チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

私がクマにキレた理由

シャリ・スプリンガー・バーマン,ロバート・プルチーニ監督作「私がクマにキレた理由」("The Nanny Diaries" : 2007)[DVD]

ひょんな事からセレブ家庭のナニー(住み込みシッター)を担う事になった女の奮闘ぶりを描くコメディ・ドラマ作品。

ニュージャージーに住むアニーは大学で人類学を専攻し、無事卒業を迎える。アニーを女手ひとつで育ててきた看護師の母ジュディの期待に応える為、アニーは金融業界での成功を夢見て、ゴールドマン・サックス証券アナリスト採用の面接に臨む。しかし、アニーは自分自身に関する質問に答えられず、面接は失敗に終わる。途方に暮れたアニーが公園で休んでいると、目の前で子供が事故に遭いそうになり、咄嗟に助ける。そこへ母親が駆けつけ、挨拶を交わしたアニーは、その親子がアッパー・イースト・サイド在住のセレブ一家だと知る。母親は「アニー」を「ナニー(住み込みシッター)」と誤解し、前任者の代わりのナニーとして雇いたいと告げ、名刺を渡して去る。アニーは戸惑うが、将来の道を決めるまでのひと夏だけ、別の人格ナニーとして憧れのニューヨークでの暮らしを楽しむ事に決める。(アニーは上流世界の観察記録と称し、子供グレイヤー以外の人物に仮称を用いる。)

アニーはジュディに企業での研修だと嘘を付き、大学院に進むリネットの車に同乗して、ニューヨークに移り住む。X家の高級アパートに到着したアニーは、仮称「ミセスX」により記された、グレイヤーの食事や教育に関する厳しい規則の数々に目を通し、辟易する。夢見ていた生活とは異なり、アニーにはナニー専用の狭い部屋を用意される。アニーは早速、ミセスXよりグレイヤーのお迎えを命じられ、幼稚園に向かう。初めて会った時とは打って変わって反抗的なグレイヤーに、アニーは手を焼く。グレイヤーは前任者バーディが良かったと駄々を捏ね、アパート前でアニーのズボンを脱がし、閉め出す。そこへ別の階に住むハーバード大に通うイケメン、仮称「ハーバード」が現れ、アニーの窮地を救う。アニーはハーバードに好意を抱くが、別世界の人間だと距離を置く。

ナニーとして働きだしてから2週間経ち、アニーは早くも弱音を吐く。そこへジュディから連絡が来るが、アニーは仕事が順調だと誤魔化す。ナニー同士の集まりで、ナニーを生業とする女達の心労を聞いたアニーは、腰掛けの自分との温度差を痛感する。アニーは窮屈な規則に痺れを切らし、ミセスXから禁じられている添加物の入った加工食品をグレイヤーにこっそり食べさせ、グレイヤーは喜ぶ。父親ミスターXは大企業を経営しており、常に多忙で家庭を顧みず、ミセスXもナニーに任せっきりであった為、寂しい思いをしていたグレイヤーは、アニーに懐くようになる。グレイヤーはバーディの様に突然辞めぬようにと、アニーに哀願する。

X家が催す独立記念日の仮装パーティに参加する事になったアニーは、偶然、グレイヤーと共に、ミスターXの浮気現場を目撃してしまう。X夫妻は口論が絶えず、アニーは夫婦仲が実質的に破綻していると知る。アニーはグレイヤーの事を気遣い、次第に親身になっていく。X夫妻はグレイヤーを大学付属校へ入学させる事を希望しており、グレイヤーに教育的な体験をさせる様にアニーに指示する。

アニーは休暇を利用して、グレイヤーを連れ、ミセスXから禁じられているウエストサイドを訪れ、グレイヤーに好きな物を食べさせると、自然史博物館を満喫する。アパートに戻ると、ミセスXからナニー問題解決セミナーの日である事を告げられ、アニーは強制的に参加させられる。セミナーは、雇い主とナニーが一堂に会し、各々の悩みや不満を打ち明け、互いに解決を図ろうとする場だった。ナニー達が黙りこむ中、アニーが発言を求められ、一晩休みが欲しいと告げる。その晩、ミセスXから休みを与えられたアニーは、リネットとバーに行き、偶然にもハーバードとその友人達の集まりと遭遇する。リネットの計らいで同席する事になったが、友人達の心ない言葉にアニーは憤慨し、店を飛び出る。その後、アニーの元に、ハーバードから謝罪と埋め合わせをしたいという旨の連絡が入る。しかし、ミセスXがナニーに恋愛を固く禁じている事を知ったアニーは戸惑う。

ジュディからニューヨークに様子を覗いに行くと連絡が入る。アニーは祖母の見舞いだとミセスXに偽り、更にリネットに口裏を合わせてもらう事で、リネットの部屋を自室と称してジュディを会食に招き、やり過ごす。

ミスターXの予定が変更となり、グレイヤーの誕生日パーティが急遽行われる事になるが、その日もX夫妻は激しく口論をする。そこへハーバードが訪ねて来るが、アニーはクビを恐れ、後で会う約束をする。ミスターXはグレイヤーが大学付属校へ入学できなかった事に怒っており、ミセスXはアニーの教育的活動が至らないせいだと責め立て、アニーはコンサルタントに査問される。その後、アニーはハーバードと密かに会い、デートをする。アニーはハーバードが満たされた人間だと言い放つが、ハーバードは4歳の時に母を亡くし、父は出張で留守がちで、ナニーに育てられた過去を明かす。それを聞いて、アニーは反省し、ナニーを辞めたいが、グレイヤーが心配で、ミセスXも気の毒だと告げる。アパートに戻った2人は一夜を共にする。

アニーはナニーの辞め時だと察し、辞意を告げようとするが、結婚記念日で上機嫌のミセスXに切り出せずにいると、ミスターXから突然予定のキャンセルの連絡が入る。落胆したミセスXは突然休暇を取ると言い出し、アパートを離れる。その直後、グレイヤーが急病を患い、対処に困ったアニーはリネットに相談する。リネットはジュディに相談すべきだと告げる。アニーは已む無くジュディに連絡し、ジュディがグレイヤーを上手く介抱した為、事なきを得る。ジュディはアニーの嘘を責め、こんな人生を歩ませる為に苦労して育ててきた訳じゃないと叱る。そこへミセスXが帰宅し、グレイヤーの心配も程々に休む。ジュディは呆れて帰る。アニーが経緯をハーバードに話すと、ハーバードはアニーに、ナニーを辞め、別荘で一緒に人生を考え直す様に促す。しかし、アニーはX家の家族旅行に同行し、ナンタケットに向かう。ナンタケットに着くや否や、すぐに仕事に戻るというミスターXに、ミセスXは妊娠を打ち明け、夫妻は再び口論する。

ミセスXとその友人との会話から、アニーは自分が解雇間近である事と、ナニー・カメラの存在を知る。その後、ミスターXに言い寄られ、動揺したアニーは別荘を飛び出す。戻ったアニーに、ミセスはハーバードとの関係を問い質し、解雇を言い渡す。追い出されたアニーは、グレイヤーが車を追いかけてくるのを見て、涙する。最後に手渡された給料が雀の涙程だった事に憤慨したアニーは、アパートに戻り、グレイヤーの部屋の、クマのぬいぐるみの中に仕込まれたナニー・カメラを発見する。アニーはカメラに向かい、X家に対する思いの丈をぶちまける。

後日、ナニー・カメラの分析セミナーが開かれ、雇い主の母親達が集まる。ミセスXが提供した映像に、ナニーが登場し、ミセスXの不手際や至らなさ、ミスターXの醜悪さを暴露する。更に、グレイヤーの気持ちに寄り添い、理解してあげる様に諭す。ミセスXはアニーの言葉に感極まる。

数ヶ月後、アニーは金融の道を捨て、大学院に進んで再び人類学を学び始める。ハーバード改めヘイデンは、ミセスXからの便りをアニーに手渡す。ミセスX改めアレグザンドラは、アニーの言葉に感化され、ミスターXと離婚し、グレイヤーと2人で仲良く暮らしている事を伝え、感謝の言葉を綴る。アニーはヘイデンと交際する様になり、ナニーを通じて自分を発見できた事を喜ぶ。

 

 

クマにキレた、というおもしろタイトルが何を意味するかと思えば、実はオチだったのである。ナニーというのは、日本人には馴染みの無い言葉だと思うが、いわゆるベビーシッターの事らしく、原題を直訳するとシッター日記となる。観察記調にストーリーが展開するので、観察対象の家族をXと仮称で呼んでいるワケである。いまよりずっと初々しくて可愛いスカーレット・ヨハンソンが、子供だけでなく、その親相手にも奮闘している様が、可笑しくてほのぼのする。スカヨハとクリス・エヴァンスは、この後「キャプテン・アメリカ」シリーズでガッツリ共演する事になるのだが、それを考えると尚更面白い。しかし、スカヨハはナイスバデーだよなぁ。

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