チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

イコライザー

アントワーン・フークア監督作「イコライザー」("The Equalizer" : 2014)[BD]

善良な市民を街に蔓延る犯罪から守るため、巨悪を根絶やしにすべく立ち上がる男の姿を描くアクション・スリラー作品。

ボストンのホームセンターに勤務するマッコール(デンゼル・ワシントン)は、勤勉で頼りがいのある一方、愛嬌やユーモアを備え、同僚から慕われていた。しかし、彼の過去を知る者はおらず、その素顔は謎に包まれていた。マッコールは警備員登用を目指す同僚の青年ラルフィを応援し、試験に合格できる様に協力を惜しまなかった。

マッコールはしばしば眠れぬ夜を行きつけのダイナーで読書をして過ごした。亡き妻の勧めた100冊の本を読了するのが当座の目標だった。ダイナーでマッコールは少女アリーナ(クロエ・グレース・モレッツ)と顔馴染みとなり、言葉を交わす様になる。アリーナはロシア系マフィアのスラヴィが管理する娼婦の1人だった。マッコールはアリーナとの会話を通じて、彼女の洞察力の高さを知る。

後日、マッコールはダイナーでアリーナと再会するが、彼女の顔には殴られた痣があり、事情を尋ねる。アリーナが歌手を夢見ている事を知ったマッコールは、夢を追い続ける様に促す。しかし、組織から抜けられない事を知るアリーナは、若くして人生に絶望していた。帰り道を共にした2人の前に、スラヴィの車が立ち塞がり、アリーナを連れ去る。

程なくして、マッコールはアリーナがスラヴィに殴られ重傷を負い、病院送りにされた事を知る。アリーナの容態を窺う為に病院を訪れたマッコールは、同じく娼婦でアリーナと親しいマンディから事情を聞く。マッコールはスラヴィが根城とするレストランを訪れ、9800$でアリーナを解放する様に提案するが、スラヴィは拒否する。マッコールは意を決し、スラヴィとその手下を皆殺しにする。

スラヴィ殺害の一報を聞きつけたマフィアのボス、プーシキンがモスクワから側近のテディ(マートン・ソーカス)を派遣する。テディは米国に到着するや否や、殺害現場を訪れ、実行犯を分析する。

職場に出勤したマッコールは、ラルフィが突然辞めた事を知る。ラルフィは母の経営するダイナーの一部が不審火の被害に遭った事で、手伝いに追われていた。ラルフィを訪ねてやってきたマッコールは、喜んで協力する。

その頃、テディは男の情報を求めて、プーシキンの支配下にあった組織を虱潰しに回り始める。テディは当日の夜を境にアリーナが消息を絶っている事を知り、マンディに詰問するが、マンディはアリーナを気遣い、しらを切る。

ラルフィ母の店に2人の汚職刑事が出入りし、カネをせびっている現場を目撃したマッコールは、刑事を撃退し、カネを返却させる。心配事が無くなったマンディは警備員試験に見事合格する。

マンディの嘘を知ったテディは、マッコールと会った事を自白させ、マンディを殺す。マッコールへの疑いを深めたテディは、刑事を騙り、マッコール宅を訪ねてやってくる。テディはマッコールがスラヴィ殺しの男と確信し、マッコールもまたテディが組織の人間だと見抜く。

マッコールはダイナーに訪れたテディの刺客を撃退し、姿を消す。テディは手下を率い、マッコールの部屋を急襲するが、すでにもぬけの殻だった。

マッコールはボストンから離れ、テディに関する情報を求めて、CIAの元OBで旧知の仲のスーザン、ブライアン夫妻の元へ赴く。マッコールが死を偽装し、CIAと縁を切った事が明かされる。スーザンは本部からマフィアに関する情報を掴む。プーシキンの組織はカネとコネで人脈を気づき、当局も容易に手が出せない事、またテディが元スペツナズの一員で、かつてKGBの一翼を担った男である事が判る。マッコールは人助けに対する動機を打ち明け、スーザンはその決意を後押しする。スーザンはマッコールが救いを求めて来たのでは無く、許可を求めて来た事を悟っていた。

ボストンに戻ったマッコールは、テディの手下の汚職刑事マスターズを襲い、協力する様に迫る。マスターズに導かれ、プーシキンの莫大な資金を管理する倉庫を制圧したマッコールは、現場をFBIに通報し、またマスターズが切り札として隠し持つプーシキンに関する証拠物を奪う。その足でマッコールはテディの元へ赴き、米国からの撤退を要求し、従わなければ組織を壊滅させると通告する。マッコールは証拠物から得たプーシキンの取引の全容をFBIに送信し、プーシキン傘下の石油会社のタンカーを爆破する。

プーシキンからマッコールの処刑を厳命されたテディは、ホームセンターの従業員を人質に取り、マッコールを誘き出す。しかし、マッコールはテディの目論見を察知し、ホームセンターの地の利を活かし、手下どもを1人ずつ血祭りに上げる。マッコールはラルフィの協力を得て、戦いを有利に進め、遂にテディを殺す。マッコールはそのままホームセンターを後にする。

程なくして、マッコールはモスクワのプーシキン邸に単身赴き、プーシキンとその部下を全滅させる。帰国したマッコールは回復したアリーナと再会し、自由になった彼女を激励し、別れる。マッコールは人助けに人生の新たな意義を見出す。

 

完全無欠で正義の塊の様な男による、勧善懲悪型世直しアクション。これは劇場で鑑賞済みで、その時も十分堪能したのだが、傑作は何度観てもやはり面白い。デンゼル最高。マジで惚れ惚れする程かっこいい、僕の憧れのおっさんである。アクションシーンのスローな演出は若干コテコテ過ぎる感があるが、エンタメ作品だからこれくらいは許せる範囲だろう。ラストのマッコールとテディ一派との死闘は、ホームセンターだけに、マッコールにとって文字通りホームな環境で、店の商品を巧みに活用して、悪党どもを殺していくのだが、これがなかなか痛快である。テディにはネイルガンを打ち込みまくってとどめを刺すなんとも粋な演出。マッコールの過去について、劇中深く語られないのも、それはそれで良いと思う。クロエ・グレース・モレッツ演じるアリーナは、ストーリー的にはマッコールの立ち上がる動機付けとなる重要な役だが、出演シーンが思いの外、少なかったのは残念。続編が作れそうな結末だったし、興行的にそこそこ当たったと思うから期待しちゃうな。コロンビア配給の作品には、しばしばソニー製品がこれ見よがしに登場しまくるのだが、本作はPCにスマホにと、露骨に主張し過ぎていて萎える。善人、悪人、関わらずみんなソニー製品使っていて、それがスクリーンにロゴと共にデデーンと表示されるのは狙い過ぎていて寒い。ステマはもっとさりげなくやって欲しい。

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