チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ザ・ウォール

ダグ・リーマン監督作「ザ・ウォール」("The Wall" : 2017)[BD]

イラクに駐留する米兵が、任務中に凄腕の狙撃手による襲撃を受け、一枚の壁に身を隠し、絶望的な状況から脱する為に悪戦苦闘する様を描く戦争スリラー作品。

 

イラク戦争が収束し、治安が回復しつつあるイラクバグダッド郊外。米軍海兵隊はパイプラインの建設現場で作業員と護衛兵が狙撃手による襲撃を受けたとの報せを受け、アイザック軍曹とマシューズ二等軍曹を派遣する。それぞれ狙撃と観測を担当するマシューズとアイザックは、現場を一望できる小高い丘の茂みに身を隠し、偵察を行う。現場には作業員六名、護衛兵二名の死体があり、一名を除いて全員頭部を撃たれている様子から、アイザックは敵が相当の腕前であり、米兵75人を殺した事で「死の天使」との異名を持つ狙撃手ジューバの可能性を指摘するが、マシューズはそれに疑義を呈す。

灼熱の炎天下の中、20時間に及ぶ張り込みの後、何ら動きが無い事に痺れを切らしたマシューズは、丘を降りて現場に向かう。アイザックは丘に留まり、先に戦死した僚友ディーンの望遠鏡で監視を続ける。マシューズはローカル通信でアイザックと冗談を交わしながら、現場を歩き回って殺害の状況を確認する。ディーンは死体が逃げる暇も無く、頭を撃ち抜かれているのを見て、狙撃手が只者ではないと悟る。アイザックは直ちに退避するよう促すが、その矢先にマシューズは腹部に敵の狙撃を受けて倒れる。アイザックは助けに向かうが、敵の執拗な狙撃を受け、右膝に重傷を負う。アイザックはマシューズに近づく事が叶わず、傍にある崩れかけの壁の裏に身を隠す。深傷を負って苦悶するマシューズは、アイザックに無線で助けを呼ぶよう促す。アイザックは止血帯で膝の出血を抑えると、無線機で本部への通信を試みるが、アンテナが被弾して使い物にならない事を知る。アイザックは敵の位置を探るべく、壁のブロックを外して望遠鏡をはめ込み、前方の様子を窺う。その内、マシューズはアイザックの呼びかけに応答しなくなる。アイザックは膝の銃槍からNATOが使用する弾を摘出し、包帯で止血を図るが、間もなく意識を失う。

程なくして、アイザックはローカル通信で目を覚ます。アイザックは応答を求める上官に状況を報せ、負傷者の搬送を要請する。アイザックは現在地を伝え、その場で待機するよう命じられるが、狙撃手を排除する為にまずドローンと重装備の護衛の派遣を要請する。上官は発煙筒で位置を報せるよう命じるが、アイザックが所持していない事を知ると、上空に向けて発砲するよう命じる。アイザックは手順の不可解さを訝り、英語の訛りから相手が上官を騙っていると悟る。敵はそれを認め、アイザックを誂い始めると、アイザックの人となりについて話すよう命じる。アイザックはまず自分の事から話すよう求め、その間に敵の位置を探ろうとする。敵はイラクの一般市民だとのみ答える。アイザックは銃声と被弾の入射角を元に、敵までのおおよその距離1500メートルを割り出すと、会話を続けながら敵の潜む場所を探る。アイザックは敵が米軍で訓練を受けていながら裏切り、復興に従事している者達を殺したのだと詰る。敵はディーンについて話すよう命じ、話さなければマシューズの顔を撃つと脅す。アイザックは壁の前の資材の傍で死んでいる護衛兵が無線機を所持している事に気付くが、取りに行く術が無く手を拱くと同時に、水筒が撃たれて水が残っていない事に気付き、途方に暮れる。アイザックは敵に質問の目的を問い質す。敵は会話を楽しんでいるだけだと答えると、水筒もアンテナも膝も狙って撃った事を明かし、膝窩動脈がある事から止血できず、夜までに失血死するはずだと説く。

アイザックは策を模索する内に、敵の通信から微かに聞こえる反響音に気付き、敵が遥か前方に積まれた瓦礫の山に潜んでいると確信すると、敵に凄腕のジューバだと指摘する。敵はそれを否定する。敵はアイザックイラクに居座るのはディーンの為では無いかと問い質し、アイザックとディーンとの関係について執拗に詮索する。アイザックは同郷だったディーンとの関係について明かすと、単調だった昔に戻りたくないのだと答える。敵はアイザックが嘘ばかり並べ立てていると詰る。アイザックは上着とヘルメットを銃身に被せた囮を作り、壁の上から覗かせて敵の反応を探る。敵はそれを意に介さず、アイザックは途方に暮れる。

やがて風が強まり、周辺に砂埃が立ち始める。アイザックはその機に乗じて、壁の前の資材へ駆け寄り、護衛兵の死体からバッグと無線機を取って、再び壁の裏に戻る。アイザックはバッグに入っていた水と菓子を口にすると、無線機で通信を試みるが、それも被弾していて使えないと知る。その直後、アイザックはローカル通信に不可解なノイズが入る事に気付き、それがマシューズに因るものだと悟る。マシューズは反射板の光でアイザックに生存を知らせる。アイザックはマシューズに敵の位置を伝える。マシューズは砂埃に紛れて、傍にあるライフルに近づき始める。アイザックはマシューズの意図を理解すると、会話で敵の注意を逸らそうと企てる。間もなく、マシューズはライフルを手中に収め、狙撃の機会を窺う。アイザックは敵が知りたがっていた、ディーンの望遠鏡を使い続ける理由について、ディーンが落とした望遠鏡を拾おうとした際に、自分が狙撃手を見落としたせいで撃たれたのであり、自分が殺した様なものだからだと明かす。マシューズはライフルを敵の方角にセットするが、その矢先に敵に企てが察知される。マシューズは敵に発砲するや、即座に反撃され、肩に被弾する。アイザックはマシューズに壁の裏に逃げるよう促す。マシューズはそれに従って壁に這い寄るが、アイザックの目の前で敵に頭を撃ち抜かれて死ぬ。

アイザックは帰らせて欲しいと訴える。敵はアイザックが本当は帰りたいと望んでいないから撃たないと答えると、イラクに残り続ける理由を問い質す。アイザックはディーンの死の真相について、自分が敵兵の殺害の確認に行ったら相手が生きており、撃ってきたので反撃したところ、流れ弾がディーンに当って殺してしまったという事実を明かし、嘘で嘘を塗り固めてきた自分自身を嘆く。間もなく、敵がローカル通信に応答しなくなる。アイザックは無線機のアンテナを交換する事で、本部司令官オルブライト大尉による通信の受信に成功するが、そこへ敵がアイザックを騙って通信を乗っ取り、ヘリを要請する。アイザックは敵がその手法を繰り返す事で、次々と米兵を呼び出し、殺害を続けてきたのだと悟る。

夕方、アイザックはヘリの接近に気付く。敵が呼びかけに応答しない為、アイザックは木材に紐を巻きつけて、マシューズのライフルを手繰り寄せる。アイザックはライフルを敵の方角へセットすると、視界を遮る壁を押し倒して瓦礫の山に狙いを定める。その直後に敵が発砲してくると、アイザックは閃光で敵の位置を確認し、一撃を見舞う。アイザックは立ち上がり、反撃が無い事を確認する。そこへヘリが着陸し、応援部隊がアイザックとマシューズの亡骸を収容した後、飛び立つ。アイザックは手当を受けるが、その矢先にヘリは瓦礫の山の上空で敵の銃撃を受け、墜落する。本部からヘリへの無線に対し、敵は米兵を騙って応答する。

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