チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ズートピア

バイロン・ハワード,リッチ・ムーア監督作「ズートピア」("Zootopia" : 2016)[BD]

肉食動物と草食動物が平和裏に共存する理想の街ズートピアで発生する、動物達の失踪事件を解明すべく、ウサギの新米警官とキツネの詐欺師のコンビが奮闘する様を描く、ミステリー・コメディ・アニメ作品。

 

哺乳類は獰猛な肉食動物と弱い草食動物とで隔てられた野蛮な時代を経て、互いに共存するまでに高度な進化を果たす。農村バニー・バロウで農家を営むウサギの両親の元で生まれ育ったジュディは、340キロ離れた夢の叶う理想の街ズートピアの根幹を成す「誰もが何にでもなれるよりよい世界」という価値観に感化され、9歳の時の学芸会で最初のウサギの警官になるという夢を高らかに宣言する。安定志向の両親は、農家が気高い職業であり、世界を変えられるとジュディに諭すが、ジュディはあくまで警官になる事を志望する。そんな折、ジュディはいじめっこのキツネ、ギデオンに歯向かった事から威圧されると同時に警官の夢を否定される。しかし、その経験は逆にジュディを奮起させる。

15年語、ジュディはズートピア警察学校へ入学する。ジュディは連日の過酷な訓練に耐え抜いて、哺乳類警官育成プログラム第一期生として主席で卒業する。晴れて初のウサギ警官となったジュディは、12のエリアからなるズートピアの中心部に位置する第一分署、シティ・センターの配属が決まる。程なく、ジュディは別れを惜しむ両親からキツネ除けスプレーの餞別を受け取ると、特急列車に乗ってズートピアへと出発する。シティ・センターに着いたジュディは古びたマンションに小さな部屋を借り、ズートピアでの暮らしを始める。

翌朝、ジュディは意気揚々とZPD(ズートピア警察署)に初出勤すると、屈強な同僚達に囲まれながら朝礼に臨む。しかし、ジュディは早速、署長ボゴや同僚達に軽んじられる。ボゴは目下、14匹の肉食動物の失踪事件の解決が最優先だと説くと、署員達に捜索の担当地区を割り振るが、ジュディにだけは違反切符係を命じる。ジュディは異議を申し立てるが、ボゴに取り合ってもらえず、見返してやるべく、課されたノルマの倍に当たる量を半日でこなす。

その最中、ジュディは不審なキツネ、ニックを見つける。ニックはゾウの主人が営むアイス屋に入ると、息子フィニックの為にアイスを買いたいと主張するが、主人はキツネにアイスを売る事を頑なに拒み、一悶着が生じる。差別に反発するジュディは、ニック達の為に一肌脱ぎ、その場を執り成してアイスをニック達に奢ってやる。ニック達と別れて程なく、ジュディはニック達がアイスを溶かして瓶詰めにし、バンで運び去る様子を目の当たりにする。ジュディはバンを追跡し、ニック達が瓶の液体を小ぶりなアイスに整形し直して、レミングに転売する様子を見届けると、ニック達の前に姿を現す。子供のフリをしていたフィニックはその場から立ち去る。ジュディはニックに嘘付きと詰ると、無許可の食品販売や無届けの商品運搬などの容疑を指摘する。ニックはそれらを煙に巻くと、ジュディの警官としての不遇を論い、夢を叶えられずに農家に戻るのが関の山だと説く。ジュディはニックこそ詐欺師でしかないと反論するが、ニックは自分以外にはなれないのだと説き、ジュディを間抜けなウサギと軽侮する。ジュディは意気消沈したまま初日の勤務を終え、帰宅する。そこへ両親から連絡があり、ジュディは順調だと偽るが、両親はジュディが安全な違反切符係に決まった事を知って喜ぶ。

翌日、ジュディは淡々と職務をこなす。その最中、ジュディはイイズナの強盗犯ウィーゼルトンと遭遇し、追跡を開始する。ウィーゼルトンがネズミ達の居住区リトル・ローデンシアに逃げ込むと、ジュディは俊足を活かしてウィーゼルトンを追い詰め、逮捕すると共に、ウィーゼルトンが盗んだバッグいっぱいに詰まった球根を確保する。ジュディがウィーゼルトンを署に連行すると、ボゴはジュディが職場を放棄した上で騒乱を起こし、ネズミ達を危険な目に遭わせた事を咎める。ジュディは本物の警官になりたいと訴えるが、ボゴはそれを諦める様に説く。そこへカワウソのオッタートン夫人がやってきて、10日前に失踪した夫エミットの捜索をボゴに哀願する。ジュディは捜索に名乗り出るが、ボゴは命令違反によるクビをジュディに通告する。そこへヒツジの副市長ベルウェザーが駆け付け、育成プログラムが市役所マターだとしてジュディが適任だと主張し、その場を執り成す。ボゴは已む無くジュディに48時間の期限を与える事にし、失敗したら辞職する様に命じる。

ジュディはチーターの受付クロウハウザーから、エミットの最後の目撃場所を捉えた写真が載った一枚の捜査資料を受け取る。ジュディはその写真からニックがエミットにアイスを売った事を確信し、再びニックと会う。ジュディはニックに稼ぎについて喋らせる様に仕向け、それをレコーダーに録音すると、利益の申告をしていない事から脱税の容疑を指摘し、レコーダーと引き換えに協力する様に求める。ニックはエミットが通っていたという、ヤクが営むヌーディストクラブにジュディを案内する。ジュディ達はそこで、クラブから出たエミットが乗ったという白い車のナンバーを知ると、次にナマケモノが職員として勤務する陸運局を訪ね、最速のフラッシュに車の持ち主を照会する。車はツンドラ・タウンのリムジン・サービスが所有していると判明し、ジュディ達はエミットが誘拐されたのだと悟る。

その夜、ジュディ達はその会社の敷地を訪ね、該当するリムジンを発見する。車内からエミットの免許証の他、シロクマの毛やグラスが見つかると、ニックはそのリムジンの持ち主が、暗黒街の帝王ミスター・ビッグだと確信する。ニックはかつてビッグに詐欺を働いた廉で、恨まれている事を明かし、逃げ出そうとする。そこにビッグの手下のシロクマ達が現れ、ジュディ達は捕らえられた後、ビッグのアジトへ連行される。

ジュディ達の前に現れたネズミのミスター・ビッグは、その日が娘の結婚式である事を明かすと、恨めしいニックがめでたい日にやってきた事への憤りを露わにする。ジュディは素性と共に、エミットの失踪を捜査する過程でリムジンに辿り着いた事を明かすが、ビッグはジュディ達を氷水に沈めて始末しようとする。そこへ花嫁姿の娘が現れ、ジュディがリトル・ローデンシアで窮地を救ってくれた事を明かすと、ビッグは恩返しの為に協力する意向を示す。ビッグは、出入りの花屋で家族同然の付き合いがあったエミットが、相談があるというので迎えのリムジンを送ったところ、突然正気を失って運転手を襲い、夜の闇に消えた事を明かすと、体の奥底に野性が眠っているのだと主張する。ビッグは運転手マンチャスの居場所を明かし、事情を聞く様にジュディ達に促す。

ジュディ達はレインフォレスト地区にブラックジャガーのマンチャスを訪ねる。マンチャスは突然野獣と化したエミットに負傷させられた事、エミットが「夜の遠吠え」の事を何度も叫んでいた事を明かす。ジュディ達が目を離した矢先にマンチャスもまた突然凶暴化し、二人に襲いかかる。ジュディはクロウハウザーに連絡し、応援を要請する。マンチャスはジュディ達を執拗に追いかけ回すが、ジュディが機転を利かせる事で、二人はなんとかマンチャスをやり過ごす。

程なく、ボゴが署員を率いて駆け付けると、ジュディはエミットやマンチャスの野性が目覚めたのだと説明する。ジュディは訝るボゴを襲われた場所へ案内するが、既にそこにマンチャスの姿は無く、ボゴはジュディに失態を咎め、警察バッジを返す様に命じる。ニックは署が二週間、全力を上げて捜査しても未だ解決しない事件をジュディだけで追っているのだと主張すると、期限まで10時間残っている事を指摘し、ジュディと再び捜査に向かう。

ニックは幼い頃にキツネというだけで悪賢いと見做され、侮蔑された経験を述懐すると、それ以来、弱気な姿を誰にも見せず、皆が悪賢いと決めつけて信用しないなら、それを逆手に取って悪賢く生きる事にした事を明かし、ジュディに弱気にならぬ様に諭す。その時、ニックははたと監視カメラの存在に気付き、凶暴化したマンチャスが映っているはずだと確信する。

ジュディはシステムへのアクセス権が無い事から、ベルウェザーに協力を求めるべく、市役所を訪ねる。市長ライオンハートに秘書同然の扱いを受けているベルウェザーは、ライオンハートがヒツジ票目当てに副市長に据えている事への不満を吐露し、ジュディの依頼を快諾する。監視カメラの映像から、マンチャスがシンリンオオカミ達に捕らえられ、車でクリフサイドに連れ去られた事が判明する。ジュディは「夜の遠吠え」がオオカミを恐れていたのだと推察すると共に、ニックに警察官としての素養があると指摘する。

ジュディ達はクリフサイドでオオカミ達に厳重に警備される旧病院に訪れる。ジュディが一計を案じてオオカミ達の遠吠えを誘発し、その隙に二人は病院内の真新しい研究施設に侵入する。二人はそこで監禁されたマンチャスを始めとする14匹の野獣達とエミットを発見し、失踪の理由を突き止める。間もなくそこへライオンハートアナグマの研究者がやってくる。ライオンハートは動物達が凶暴化した原因を研究者に問い質す。研究者は獰猛化したのが肉食動物だけであり、その重大な事実を公表すべきだと主張するが、ライオンハートは市長としての立場が危うくなる事を怖れ、ボゴに知らせる事を拒む。ジュディは二人の会話を携帯で録画するが、折り悪く、電話が鳴ってしまい、ライオンハート達に察知される。研究者は直ちに施設を封鎖し、ライオンハートを逃走させる。ジュディ達は檻のトイレから排水溝を経て脱出すると、ボゴに連絡する。ライオンハートは直ちに逮捕されるが、事件への関与を否定し、凶暴化の原因を突き止めないと街が崩壊すると強弁する。

ジュディは事件を解決に導いた警官として、プレス会見で経緯の報告を任じられる。ジュディはその前にニックに対し、相棒が欲しいと伝えると、警察学校への申込書を手渡し、記入を促す。会見に臨んだジュディは、記者に肉食動物だけが暴れた原因を問われると、肉食動物には生態的にいまだ狩猟本能が残っており、その野性が目覚めた可能性を指摘する。ニックはジュディが肉食動物に対する偏見を持っている事に不快感を示す。ジュディはニックがその範疇外だと弁解するが、ニックはジュディが当初からキツネ除けスプレーを携行している事を指摘する。ジュディはギデオンに威圧された経験から反射的に身構えてしまう。ニックはジュディに失望すると、申込書を返してジュディと決別する。

その後、草食動物に対する肉食動物の襲撃事件が相次ぐ様になる。ジュディの会見における、肉食動物と暴力性を結びつける発言は物議を醸し、肉食動物に対するヘイトを誘発する。一方、ライオンハートの失脚に伴い、ベルウェザーは新市長に就任する。クロウハウザーは受付から記録室に異動させられる。ベルウェザーは街の90%を占める草食動物達が怯えながら暮らしている事を憂い、ジュディをヒーローとしてZPDの広告塔に据える意向を示す。ジュディは罪も無い肉食動物達を傷つけ、ズートピアに亀裂を生んだ事への自責の念を示すと、警官が適任では無いと主張してバッジを返却し、街を後にする。

バニー・バロウに戻ったジュディは、失意の中、農場で両親と共に野菜売りを手伝う。その最中、ジュディは、すっかり丸くなり、地域一番のパイ職人となったギデオンと再会する。両親はジュディがギデオンの心を開かせたのだと説く。ギデオンは自信の無さから周りに対して攻撃的になっていたのだと弁明し、かつてのジュディに対する過ちを詫びる。その際、ジュディは偶然にも、作物の虫よけとして植えられている紫色の花が「夜の遠吠え」と称され、口にするとウサギでも正気を失って凶暴化するという事実を知る。ジュディは事件の実相を悟ると、大急ぎでズートピアに戻り、ニックを訪ねる。ジュディは「夜の遠吠え」が有毒な花の事を差しており、誰かが意図的にそれを肉食動物に与えた事を明かすと、肉食動物に対して偏見を持っていた事を認めて詫び、憎まれても仕方がなく、それでもニックが必要だと涙ながらに訴える。ニックは理解を示し、ジュディと和解する。

ジュディはかつてウィーゼルトンがバッグいっぱいに盗んだ球根が「夜の遠吠え」だった事を思い出すと、ウィーゼルトンをミスター・ビッグの元へ連行し、真実を話す様に脅す。ウィーゼルトンはカネ目当てに、ダグというヒツジに花を売る為に盗んだ事を白状する。ジュディ達はウィーゼルトンからダグの居場所を聞き出すと、地下鉄構内に打ち捨てられた廃車両に辿り着く。二人はダグが車内に設けたラボで栽培した「夜の遠吠え」の花から抽出した毒薬をカプセル化し、銃に装填する様子を目の当たりにすると、ダグが一連の凶暴化事件の犯人だと確信する。

ジュディ達は証拠を車両ごと署に持ち込むべく、ダグとその仲間達を撃退すると、構内から車両を運び出す。しかし車両はスピードを抑えきれずにターミナルで横転し、大破してしまい、ダグの銃を収めたケースのみがジュディ達の手元に残る。二人はケースを携え、博物館を通って署を目指す。そこにベルウェザーがヒツジの警官達を率いて現れる。ジュディは事件の全容を明かして、ケースを渡そうとするが、ベルウェザーが黒幕だと悟って翻意し、ニックと共に逃走する。ジュディはその際に警官の銃撃を受け、足を負傷する。ジュディはニックにケースを署に届ける様に請うが、ニックはジュディを置き去りにする事を拒む。ベルウェザーはジュディに対し、互いに見下され、過小評価されてきた草食動物の仲間だと説くと、肉食動物が大きくて強かろうと、数の上では10対1で草食動物が有利であり、団結して立ち向かえば誰にも止められないと主張する。ニックは隙を見計らってジュディを連れて逃走を図るが、警官に察知され、ケースを奪われる。ベルウェザーはニックにジュディを襲わせるべく、ケースから銃を取り出し、ニックを銃撃すると、署にキツネが暴れていると通報する。凶暴化したニックはジュディに襲いかかる。ベルウェザーは肉食動物には獲物を襲う本能が備わっていると主張すると、全ての肉食動物に毒薬を撃つ事で恐怖を利用して市長の座に留まる計略を明かす。ところが銃に装填されていたのはジュディが農場から持参した、カプセル大のブルーベリーであり、ニックはジュディと示し合わせた上で襲うフリをしただけで、ジュディはその間にベルウェザー自らが語った謀略を証拠として録音した事を明かす。そこへボゴが署員達を率いて駆け付け、ベルウェザーを逮捕する。毒薬の解熱剤が効力を発揮し、エミット達は程なく回復する。

その後、ニックは警察学校を卒業し、初のキツネ警官となる。ジュディは卒業式におけるスピーチで、ズートピアが皆が仲良く暮らし、誰もが何にでもなれる、理想の地と思っていたが、現実は複雑で厳しく、誰にでも限界があり、過ちを起こしうる事が分かった事を明かし、だからこそ共感し合う事ができるのであり、皆がもっと輝ける社会にする為に互いを理解する努力が必要だと説く。ニックはジュディの相棒となり、早速二人はボゴから走り屋逮捕の任務を与えられる。二人は街中を暴走する車を発見し、停車させると、運転手がナマケモノのフラッシュだと知って驚く。

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