チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

レディ・イン・ザ・ウォーター

M・ナイト・シャマラン監督作「レディ・イン・ザ・ウォーター」("Lady in the Water" : 2006)[BD]

人間界に現れた海の精を、元の世界に無事返すべく、選ばれし者達が奔走する様を描くファンタジー作品。

フィラデルフィアの、多様な人々が暮らすアパートの管理人ヒープは、住民の為に甲斐甲斐しく働く勤勉な男。しかし、彼が陰鬱な過去の出来事により、苦悩を抱えている事は誰も知らない。ある時、アパートに併設されたプールで、夜中に泳いでいる人がいるという連絡を受けたヒープは、調査に乗り出す。その夜、ヒープは何者かがプールで泳ぐ現場を目撃し、捕らえようとするが、不注意で転倒し、プールに落下して意識を失う。

意識を取り戻したヒープは、裸姿の若い女に救われ、自室に担ぎ込まれた事を知る。女は脚を負傷しており、自らをブルーワールドから来たナーフのストーリーと名乗ると、ヒープに対し、目覚めを感じるか問いかける。ヒープは予てから患っている吃音が、なぜかストーリーと話す間は消える事を知る。ヒープはストーリーに帰るように促すが、ストーリーは恐怖を訴え、留まりたいと懇願し、ヒープは落ち着くまで滞在を許可する。

翌朝、ヒープはストーリーを抱え、部屋の外へ出ると、草むらから緑色の獣が現れ、襲いかかろうとし、ヒープは慌てて部屋に逃げ込む。ヒープは警察に連絡すると、住人の大学生ヤンスンにナーフについて尋ねる。ヤンスンは曽祖母から聞いた東洋のお伽話にナーフが登場する事を明かし、詳細をよく知る母親に尋ねる事にする。母親は人伝に聞いた話と断った上で、ナーフについて語る。ナーフはお伽話に登場する海の精で、「器」と称する選ばれし者の前に現れる。その者はナーフに出会うとある感覚が目覚め、また、器と出会えたナーフは、グレート・イートロンという巨大なワシと一緒に元の世界に帰り、自由になるという。

ストーリーはヒープに、作家に会いに来た事を明かし、会えたらすぐに帰る意向を告げる。ヒープはストーリーに協力する意思を固める。ヒープは、住民の中から評論家のファーバー、動物愛護家のベル、クロスワードパズルに興じるデュリーらを訪ね回るが、彼らが作家とは程遠い事を知る。そこへヤンスンが訪れ、母親から聞いた話の続きを伝える。お伽話には悪者として、スクラントという全身が草に覆われた猛獣が登場し、水から上がったナーフを殺そうと虎視眈々と狙っているという。

ヒープは、住民の小説家ビックとその妹アナに遭遇し、電球交換を依頼されたついでに、ビックの作品を覗き見し、それが「料理本」という題名だと知る。ビックは、それが社会の問題点や指導者について書いた作品だと明かすと、ヒープはビックこそが「器」だと悟る。

ストーリーはヒープの部屋で彼の日記を見つけ、その記述から、かつてヒープの留守中に男が侵入し、妻子が殺された事を知る。ヒープはかつて医者だった事を明かし、妻子の死で幸せが潰えた事を明かす。ストーリーは生き物には全て役割があり、アパートの住人を助けるのがヒープの役割だと諭す。ヒープは器を見つけたと伝えると、ストーリーをビックと引き合わせる。ヒープは、心が針で刺された様な変化が生じないかとビックに尋ねるが、ビックは戸惑う。

その夜、ストーリーは帰る事を決め、ヒープにその様子を見てはいけないと告げる。ヒープはストーリーを外へ送り出すが、その直後、ストーリーはスクラントに襲われ、アパートに逃げ込む。ヒープは負傷したストーリーを連れて、ビックの部屋を訪ね、匿ってもらう。

ヒープは再びヤンスンの部屋を訪ね、母親から話の続きを聞く。ヒープは、スクラントは毒を持っているが、ナーフの住処にある特別な薬で治療できる事、ブルーワールドの守護獣で、猿に似た3匹の動物タートゥティックが現れるのをスクラントが恐れている事を知る。その後、ヒープはプールの奥深くに潜り、そこにストーリーの小部屋を見つけると、光る石を持ち出す。

ヒープの元に再びヤンスンが訪れ、母親から聞いた話の続きを伝える。ストーリーが襲われるのは、彼女が特別な存在、ナーフの女王「マダム・ナーフ」である為で、みながその帰りを待っており、彼女を殺すためならスクラントはどんな事でもするという。

ヒープはストーリーに石を手渡すと、ストーリーが女王だから襲われるのだと伝える。ストーリーはビックに予言を伝える。ある少年が暮らす中西部の町で、ビックの書いた本が評判になる。その本に感動した少年はその後、演説家となり、彼の言葉は世界中に広がる。彼はやがて指導者となり、国を変えると、ビックの本が思想の種だと語るという。

ヒープは改めて、ヤンスンの母親から話の続きを聞くと、ストーリーに事実確認をし、ナーフが特定の場所に現れ、同じ場所から帰る事、ナーフを助ける人間がおり、彼らは自然と器に引き寄せられる事が分かる。彼らは役割ごとに「守護者」「通訳」「ギルド」と分かれ、ストーリーはヒープが守護者だと示唆する。通訳は解読者として人間に宇宙からのメッセージを伝える存在とされ、またギルドはナーフを助ける集団とされるが、該当するのが誰か分からない。一方でヒープは、万物の生命力を蘇らせる存在「ヒーラー」が、ベルだと悟る。ストーリーはワシがもう1度だけ来る事を明かし、ヒープ達はそれまでに役割を担う者達を探す必要に迫られる。

ヒープは、物語に詳しいファーバーに筋書きと人物の役割、それらの探し方について尋ね、通訳がデュリー、ギルドが怠惰で仲の良い若者グループだと目星を付ける。ヒープは一同をストーリーの元に集めると、デュリーがパズルを元にストーリーがどうしたら無事に帰れるのか、解読を試みる。それを元にヒープ達は、プールサイドに大勢を招いてパーティを開き、人間の放つ臭いでスクラントを撹乱する事、ワシは人間がいると現れないため、ストーリーが飛び立つ直前に、客達をバンド音楽で屋内に誘い入れる事を決める。

ヒープはパーティに備え、鏡越しにスクラントの存在を感知する予行演習を行うが、守護者を恐れるはずのスクラントは、猛然とヒープに迫ってくる。そこへ偶然ファーバーが現れ、ヒープは辛うじて助かるが、自分が守護者では無いと知り、困惑する。ヒープは更に、タートゥティックが姿を見せない事も訝り、何かが間違っていると疑う。

その日の晩8時にパーティの開催が決まる。予言と現実の乖離に困惑するビックは、ストーリーに未来について尋ね、自身に避けがたい変化が生じ、その事が皆に影響を与えると察知する。パーティが始まり、アパートに大勢の客が集い始める。自分が本当に女王なのかと不安を漏らすストーリーに、ヒープは人を導く力を持っているのだと勇気付ける。ストーリーがワシの飛来を感知し、計画が始まる。ヒープはストーリーをプールサイドに送り出すと、仲間達と共にスクラントの襲撃を警戒する。しかし、手違いが連続し、ストーリーはスクラントに襲われ、茂みに引きずり込まれる。ヒープは危ういところでストーリーを救出し、アパートに担ぎ込むが、ストーリーは負傷し、意識を失う。その頃、スクラントはアパート内部に侵入する。

ベルは、ストーリーの傷を癒やそうと試みるが変化は起きず、デュリーは自分達が本当に役割を担う人物なのかと不信感を抱く。ヒープは、筋書きの助言を受けたファーバーが間違いの元だったと気付く。その直後、ファーバーは迷い込んだ先でスクラントに遭遇し、殺される。

新なた通訳を探す必要に迫られたヒープ達は、ありふれた物を純粋に見て、そこから神の声を聞ける、感受性の強い人間として、デュリーの息子ジョーイが相応しいと確信し、早速ジョーイに解読を行わせる。ジョーイは、ギルドの7人の姉妹が儀式を行い、秘密の無い男と尊敬される男が証人となる事で、皆が心を一つにすれば強い力が生まれると告げる。ヒープは、ギルドとしてペレスの娘の5人姉妹にヤンスンとアナを加えた7人を、証人としてリーズと、バブチックの夫の2人を招き、再びベルにストーリーの治療を行わせるが、変化は起きない。その時、ジョーイは、儀式を取り仕切るのが男で、蝶を引き寄せる人物だと新たに告げ、ヒープがヒーラーだと判明する。ヒープはストーリーを胸に抱えると、儀式に臨み、ストーリーに後悔の日々と家族と全ての存在への愛を語りかけ、ストーリーを帰したいと神に請う。すると、傷は癒え、ストーリーは意識を取り戻す。

ストーリーは皆が護衛する中、ヒープに伴われて再びプールに向かう。そこへスクラントが現れ、ストーリーに迫るが硬直する。ヒープは、その場に居合わせた若者レジーこそが守護者だと悟り、レジーにスクラントを警戒させる。スクラントが手を拱いている間に、上空にワシが飛来すると、茂みからタートゥティックが現れ、スクラントを捕らえて、森へ引きずり込む。ストーリーはヒープに命の恩人だと告げると、皆が見守る中、ワシに連れられ、空へ飛び去る。

 

 

うーん・・・つまらん(笑)。ファンタジーだから荒唐無稽な物語は許容範囲なのだが、観ている者を置き去りにする様な、独り善がりな進行の仕方のせいで、どうにもこうにもこの世界観に没入できなかった。韓国系のおばちゃんが、なぜか又聞きの海の精に関するお伽話を語り聞かせ、それが実際に現実に起きた事象とリンクしている事が分かり、管理人のヒープがストーリーの為に、一肌脱いでアパートを奔走するワケだが、おばちゃんが断片的で無く、一度に全部纏めて話せば、すぐ解決するだろうと、イライラさせられっぱなし。結局、意外性も大した盛り上がりも無く、ストーリーが向こうの世界に帰っただけで終わり。シャマランやっちまったな・・・って感じで、これは酷評されたのも頷けてしまうよなぁ。

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