チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

猿の惑星

フランクリン・J・シャフナー監督作「猿の惑星」("Planet of the Apes" : 1968)[BD]

地球を出発した宇宙探検隊が、猿が人間を支配している惑星に不時着し、逆さまの文明が成立するに至った原因を探るべく奮闘する様を描くSF作品。

 

1972年、宇宙探検の旅に志願したテイラー、ランドン、ドッジ、スチュワートら4人のクルーは宇宙船で地球を出発する。光速移動で6ヶ月の航行を続け、地球時間で700年が経過する頃、クルー達はそれぞれ船内で長期睡眠に入る。出発から18ヶ月後、地球時間で3978年、船はとある惑星の湖に不時着する。睡眠装置が解除され、テイラー、ランドン、ドッジは覚醒するが、スチュワートは装置の故障により数ヶ月前に死亡した事が判明する。間もなく宇宙船が沈没を始めると、テイラー達は非常用物資を携え、命からがらボートで船外へ脱出する。船は完全に水没する。

テイラー達はボートで川を遡上した後、荒涼とした丘陵地帯に上陸する。そこには見渡す限り植物が全く存在せず、三人は植物を探して砂漠を西の方角へ向かう。テイラーはその星では夜も不思議と明るく、更に月が存在していない事に気付く。歩き続ける事数日、三人は地球の植生とよく似た植物を見つけ、程なくサバンナに差し掛かると、そこにカカシを思わせるオブジェが立ち並んでいるのを発見する。三人はそこから程近い場所に水源を見つけ、服を脱いで休息を取る。その最中、三人は野生化した人間達に服と荷物を盗まれる。三人はジャングルを分け入って彼らの後を追いかけ、その先で彼らの群れと遭遇する。テイラーはその星の人間達が植物を採集して暮らしており、言葉を話せない事を悟る。そこへ騎馬とライフルを駆使するゴリラの部隊が現れ、人間狩りを始める。逃げ惑う人間達は次々に殺されるか、捕獲されていく。三人は群れに混じって逃走を図るが、その最中にドッジは殺され、ランドンは捕らえられる。テイラーもまた首に銃撃を受けた後、捕らえられる。

テイラーは猿類達の集落に連行され、人間の女から輸血を受ける。チンパンジーで動物心理学者のジーラ博士は、自らの研究が認められて予算を獲得した事で、脳外科の創設を希望しており、そんな折に運び込まれてきた、他の人間とは風貌の異なるテイラーに興味を抱き、実験の対象にしようと目論む。テイラーは猿類達が英語を自在に使用できる事、チンパンジー、ゴリラ、オランウータンの種族に応じて、それぞれ知識人、労働者、官僚といった具合に役割が明確に区別されている事を知る。

テイラーは治療を受けた後、檻に収監される。テイラーは怪我で発話できない為に、様子を見に来たジーラから筆記具を奪おうとするが、看守に阻止される。しかし、ジーラはテイラーが言葉を話そうとしている事を悟り、目を見張る。ジーラは、科学省長と信仰擁護者を兼務するオランウータンのゼイウス長官に、テイラーの特異性を訴えるが、ゼイウスはそれが猿類の模倣に過ぎず、人間には理解力が無いと一蹴すると、人間が害獣であり猿類の存亡に関わる事から、絶滅させるべきだと説き、人間の行動に関する研究を禁じる。ジーラはテイラーに輸血した女を、檻の中に一緒に入れ、パートナーとして充てがう。ジーラは婚約者で考古学者のコーネリアス博士にテイラーを紹介する。テイラーは砂の上に文字を書き、それをジーラに見せようとするが、他の人間の邪魔が入って機を逸する。しかし、ゼイウスはテイラーが文字を書ける事に気付き、証拠を隠滅する。

その後、テイラーは再びジーラから筆記具を奪い取り、自分の名前を記す事で文字が書ける事を証明する。テイラーは檻から出され、ジーラの部屋に招かれると、ジーラとコーネリアスに自らの素性について筆談で伝える。ジーラ達は飛んで来たという事を理解できず、テイラーの作った紙飛行機にすら驚く。テイラーは地図上で不時着した湖を示すと、そこからやってきた事を明かす。コーネリアスはそこが立入禁止地域だと説く。ジーラは、コーネリアスが禁止地域の発掘で発見した有史以前の遺跡に基づき主張する、猿類が下等霊長類のヒトから進化したと言う仮説が、テイラーの存在によって証明されると説く。更にジーラは、テイラーが突然変異であり、猿類とヒトとを結ぶミッシング・リンクだと主張し、猿類が信仰する聖典が偽りである可能性にも言及する。コーネリアスはゼイウスに異端呼ばわりされている手前、ジーラとの結婚とその後の将来に支障を来す事を恐れる。そこへゼイウスが動物管理局長のマクシマスと現れ、テイラーを無断で檻から出した事を咎める。ジーラはテイラーが特別な人間に付き、実験を行っていたと訴える。しかし、ゼイウスはそれを意に介さず、テイラーを再び檻に収監させると、去勢手術の命令を下す。それを知ったテイラーは、看守が檻の扉を開けた隙を見計らって脱出し、集落からの逃走を企てる。

奮闘虚しくテイラーは警官隊に捕獲されるが、その際に首の怪我が回復していた事で、衆人環視の下で猿類達を罵る言葉を発し、ジーラを含む一同は驚愕する。再び檻に収監されたテイラーは女にノバと名付ける。ノバはテイラーを慕うが、間もなく二人は別々の檻に隔てられる。その後、テイラーは審問に掛けられる事になり、法廷に連行される。国立アカデミー総裁が裁判長を担い、マクシマスとゼイウスが陪席する。ジーラとコーネリアステイラーと共に臨席し、検事長オノリウスが尋問を行う運びとなる。ジーラは審問の目的を問い質すと共に、テイラーが他のいかなる人間とも異なる事を立証する意向を示す。総裁はテイラーが猿類では無い為に法律上の権利を有していないと説くと、裁きでは無く、処分を決める為の審問だと明かす。オノリウスは聖典に基づき、神が自分を象って猿を創ったのであり、他の動物達と明確に区別されている事を示すと、人間を研究する事で進化論という危険思想に依拠しているジーラ達が、下等な人間に手を加えて、言葉を話す怪物を作ったのだと弾劾する。テイラーは他の太陽系の惑星から、探検の目的でやってきたと主張する。ゼイウスは一緒に捕らわれた仲間がいたというテイラーの主張の検証を総裁に提案する。テイラーは集められた人間達の中にランドンを見つけるが、既に脳手術が施されており、それがゼイウスの仕業だと確信して憤慨する。ゼイウスは捕獲時の怪我で命を救うための手術だったと主張する。コーネリアステイラーが禁止地帯から来た事は確かだと主張し、かつて学会の許可が取り消される前に禁止地帯で発掘を行った際に、聖典以前の文化が発見されている事を明かす。ジーラはテイラーがこの星で生まれたとすれば、人間が言葉を話さぬ科学的根拠は無い事から、コーネリアスの仮説に基づき、テイラーこそが進化の証明になると主張する。オノリウスはジーラとコーネリアスを法廷侮辱罪と異端の罪で起訴する意向を示す。総裁は審理の上で、ジーラとコーネリアスの処遇とテイラーの処分を決定する意向を示し、閉廷する。

テイラーはゼイウスの執務室に連行される。ゼイウスはジーラ達の異端を暴くためにテイラーを利用した事を明かすと、去勢した後、実験的な脳手術を行う意向を示すと共に、正体と根拠地を明かせば執行を猶予すると提案する。テイラーは審問でオノリウスが主張した、作られた怪物という説をゼイウスが支持していない事を看破する。ゼイウスはテイラーが突然変異であり、猿類への脅威と考えている事を明かすと、東部の砂漠地帯を超えた場所に同じ仲間の住処があるのかと問い質し、6時間以内に自白する様に命じてテイラーを再び檻に収監する。

ジーラの甥ルシアスは動物管理局の職員を騙って、テイラーを動物園に移送すると看守に偽り、テイラーの脱走を手引する。テイラーはノバを連れて集落から逃れ、ジーラ、コーネリアスと合流する。テイラーは東部砂漠の向こうの森を目指す意向を示す。ジーラ達は仮説を証明する事で異端の判決を免れるべく、テイラーと共に湖の近くの発掘場所を訪ねる事にする。

一行は馬に乗って川沿いを東に進み、やがて湖畔に到達する。一行が発掘場所である洞窟に入ろうとした矢先に、ゼイウスが警官隊を率いてやってくる。テイラーはライフルで警官隊を退けさせると、1200年前に書かれたという聖典の記述よりも古い文化の存在を立証できたら、ジーラとコーネリアスを無罪放免にする様にゼイウスに要求する。ゼイウスはそれを認め、テイラー達と共に洞窟に入る。

コーネリアスは1300年前の初期猿類の化石と同じ地層から刃物や水晶の鏃が発見された事を示し、更にその700年前の地層から、現代よりも進んだ文明を示唆する道具が出土し、その中に人間の人形があった事を示す。ゼイウスはコーネリアスの年代測定に疑義を呈す。テイラーは道具の中に入れ歯、メガネ、心臓の人工弁を見つけると、自分と同じ体質で文化的な人間が猿類以前に存在した可能性を指摘し、更に人形が言葉を発する事から話せた証明だと主張する。その時、外で見張っていたルシアスが警官隊と小競り合いを始める。テイラーはゼイウスを人質に取り、警官隊を退けさせる。

テイラーは猿類より優れた人間の文明が存在したという仮説が証明されたと主張する。ゼイウスはなぜ優れた人間の文明が滅びたのか問い質す。テイラーは伝染病、天災、隕石といった外的要因を挙げると、ゼイウスが猿類以前の人間の文明を知っていて、信仰を守る為に隠していたのだと指摘する。ゼイウスは聖典から一節を引き、人間が欲望の赴くままに同胞を殺し、あらゆる土地を砂漠に変える悪魔の手先だと説く。

テイラーは警官隊に1週間分の食料と物資を支給させると、猿が星の支配者に至った理由を探るべく、更に東へ向かう意向を示す。ゼイウスは人間を最初から知っていた事を認め、その知恵が愚かさと同居しており、感情が理性を支配する好戦的な動物だと説き、かつて楽園だった禁止地帯を人間が砂漠に変えた事を明かす。テイラーはジーラ達に別れを告げると、ノバを連れて出発する。解放されたゼイウスは警官隊に洞窟を爆破し、封鎖する様に命じると、テイラーと交わした約束を反故にし、ジーラ達を異端審問にかける意向を示し、未来を安泰にする為には知識の制限が必要だと説く。

やがてテイラーは倒壊し、打ち捨てられた自由の女神像を発見する。ゼイウスが自らの運命を知る事になると指摘した通り、テイラーはその星が故郷の地球であり、人類が自滅した事を悟ると、その場に崩れ落ち、慨嘆する。

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