チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ぼくのエリ 200歳の少女

トーマス・アルフレッドソン監督作「ぼくのエリ 200歳の少女」("Låt den rätte komma in" : 2008)[DVD]

学校でいじめに遭う少年が、隣の部屋に引っ越してきた風変わりな少女に初めての恋をするも、やがてその恐ろしい正体を知っていく様を描くロマンティック・ホラー作品。

 

真冬、ストックホルム近郊の町ヴェリングビー。母と団地で二人暮らしの12歳のオスカーは、学校で同級生コンニとその子分二人から執拗にいじめに遭っており、殺意を抱きながらも耐え忍んでいた。ある夜、オスカーの隣の部屋に中年の男と少女が引っ越してくる。その男ホーカンは入居するなり窓をダンボールで覆い隠す。翌夕、ホーカンは採血用の器具を持って団地からほど近い林に出かけると、通りがかった男をガスで眠らせて木に逆さ吊りにする。日が暮れると、ホーカンは男の首を裂いて滴り落ちる血液をタンクに注ぎ込む。折り悪くそこへ二人組の女が犬の散歩にやってくると、ホーカンは器具を持って逃走するが、その際にタンクを忘れてしまう。一方、オスカーは中庭の木をナイフで突き刺していじめへの憂さを晴らす。そこへ、隣の少女エリが不自然なほど薄着で姿を現す。オスカーが話しかけると、エリは友達になれないと告げて立ち去る。エリは血液を忘れて帰ってきたホーカンを激しく詰る。

翌日、林で起きた殺人事件はその異常性から町で大きく取り沙汰される。オスカーはそれが近年他の都市でも相次ぐ血を集める殺人鬼との関連を疑う。夜、オスカーは中庭でエリと再会する。エリがオスカーのルービックキューブに興味を示すと、オスカーはそれをエリに貸してやる。オスカーはエリの放つ臭いと軽装について指摘して帰る。空腹に耐えかねたエリは、バーから帰る途中の中年男ヨッケを襲撃し、血を吸った後で殺す。ヨッケの知人で、傍の部屋に住むイェースタは、その様子をベランダから偶然目撃すると、バーにいる友人ラッケらに伝えに行く。エリから殺人について知らされたホーカンは慌てて死体の処理に出かける。間もなく、現場に訪れたラッケらは、雪で隠された血痕だけを見つける。ホーカンは死体をそりで凍結した湖まで引きずっていき、融けた穴から水中に沈める。

翌朝、オスカーは揃ったルービックキューブを中庭で見つける。夜、オスカーは中庭でエリと再会する。二人はそこで初めて自己紹介する。オスカーはエリがだいたい12歳で誕生日も知らないと聞いて、両親について尋ねるが、エリは口を噤む。翌日、オスカーは学校でモールス信号を書き写す。その夜、団地にやってきたコンニらはそれを見せるよう強要する。オスカーがそれを拒むと、コンニらは枝で叩きつけてオスカーの顔に裂傷を負わせて逃げる。オスカーは転んだのだと母に嘘をつく。オスカーはエリに会うと、モールス信号について教え、いじめられた事を明かす。エリは勇気を出してやり返すよう促し、痛い目に遭わせればいじめられないと諭すと、手伝いを買って出る。その後、二人は互いの部屋の壁越しにモールス信号で会話する。翌日、オスカーは体育の教師に放課後の個人トレーニングを願い出る。夜、オスカーはエリを団地から連れ出し、お菓子を買い与える。エリは渋々それを口にするが、直ちに嘔吐する。オスカーはエリを抱きしめ、好意を伝える。エリは自分が女の子でなくても好きだと思うか尋ねる。オスカーはその意味を測りかねる。

翌日、オスカーは郊外の農場で別居している父に会いに行く。夜、ホーカンは血液の採集に出かける前に、オスカーに会わないで欲しいとエリに頼む。エリはホーカンの頬を撫でてそれに応える。ホーカンはスポーツセンターに忍び込むと、部活を終えて帰る直前の少年を捕らえ、更衣室で逆さ吊りにする。間もなく、外で少年を待っていた友人らが不審に思い、探しにやってくる。ホーカンは不測の事態に備えて持参した瓶詰めの酸を零してしまい、残り僅かな量の酸を顔に浴びて自殺を図る。

翌晩、エリは、顔を負傷した身元不明の男が逮捕されて、病院に入院している事をニュースで知る。エリは娘を装ってホーカンの病室を看護師から聞き出すと、壁を駆け上がって病室に辿り着く。ホーカンはそれに気付くと、エリに首から血を吸わせた後、転落死する。エリはその足でオスカーの部屋を訪ね、オスカーの許可を得て窓から上がると、裸でベッドに潜り込む。オスカーはエリにガールフレンドになって欲しいと請う。エリは自分が女の子ではないから無理だと一旦は拒むが、今まで通りの関係で良いという条件で応じる。一方、ラッケは親友ヨッケを襲ったとされる少女を見つけて殺す事を決意する。

翌朝、オスカーはエリが空き箱に記していったメモを見つける。オスカーは学校の校外授業で湖へ出かける。コンニらは引率の教師から離れた場所で、オスカーに氷の下で泳ぐよう命じる。オスカーはそばで拾った長い棒でコンニの頭を殴りつけ、耳に怪我を負わせる。コンニの悲鳴を聞いて、教師が直ちにやってくる。時を同じくして、他の生徒がヨッケの凍りついた死体を見つける。駆けつけた警察は死体を引き上げる。学校から暴行を伝え聞いた母はオスカーを叱りつけるが、連絡を受けた父は寛大に振る舞う。

オスカーは放課後にスポーツセンターのジムとプールで、トレーニングを続ける。エリはその様子を密かに見守る。夜、オスカーは秘密の隠れ家にしている、廃棄された事務所へエリを招くと、いじめっ子にやり返して病院送りにした事を報せる。オスカーは自らの掌をナイフで切って見せ、血の契を結ぶ事を提案する。エリはそれを見るなり、渇きに耐えかね、本性をむき出しにして滴り落ちた血を啜った後、逃げ出す。オスカーはエリの真の姿を目の当たりにして当惑する。一方、ラッケはヨッケの死体が発見されたのに伴い、警察に情報提供するようイェースタに促すが、イェースタはそれを拒む。ラッケは怒りの矛先をそばにいる恋人のヴィルギニアに向ける。ヴィルギニアは怒って先に帰るが、その途中でエリに襲われる。追ってきたラッケはエリを蹴飛ばしてヴィルギニアを窮地から救う。エリは逃走する。

翌日、ヴィルギニアは死を免れるも、日光に対する異常な拒絶反応に気付く。夜、オスカーは父と一緒に過ごすが、父の友人が訪ねてくると相手にされず、所在なさを味わう。オスカーはエリが残したメモ「ここを去って生き延びるか、留まって死を迎えるか」に触発され、ヒッチハイクで団地に戻る。一方、ヴィルギニアはイェースタの家に押しかける。居合わせたラッケは酷く動転したヴィルギニアを心配する。その矢先に、イェースタの飼い猫らが凶暴化し、一斉にヴィルギニアに襲いかかる。ヴィルギニアは精神病院に搬送される。拘束状態での入院を強いられるヴィルギニアは、咬まれて何かに感染した事をラッケに明かし、死にたいと訴える。オスカーはエリの生活感の無いがらんどうな部屋を訪ねると、エリにヴァンパイアなのかと尋ねる。エリは生き血を飲んで生きている事を認め、久しく12歳のままでいる事を明かす。オスカーは翌朝のチラシ配りに備えて帰ろうとする。エリはそれを聞くなり、オスカーに現金を手渡す。オスカーはそれが人を殺して盗んだものだと詰り、不快感を露わにする。

翌日、ヴィルギニアは採血の為に連れ出しに来た看護師にブラインドを開けるよう請う。ヴィルギニアは日光を浴びた途端に発火し、焼け死ぬ。夜、エリはオスカーの部屋を訪ねる。オスカーは意地悪して招き入れる許可を与えず、勝手に入るよう促す。許可を得ずに足を踏み入れたエリは、直ちに全身から血を噴き出す。オスカーは慌てて許可を与えてそれを止めると、エリに何者なのか尋ねる。エリはかつて自らもオスカーと同じような目に遭っていた事を明かし、相手を殺してでも生き残りたいという気持ちは一緒であり、それが生きる事だと説くと、自分を理解し、受け入れて欲しいと請う。間もなく母が帰ってくると、エリは窓から自室に戻る。

翌朝、オスカーは「バスルームにいる、今夜会える?」などと記したエリのメモを見つける。一方、ラッケは越してきたばかりのエリが犯人だと確信し、エリの部屋に忍び込むと、ナイフを持ち出して施錠されたバスルームに押し入る。ラッケは浴槽の中で眠るエリを見つけ、ナイフを突き立てようとする。先に部屋に上がっていたオスカーは、ラッケの背後からナイフを構えて忍び寄る。ラッケは視界を確保する為に窓の覆いを取ろうとする。オスカーがそれを止めると、その声で目覚めたエリはラッケを咬み殺す。オスカーはその様子を目の当たりにして戦慄する。エリはオスカーを背後から抱きしめ、謝意を伝える。エリはここにはいられないと説くと、オスカーに口づけをして団地から去っていく。

翌日、オスカーはエリとの別れを惜しむ。放課後、オスカーはスポーツセンターへトレーニングに出かける。コンニの兄インミは意趣返しを図るべく、外で火事を起こして教師と生徒らをプールから追い払う。インミは一人だけ残ったオスカーを脅して水中に潜るよう命じ、頭を押さえつけて溺死させようと企てる。そこへエリが駆けつけ、うずくまって泣いていた子分の一人を除く、三人を八つ裂きにして殺し、オスカーを救う。その後、オスカーはエリを隠したスーツケースを携え、列車で町を離れる。二人は車内でモールス信号を使ってやり取りする。

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