チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

太く短く。

みぞれ混じりの天気。あと2日で今年が終わる感じがしない。悔いしか残らない1年だったのだが、そもそも悔いが残らない生き方をしていないので、毎年そんな残念な感じで1年を終える。相変わらず非生産的な日々を連々と送ってきてしまったが、明日にでも今年1年の総括くらいしてみようかと考えている。そんな事より、昨夜調子に乗ってエアドラムなどに興じたせいか、背筋を痛めてしまってカラダを捻ると悶絶する。この痛みを引き連れて新年を迎える事になりそうだ。唯でさえ腰痛持ちだというのに、僕はいったい何をやっているのだろうか。

来年は軽い室内運動でも始めようかと、懸垂ができるぶら下がり健康器で良さ気なモノが無いかと検索していた。整形外科に通っても、結局背骨と腰骨の牽引をやらされるだけで、ぶら下がりと大して変わらない様な気がするし、もしそうなら自室で好きな時に好きなだけ取り組める方が、精神的にも経済的にも負担が少なくて良い。しかし、今の部屋は天井が低すぎるので設置はできたとしても、懸垂はできない事にふと気付いてしまった。

というか、今年の目標の一つが「軽トレを始める」で、ダンベルの購入を検討していたのに、結局パス。今年道楽に費やしたお金を思えば、それほど大きな買い物ではないのだが、アマゾンのショッピングカートに入れっぱなしで、とうとう購入に踏み切れなかった。ウォーキングも検討していたが、ウェア&シューズの購入を躊躇ってこちらもパス。パスしたと言えば、体重計もその一つで、会社勤めを止めて以来、一度も健康診断を受けていないので、現在の体重すら分からない有り様だ。服の着用感が変わらないので、さほど変わっていないとは思うが、不摂生の限りを尽くしているから、自己管理は必要だ。それに自分の体脂肪率も知っておきたい。長生きはしたくないが、大病を患いたくはない。「人生は 太く短く PPK」おっ、いま思いついた割にはなかなか良いな。コレを来年からの座右の銘にしよう。

 

映画鑑賞記

スティーヴン・フリアーズ監督作「あなたを抱きしめる日まで」("Philomena" : 2013)

50年前に生き別れになった息子を探す実母フィロミナ・リーの実話に基づくドラマ作品。

ある日、老女フィロミナ(ジュディ・デンチ)は娘ジェーンに、50年前に生き別れとなった息子アンソニーの存在を初めて打ち明ける。若き頃、アイルランドで修道院暮らしをしていたフィロミナは、カトリックの戒律を破り、偶然出逢った男と関係を持ち、男児を授かった。それがアンソニーだった。その後も、フィロミナは修道院で働きながら、幼子のアンソニーを育てていたが、修道院に里子に出す様に求められ、フィロミナは幸せを願ってアンソニーを泣く泣く手放したのだった。フィロミナの告白を受け、ジェーンは著名なジャーナリストのマーティン(スティーヴ・クーガン)に接触を図り、フィロミナとアンソニーに纏わる記事の執筆を依頼する。アンソニーを見つけるきっかけになればとの思いだった。マーティンは訳あって失職したばかりで、一旦は渋ったものの、フィロミナと直接会って話を聞くことで依頼に応じる事にし、出版社とも契約する。手がかりを求めて修道院を訪ねたマーティンとフィロミナに、修道女達の対応は冷たかった。しかし、2人は捜索の途上、修道院がアメリカの裕福なカップルに子供を売っていたという、重大な事実を知るのだった。

その昔、とある修道院が組織的に人身売買に関わっていたのだけど、50年を経て実母が捜索を開始した事で、初めて実態が明るみに出たというハナシで、これが実話ベースというのだから驚く。カトリックの厳格な戒律が本作の端緒となっており、それ故いくらか宗教性を帯びた内容になっているから、向こうの文化や慣習などを知らないと、やや取っ付きにくい印象は受けるかなと。マーティンが記事化する契約をした事で、出版社から取材費が下り、彼とフィロミナはアンソニーが渡ったとされるアメリカまで捜索に向かうのだけど、里親の情報から意外とすんなり所在が掴めちゃう。フィロミナが想像だにしないほど、アンソニーが社会的に成功していた事を知るものの、喜んだのもつかの間。物語の核心がここではないのでぶっちゃけてしまうと、なんと既に彼は亡くなっていたのだった。しかも、若くして非業の死を遂げていたワケですな。しかし、それでもフィロミナは生前のアンソニーの人となりを知りたいと願う。果たしてアンソニーは、実の母フィロミナに、そして故郷のアイルランドに、思いを巡らせる事があったのだろうか、という部分へ焦点が移っていくと。ジュディ・デンチがかわいいおばあちゃんで、ほっこりしますな。

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