チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

アトラクション -制圧-

フョードル・ボンダルチューク監督作「アトラクション -制圧-」("Притяжение" : 2017)[DVD]

隕石雨が原因でモスクワに墜落した巨大な宇宙船から現れた宇宙人を、再び故郷に帰してやるべく、女子高生が心を通わせながら命懸けで奮闘する様を描くSF作品。

 

モスクワ、北チェルタノヴォ。高校生のユリアは母が病死した後、国防省に勤める父レベデフ大佐と老犬チャルと共にアパートで暮らしていた。史上稀に見る大規模な隕石雨の飛来が予測される日、ユリアは放課後に恋人チョーマと観測に出かけようとするが、予てからチョーマとの交際に反対しているレベデフはユリアの身を案じ、留守番を命じて出勤する。ユリアは言い付けを無視してチョーマと出かける。

世紀の天体ショーが始まって間もなく、ロシア空軍はフィンランドの北から大気圏に突入してきた球体状の未確認飛行物体を見つける。国家防衛管理センターがその予想進路を分析すると、国防省は直ちに迎撃機を発進させる。迎撃機は時速数百キロで飛行する巨大な宇宙船を目視で確認する。その頃、ユリアはクラスメイトで無二の親友スヴェタのアパートの屋上で、隕石雨そっちのけでチョーマといちゃつく。スヴェタは気を遣ってユリアに部屋の鍵を貸し、ユリア達は部屋で愛し合う。国防省から撃墜命令を受けた迎撃機は宇宙船にミサイルを発射する。船体を破損した宇宙船は妨害電波を発しながら減速を始め、間もなくユリア達のいるアパートに直撃した後、街の中心部に墜落する。チョーマは頭を打って昏睡したユリアを運び出すと、パトカーに乗せてもらって病院へ急行する。街は甚大な被害に見舞われ、数百名の犠牲者を出す。現場周辺は封鎖され、軍は宇宙船の周囲に部隊を配置し、監視を始める。レベデフは下院議員ポレスキンと共に、現場の偵察に赴く。二人が宇宙船に接近すると、一体のエイリアンが現れる。ポレスキンはエイリアンとのコミュニケーションを図り、歓迎する意向を示すが、その矢先にペースメーカーが故障して倒れる。引き上げたレベデフは安全保障会議に参上し、エイリアンが感覚に訴える形で、船の修理が終わり次第、人類に危害を加えずに飛び去る為、近づかぬよう伝えてきた事を報告し、敵意を煽らずに待つべきだと主張する。その後、宇宙船の半径一キロは封鎖され、住民は退避を命じられる。当局は国際機関による調査要請を拒否する。

四日後、病室で目覚めたユリアはスヴェタの死を知って悲しむ。ユリアはチョーマと共に退院する。ユリアを迎えに来たレベデフは、チョーマのせいでユリアが負傷したと詰ると、ユリアを連れ帰る。レベデフは母にユリアのお守りを任せて任務に戻る。翌日、ユリアはスクールバス代わりの軍用車で登校する。教師は宇宙人との出会いは人類が待ち侘びたまたとない機会だと説くが、ユリアはそれに反発し、他の生徒もそれに続く。放課後、ユリアは父の金庫から拳銃を持ち出し、チョーマと悪友ルース、パイソン、ゼニアらが集うガレージを訪ねる。ユリアはスヴェタの敵討ちを四人に提案する。

一同は戒厳令が敷かれるも意に介さず、軍の検問を回避して封鎖区域に侵入する。チョーマ達はユリアを廃車の中で待たせ、先へ進む。チョーマ達は商業施設の中で、落下してきたと思しき奇妙な物体を見つける。一方、ユリアは崩落したスヴェタのアパートに戻り、スヴェタを偲ぶ。そこに一体のエイリアンが現れる。ユリアは咄嗟に発砲するがエイリアンには傷一つ付かず、ユリアは反動で転落する。エイリアンはユリアを掴み上げて救う。ユリアはエイリアンの頭部に男の顔が映し出されるのを目にする。ユリアの悲鳴を聞いて駆けつけたチョーマ達は、鉄パイプでエイリアンを殴り飛ばし、最下部へ突き落とす。チョーマ達は直ちにそこへ向かい、エイリアンに見えたそれが防護服の様な堅牢なスーツだと悟ると同時に、血痕を見つける。ユリアは傍で埃に塗れて倒れている人間同然の男を見つけるも伏せる。チョーマ達はスーツと物体を運び出そうと画策するが、その矢先に軍の部隊が巡回に来た為、スーツだけをガレージに持ち帰る。物体は部隊によって発見され、回収される。

ユリアは帰宅後に単身、車で現場に戻ると、深傷を負って昏睡する謎の男を連れ帰る。ユリアは男に助けてもらった恩を返す為、クラスメイトのグーグルに協力を求める。グーグルは輸血の必要性を説く。ユリアはレベデフのツテを利用し、男を患者の様に装って病院に侵入する。グーグルの検査によって男の血液型がユリアと同じだと判明し、ユリアは自らの血液を男に輸血する。ユリアが男の腕に触れると、男の腕輪がユリアの腕に移動する。ユリアはアパートのガレージに男を連れ帰る。ユリアはシャワーを浴びた際に、腕輪が水に対して特異な反応を示す事に気付く。一方、謎の物体は国防省中央研究所に搬入される。レベデフは水が物体に反応して不可解な挙動を示す事に気付く。間もなく、宇宙船が磁石の様に川から水を引き寄せ、修復に使っている事が判明し、市民には水の配給が始まる。レベデフは無用な対立を避けるべく、物体をエイリアンに返すべきだと国防大臣に主張するが、国防大臣は唯一の手掛かりである物体を手放す事を拒む。

ガレージで目覚めた男はロシア語でヘイコンと名乗り、怖がらぬよう促す。ユリアは地球へ来た目的を問い質す。ヘイコンはそれについて名言せず、帰る為にシルクを捜す意向を示す。ヘイコンはユリアに促されて着替えた後、一人でガレージを出た矢先に、警察に麻薬常習者と誤解されて連行される。一方、チョーマ達はスーツの解体を企てるも傷一つつかず、内側から容易に操作できる事を知る。ゼニアは遊んでいる内にスーツとの同化が始まった事に動転して逃げ出す。チョーマ達はスーツをレベデフに売り飛ばそうと企て、レベデフの元へ向かう。道中、チョーマは水の配給に群がる市民と警官の衝突に巻き込まれて逮捕される。ヘイコンは警察署のテレビで、物体が国防省で調査されている事を知る。警察署に駆けつけたユリアは、レベデフのツテを利用してヘイコンを釈放し、その際にチョーマが逮捕された事を知る。ヘイコンは47光年先の故郷に帰る為に、シルクによる時間圧縮が必要な事を明かす。

ユリアはヘイコンを連れて国防省を訪ねると、妊娠したと欺き、多忙のレベデフを呼び出す。ユリアはレベデフからIDカードを盗み取る。ヘイコンはそれを使ってラボに侵入し、物体に格納されていたシルクを持ち出す。ユリアはレベデフが日頃から自分の話を聞こうとせず、また母が病気で死ぬ事も黙っていた為に最期に一緒にいられなかった事を非難する。レベデフはヘイコンがシルクを盗んだとはつゆ知らず、ユリアとヘイコンを自宅へ送り届けさせる。一方、釈放されたチョーマはルース、パイソンと合流する。

ユリアはヘイコンをアパートに招く。人間の感情を持ち合わせていないヘイコンは、不死なら愛も憎しみも必要ないと説くと、永遠の命を支えているというシルクでチャルの目を治癒する。間もなく、レベデフが部隊を率いてヘイコンの捜索にやってくる。ユリアとヘイコンはグーグルの部屋に身を寄せた後、生前のスヴェタに貰ったチケットのライブに出かける。会場に偶然居合わせたゼニアは、ライブを楽しむユリア達を目撃し、チョーマに報せる。ヘイコンは自らと人間の起源が同じだと説くと、ユリアの手に触れる事で、死が存在しない輝かしい故郷の光景を見せる。ヘイコンは本来人類と接触を禁じられているが、地球近傍で偵察していたら隕石雨の衝突によってステルス機能が故障し、その後撃墜された事、また自らのテクノロジーを命に変えても守るよう指示されており、何者かが船に侵入し次第、ソールが破壊する事を明かす。

ユリア達は封鎖区域に侵入する。ヘイコンは別れ際に死ぬ心境を知りたがる。ユリアは口づけしてヘイコンを見送ろうとする。そこへチョーマ達が現れる。チョーマはユリアが自分を捨てた意趣返しでヘイコンをリンチした後、ユリアを殴り飛ばす。それを見たヘイコンは超人的な力でチョーマ達を圧倒する。ゼニアは咄嗟に拳銃を持ち出し、ヘイコンに狙いを定めるが、ユリアの妨害によってルースが被弾して死ぬ。そこへ軍の部隊が駆け付け、チョーマ達は逃走する。ヘイコンは死者の蘇生まではできない事を明かす。ユリアとヘイコンは部隊に拘束される。

ルースを失って怒りに駆られるチョーマは、若者達を集めると、市民を守ろうとしない軍に変わってエイリアンを襲撃するよう焚きつける。暴徒と化した若者達は検問を突破して封鎖区域に押し入る。チョーマはガレージでスーツを装着する。ユリアとヘイコンは軍の拠点にいるレベデフの元へ連行される。ヘイコンは船に近づけばソールが爆破すると警告する。間もなく、船から無数のエイリアンが飛び出し、暴徒を迎え撃つ。国防大臣から対応を一任されたレベデフは、部隊に攻撃準備を指示すると、これ以上家族を失いたくないのだと説き、ユリアに理解を求める。ユリアはレベデフから拳銃を奪うと、ヘイコンと一緒に装甲車で宇宙船へと向かう。レベデフは部隊を率いてその後を追い、暴徒の鎮圧に乗り出す。スーツを操るチョーマは装甲車を襲撃し、力づくで停車させる。ヘイコンはチョーマとの闘争の末に窮地に陥る。ユリアは装甲車でチョーマを撥ね飛ばしてヘイコンを救う。レベデフらはエイリアンの前に降伏する。負傷したチョーマはスーツから脱出すると、兵士から奪ったライフルでユリアとヘイコンを銃撃する。二人は致命傷を負い、チョーマは部隊に取り押さえられる。

レベデフはエイリアンに導かれ、二人を船内に搬送する。エイリアンは二人を医療ポッドに収容すると、活動を停止し、レベデフはそれらが遠隔操作のスーツだった事を知る。小型探査船から発せられる声の主ソールは、水でユリアの細胞蘇生を始め、ヘイコンがユリアの為に永遠の命を捨てたのだと説く。ソールは地球が住みやすい環境でありながら戦争が耐えない過激な世界の為に、本来訪問禁止である事を明かし、資源枯渇を理由に600年後に人類が絶滅する見込みを示すと、ユリアがヘイコンを救った理由、またヘイコンが命を捧げた理由如何によっては地球の評価が上がる可能性があり、ヘイコンが永遠の命より重要な物を見つけたと説く。間もなく、ユリアは目を覚ます。ユリアとレベデフは船にシルクを戻すと、地上で船が地球から離脱する様を見守る。ユリアの手元には腕輪が残り、ユリア自身は一連の経験で自らの人生が変わったと実感する。一方、ポッド内のヘイコンの生存が示唆される。

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