チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

バッドガイ 反抗期の中年男

ジェイソン・ベイトマン監督作「バッドガイ 反抗期の中年男」("Bad Words" : 2013)[DVD]

口が悪い独身中年男が、ある目的の為に子供向けの全米スペル大会に強行出場し、そこで知り合った少年と心を通わせていく様を描くブラック・コメディ作品。

 

オハイオ州コロンバス。口が悪いだけでこれと言った特技がなく、保証書の校正で生計を立てる40歳独身のガイは、ある目的の為に騒ぎを起こす計画を企てる。ガイは数週間の休暇を取ると、規則の抜け穴を悪用する事で、本来子供だけが出場できる全米スペル大会の地区予選に唯一大人として乱入する。予選の開始直前、ガイは試験官に出場を拒まれるが、ガイは規則の瑕疵を盾に論破する。試験官は出場者には報道機関の応援が必要だと説くが、ガイはオンライン新聞の記者ジェニーの応援を得ている事を明かし、強引出場する。ガイは子供達を退けて容易く優勝し、ロサンゼルスで行われる本選への出場を決めると、親達の反発をものともせずにジェニーと会場を後にする。

間もなく、二人は飛行機でロサンゼルスへと出発する。ジェニーは記事の為に、ガイに出場の目的を尋ね続けるが、ガイは頑として答えず、取材を拒む。前の座席の人懐こい10歳の少年チャイタニヤは、自らも出場する事を明かし、ガイと親しくなろうとするが、ガイはチャイタニヤを冷たくあしらう。

ロサンゼルスに着くと、ガイはジェニーと共に協会の理事ディーガンに挨拶に行く。ディーガンはガイの出場に対する嫌悪感を示しながらも入場証を渡すと、初めて大会が全国中継される事から、数百万人の前で恥を晒す事になると牽制する。ガイは恥をかくのは自分ではないと応える。その後、ガイ達は協会が指定した協賛ホテルにチェックインする。ガイはそこで同じフロアに一人で泊まっているチャイタニヤと再会する。ガイはディーガンの悪意によって倉庫を部屋代わりに充てがわれた事を知り、フロントに掛け合うが、満室を理由に移動を拒まれる。ジェニーはバーでガイから話を聞きたがるが、ガイはそれを拒む。二人は成り行きで、倉庫に用意されたマットレスでセックスする。ジェニーは下着を忘れていく。その直後、チャイタニヤがやってきて、一緒に勉強しようと呼びかける。ガイはチャイタニヤの部屋にミニバーがあり、また両親が別のホテルに泊まっていると知って、部屋に押しかける。チャイタニヤは覚えた単語と語源を書き留めた愛用のノート「トッド」を披露する。

翌朝、ミニバーで酔いつぶれたガイは、チャイタニヤの父が迎えに来る直前に部屋を出る。ガイはジェニーに下着を返しそびれたまま、バスで会場へ向かう。ガイを含む出場者50名がステージに集まり、両親らが観客席で見守る中、全米スペル大会の一回戦が開始され、中継の解説には会長のボウマン博士が招聘される。ガイは隣の少年にジェニーの下着を渡し、少年の母が自分と浮気したと欺き、動揺を誘う事で妨害を図る。結局、ガイは容易く一回戦を勝ち抜く。両親らは協会のディーガンの元へ押しかけ、ガイに対処しなければ理事から降ろすと脅す。ディーガンは最善の対応策を取る意向を示し、ガイが決勝に進んだら即刻辞職すると約束する。一方、ジェニーはガイの能力を試すべく、部屋でそれとなくガイに問題を出す。ガイは天才向けの問題を容易く解く。ジェニーはガイの学校の記録を見て、退学直前のカウンセラーの評価に「天才の片鱗あり」と記されていた事を明かすと、ガイが才能を発揮する機会に恵まれなかったのだと慮る。ガイは最悪の教育環境で、剰え父親が不在だった事を明かす。ジェニーは両親が非凡な記憶力の持ち主であり、それが遺伝したのでは無いかと問う。ガイはそれを否定し、子供の頃にスペル大会に出ようとして、母親に辞書を焼かれた事を明かす。ガイは尚もジェニーの取材を拒み、二人は口論するが、結局また成り行きでセックスする。

夜、ガイはチャイタニヤを食事に連れ出す。その後、ガイはチャイタニヤと街に繰り出し、レンタカーを乗り回し、バーで酒を飲ませ、方々で一緒にいたずらをして馬鹿騒ぎする。一方、ジェニーは知己の連邦捜査官に依頼していたガイの身元調査の結果を受け取り、ガイが隠している秘密を知る。チャイタニヤはスペルの勉強を始めてから学校でいじめが激しくなった事を明かすと、ガイと友達になれた事を喜ぶ。ガイは子供の頃、家賃を踏み倒す為に母親に連れ回され、友達を作れなかった事を明かす。チャイタニヤは店から盗んできたオモチャの車を見せると、ガイに宝物だったオモチャを尋ねる。ガイはその車に似たオモチャのパトカーが好きでいつも持ち歩いていたが、どこかで無くしてそれきりだと答えると、ケチャップで点滅灯を付けてパトカーに見立てる。ガイはチャイタニヤが女の乳首を見た事がないと知り、裏道に娼婦を呼んで胸を見せてもらう。二人は上機嫌でホテルに戻る。

翌日、会場に向かう途中のバスで、チャイタニヤはレゴの点滅灯を着けたオモチャの車を、友達の証としてガイに譲る。一方、ディーガンはガイに出す問題だけ極端に難解に操作した単語リストを用意する。二回戦が始まると、ガイは隣の少女の座席にケチャップを仕掛け、初潮が来た様に見せかける事で動揺を誘い、少女を棄権に追い込む。ガイは難問すら容易く回答し、チャイタニヤ共々二回戦を勝ち抜く。ディーガンは押しかける両親らの前で辞職を撤回するが、試験官はディーガンが単語リストを改竄した事を暴露し、いかなる出場者にも機会は公平に与えられるべきだと訴える。

その夜、ボウマンがガイを訪ねてホテルにやってくる。ボウマンは、世間の尊敬と称賛を集める全米屈指の協会を率いる立場に、苦心惨憺して上り詰めた事を明かすと、これ以上の狼藉はガイの為にならず、負け犬は敗れ去る運命だと説く。ガイは負けるつもりはないと答える。ジェニーは部屋に向かうガイを大事な話があると呼び止めるが、ガイは耳を貸さずに戻る。ガイはチャイタニヤにポルノ雑誌とアイスを差し入れに行く。ガイはドア越しにチャイタニヤと父親の会話を盗み聞きし、チャイタニヤがガイに勝つ為に親友になって同情を煽ろうと画策していた事を知る。ガイは部屋に押し入ると、チャイタニヤを嘘つきだと詰る。チャイタニヤは、最初こそ優勝の為だったが計算外でガイと本当に友達になれたのだと弁解し、自分が負ければ父を悲しませてしまうのだと理解を求める。ガイはチャイタニヤから貰ったオモチャの車を踏み潰して立ち去る。ガイは思案した後、父親を騙ってチャイタニヤをフロントに呼び出すと、その間に部屋からトッドを盗み出す。騙されたと知って部屋に戻ってきたチャイタニヤは、ホテルの前のプールでガイがトッドを焼き払う様を目の当たりにする。チャイタニヤは夜更けに911に連絡し、ガイの部屋に少女が連れ込まれたと伝え、意趣返しする。間もなく、ガイの倉庫に警察が押し入る。

翌朝、ジェニーは会場に向かう直前のガイを呼び止め、父親が判明した事を明かす。ガイはそれを受け、出場に至った経緯について明かす。数ヶ月前、ガイの母親は死に際に父親がボウマンだと告白した。百科事典の訪問販売員だったボウマンはウェイトレスだった母が妊娠したと知るや蒸発し、それ以来一度も連絡を寄越す事も無かった。ガイは、自分が子供だとは知る由もないボウマンの顔に泥を塗ってやる事で、自分を忘れられなくしてやろうと考え、出場を決意したのだった。ジェニーは言葉をなくす。

ディーガンが職権乱用の廉で辞職し、勝ち残った10名の出場者は決勝戦に臨む。チャイタニヤはガイに敵対心を燃やす。両親らはガイに対し轟々の非難を浴びせる。ボウマンは痺れを切らし、大会に敬意を払うよう一同に促し、騒ぎを鎮める。やがて、ガイとチャイタニヤの二人だけが勝ち残る。ガイは目的を達したと考え、わざと間違えてチャイタニヤを勝たせようとする。チャイタニヤはその思惑を悟ってわざと間違えると、自らが嘘つきではないと証明する意向を示す。ガイは優勝に興味が無いのだと説くが、チャイタニヤは取り合わず、二人は舞台上で口論を始める。チャイタニヤはガイの股間を蹴り上げ、更に椅子で殴りつけようとするが、止めに入ったボウマンを直撃する。大事を免れたボウマンは、不祥事について皆に謝罪すると、ガイとチャイタニヤの双方が恥ずべき態度を取った事から、どちらも失格には当たらないと見做し、二人に勝負を付けるよう命じる。二人は尚も泥仕合を続けようとする。ガイはヒントを出す事で、チャイタニヤを正解へと誘導する。ガイはルール違反に問われて失格し、チャイタニヤが優勝する。チャイタニヤは友達という理由で、ガイに賞金5万ドルの山分けを提案するが、ガイはそれに答えず会場を後にする。

その夜、ガイはジェニーと共にホテルをチェックアウトすると、訪ねてきたボウマンに直前にしたためた手紙を差し出す。ボウマンはそれを読みもせずに破り捨てる。ガイは息子からの手紙だと説き、ジェニーとその場を後にする。ボウマンは手紙を継ぎ合わせて読む。その中でガイは、起きた事は変えようがなく、互いに前に進むべきであり、傷つけたり罵ったりする事が本意では無く、愚行の理由を理解して欲しいのが手紙の趣旨だと説き、謝意を伝える。

後日、学校に戻ったチャイタニヤは相変わらずスペル大会のせいでいじめられる。ガイは山分けした賞金で買った、件のオモチャの車と同じモデルの車で駆け付け、チャイタニヤを乗せると、点滅灯を着けて自転車のいじめっ子らを追いかけ回す。

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