チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ガメラ対深海怪獣ジグラ

湯浅憲明監督作「ガメラ対深海怪獣ジグラ」(1971)[DVD]

地球侵略の為に宇宙彼方の惑星から襲来した深海怪獣ジグラとガメラの死闘の行方を描く特撮怪獣作品。

 

20世紀後半、人類は宇宙旅行の実現に成功する。日本も各国と同様、月に宇宙基地を作り、宇宙開発に乗り出す。1971年、宇宙の彼方から月に未確認飛行物体が襲来し、宇宙基地を破壊する。程なく、地球では南米ペルー、中近東アラブ周辺でマグニチュード12の大地震が相次ぎ、甚大な被害をもたらす。

鴨川シーワールド内の国際海洋動物研究所に勤務する研究員の石川とトムは、公害から生物を保護する研究の一環で、海岸に調査に出かける。共に幼稚園生の石川の息子・健一とトムの娘・ヘレンは、石川の妻・弘子と、ニューヨークで出産を控えるトムの妻に代わってメイドを担う石川の妹・れい子に黙って、職員宿舎から抜け出す。石川とトムは、健一とヘレンがボートに忍び込んで付いてきた事に気付く。その直後、一同は沖合の海上に未確認飛行物体が落下するのを目の当たりにする。石川とトムは動物達への被害を懸念し、ボートで様子を見に向かう。

一行が物体の落下地点に向かう途中、上空にガメラが飛来する。その矢先に、海底に潜む宇宙船が転移四次元光線を発射し、ボートを船内に転送する。石川達はそこで日本人の女の姿をした宇宙人と遭遇する。その女は、480光年の彼方にある第105系宇宙の惑星ジグラの代表を自称すると、惑星ジグラの科学文明が地球人と比べていかに優れているかを自負する。石川とトムは俄に信用できず、その科学技術を証明する様に求める。女は地球人に対し、電波を介して、意図の通告を行った後、振動波発生装置で東京地方にマグニチュード13の大地震を起こし、あっという間に東京を壊滅する。

女は、生物が海中に生息する惑星ジグラでは文明の発達に伴い、海水が公害に汚染されて住むに耐えなくなった事、そこで海のある惑星を求めて宇宙を調査し、地球を発見したが、地球の海も公害で汚染されつつあると知り、地球人にその管理を任せて置けないと考えるに至った事を明かし、地球を惑星ジグラの植民地にして支配する意向を示す。女は瞳から発する光で、石坂とトムを催眠状態に陥れる。健一とヘレンは女の瞳を見ない様にして逃げ回る。その最中、健一が船内のオブジェに触れた途端、女の活動が停止する。健一とヘレンは、石川とトムをボートに乗せ、操作盤で転移四次元光線を反転させる事で、海上へ脱出する事に成功する。

宇宙船内に潜む深海怪獣ジグラは、女の停止を解除すると、地球人を生かして食料にする必要性を説き、子供二人のみの殺害を命じる。宇宙船はボートに襲いかかろうとする。そこへガメラが飛来し、ボートを掴み上げると、シーワールドから程近い仁右衛門島へと運ぶ。健一とヘレンは、眠ったままの石川、トムと共に、研究所内に設置されたジグラ星人対策本部で保護される。地球防衛軍司令官は、健一とヘレンに、ジグラ星人の特徴と宇宙船の内部の様子について尋ねるが、要領を得ずに困惑する。沢本博士は石川とトムを覚醒させる為に手を尽くすが、人間のものでは無い脳波を観測し、それが単純な催眠術では無い事を知る。間もなく、国連本部より攻撃の決議の一報が届き、司令官はジェット機部隊に海底に潜む宇宙船の空爆を命じる。宇宙船はレーザー光線で部隊を返り討ちにする。司令官は房総半島一帯に緊急避難命令を発出する。

浜辺に上陸した女は、避難を始める海女を眠らせて水着を奪うと、近くを通りがかったシャチの飼育員・山田の車に同乗し、シーワールドへ向かう。女は次にトレーナーの女からユニホームを奪い、研究所に侵入する。女は職員宿舎に忍び込むと、不意を突いて健一とヘレンに襲いかかろうとする。健一達はそれに気付いて部屋を抜け出すと、シーワールド内を逃げ回る。一方、防衛軍はジェット機、軍艦のいずれも全滅に追いやられ、為す術を失くす。

ガメラは海底の宇宙船を襲撃し、火炎放射で破壊する。宇宙船から飛び出したジグラは、惑星ジグラと地球の水圧差により、またたく間に巨大化する。ガメラはジグラを海中から地上へ運び上げる。ジグラはガメラに光線を照射し、再び海中に戻る。ガメラは逆さになって海中に沈み、活動を停止する。ジグラは地球人に対し、無駄な抵抗を止める様に命じると、宇宙船を失って帰還できなくなった復讐の為に地球人を撲滅し、海を占領する意向を示す。

それを受け、沢本は石川とトムの治療を中止し、皆に避難を促す。司令官は石川とトムが眠っているのにどこにもぶつからずに歩いている事への疑義を呈する。そこへやってきた山田は、イルカと同じ仕組みでは無いかと問う。沢本はジグラが石川達の脳をイルカの様に変えて、脳波をコントロールしているのだと推定し、試みにトランシーバーの電波を送信する。石川とトムは悶え苦しんだ後に、催眠状態から解放される。

一方、女は健一とヘレンをシャチプールに追い詰める。石川達はそこへ駆け付けると、女にトランシーバーの電波を浴びせる。女は正気を取り戻すと、自らが月の宇宙基地で研究していた地質学者の菅原であり、月面車でクレーターに向かう途中、光線を浴び、それ以降の記憶が無い事を明かす。菅原からもジグラの弱点に繋がる手掛かりを得られず、対策本部はガメラに望みを託し、その生死を高める事を決断する。石川は世界で最も深く潜れる小型潜水艇バチスカーフの存在を明かす。

石川とトムを乗せたバチスカーフは、直ちにヘリでガメラの沈む海中へ搬送される。バチスカーフがガメラに接近すると、艇内に忍び込んでいた健一とヘレンが姿を現す。石川はバチスカーフからガメラにソナーを発信し、様子を見る。そこへジグラが襲来し、ヘリとバチスカーフを繋ぐロープを切断すると、バチスカーフを日本海溝深度12000メートルまで運び去る。バチスカーフは衝撃の影響で回路がショートして浮上不能に陥り、同時に浸水が始まる。酸素は残り一時間分しか無く、石川は本部に救出を要請する。しかし、深海から直ちに救出する術は無く、本部の面々は手を拱く。

バチスカーフにジグラが接近する。バチスカーフがライトでジグラを照射すると、ジグラはそれを忌避して退く。石川はジグラが光に弱いと悟る。ジグラは地球人に対し、バチスカーフを助けたければ、一時間以内に降伏する様に命じる。菅原は記憶の一部を取り戻し、ジグラの思惑は地球人を食料にする為に生かしておく事なのだと説く。司令官は石川達を救うべく、ジグラに降伏の意向を伝える。菅原はそれに反対し、地球人はいずれにせよ餌食にされるのだと訴えると、石川に対し、ジグラの動物的特徴に働きかける様に促す。それを受け、石川はライトの出力を最大にしてジグラに浴びせる。ジグラはそれに対抗して、バチスカーフに光線を浴びせる。その瞬間、本部はバチスカーフとの交信を絶たれ、途方に暮れる。

その夜、海面から突き出たガメラの足に雷が落ち、ガメラは覚醒する。翌朝、本部の面々はガメラがいなくなっている事に気付くが、酸素不足により四人の生存を絶望視する。ガメラは深海に到達すると、ジグラの休息中にバチスカーフを運び去り、海岸へ引き上げる。沢本は意識の無い四人が窒息死していない事を確認する。菅原は細胞活動停止光線によって、細胞の新陳代謝が停まっている状態だと説く。皮肉にもそのおかげで四人が窒息を免れた事が判明し、沢本は四人に対し、ガメラへの落雷に倣って電気ショック療法を試み、四人は回復する。

ガメラは再び深海へ向かい、ジグラと闘争を始める。ジグラは高速潜航でガメラを翻弄し、鋭いヒレでガメラを切り裂く。ガメラはジグラを再び地上へと運び上げ、その動きを封じた後、火炎放射でジグラを焼き尽くす。石川は健一に対し、ガメラとジグラは命がけで公害から海を守る様に教えてくれたのだと諭す。健一とヘレンは、彼方へと飛び去るガメラに感謝を伝え、見送る。

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