは何者かにより施された仕掛けに誘われる様にビルの奥へと進み、やがて、防弾ガラスを隔てた向こう側に待ち受ける、顔面に深い傷を負い、右目を失ったブロフェルドと対峙する。ブロフェルドは3分の時限爆弾を起動すると、建物のどこかにマドレーヌがいる事を明かしてその場を後にする。

Qはシステムの停止に成功する。MはCを連行しようとするが、Cは抵抗を企て、Mとの揉み合いの末に転落死する。ボンドは監禁されていたマドレーヌを救出すると、ビルの爆破寸前にボートで川へ脱出する。ブロフェルドはビルの大破でボンドが死んだと確信し、ヘリで飛び去ろうとする。ボンドはボートでヘリを追跡し、銃撃の末にヘリのエンジンを破損させる。ヘリは橋の上に墜落し、ブロフェルドは重傷を負う。ボンドは、機外へ這いずり出てきたブロフェルドに銃を突き付ける。ブロフェルドは撃つ様に促すが、ボンドはそれに応じず、マドレーヌと共にその場を後にし、Mがブロフェルドを逮捕する。

後日、ボンドはラボにQを訪ねると、修理が済んだアストンマーチンを譲り受け、マドレーヌと共に旅立つ。

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