チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ゴールド/金塊の行方

スティーヴン・ギャガン監督作「ゴールド/金塊の行方」("Gold" : 2016)[DVD]

探鉱会社を営む男が廃業を目前にして再起を図るべく、地質学者とタッグを組んで金鉱の発掘に乗り出し、挫折と成功の末に歴史的な大事件に巻き込まれていく様を描くクライム・ドラマ作品。

 

1980年代、ネバダ州リノ。ケニーは祖父が興し、父が大きく成長させたワショー探鉱社を父の死に伴って受け継ぐ。しかし、間もなく米国は景気後退に見舞われ、ワショー社の経営も傾き始める。1988年、風前の灯のワショー社はオフィスすら失い、ケニーは僅かに残った従業員らと共に再起を図るべく、恋人ケイがバイトしている行きつけのバーで営業を続ける。ケニーは新規鉱山開発の為の出資を募るべく、父が懇意にしていた銀行家クライヴの会社を訪ねる。ケニーはクライヴの代わりに現れた部下ロイドらに対し、少額の投資で必ず利益が見込めると熱弁を振るうが、ロイドは株価がゼロに等しく、多額の借金を抱えるワショー社が推す資産価値の無い土地への投資を素気無く断る。ケニーは自宅をも失い、ケイの家に転がり込む。ある夜、ケニーは浴びるほど酒を飲んで寝入ると、かつて参入を考えていたインドネシアの鉱山で、才気溢れる地質学者で東南アジアで銅鉱を当てた事でも知られる、マイクの提唱する理論に従えば金を採掘できるという夢を見る。翌朝、ケニーはそれを天啓だと悟る。ケイは自らが勤める家具店に雇ってもらう話を勧めるが、ケニーはそれに応じず、かつてケイに贈った腕時計などを黙って質に入れ、早速インドネシアへ飛ぶ。

ケニーはジャカルタのホテルでマイクと会う。マイクはかつては注目された理論も今では戯言として扱われている事を明かす。ケニーは理論が本物であり、金鉱の存在を確信していると訴えると、自らが採掘に必要なカネを用意する意向を示し、互いに不遇な者同士で世の中を見返してやるよう促す。マイクはそれに応じると、ケンサナ川をボートで遡上し、ジャングルが生い茂る山へとケニーを案内する。ケニーは人里離れた山に囲まれたその土地こそ夢で見た場所だと確信する。マイクはそこに金が眠っているはずだと説くと、探鉱許可を得る為の賄賂と機材の確保に必要な額を提示する。ケニーは是が非でも調達する意向を示し、ホテルの紙ナプキンで即製の契約書を作ると、マイクにサインさせ、そのまま所持しておくよう促す。

ケニーは帰国次第、早速従業員らと共に営業を始め、作業着手に必要な当座の資金を調達する。間もなく、ケニーとマイクは現地の村で労働者を集め、試錐を開始する。二人はサンプルを採取し、それを分析に回す作業に明け暮れる。しかし、望んだ結果は得られず、資金は尽き始め、作業員らは皆辞めてしまい、更にケニーはマラリアに感染して倒れる。マイクはケニーを献身的に介抱する傍ら、作業員らを一人ずつ訪ね回って説得を試みる。マイクは浄水器があれば作業員らが戻ってくるとケニーに報せる。ケニーはカードの全財産をマイクに託し、マイクはそれで簡易浄水器を作業員らの家族に提供する。その後、ケニーは数週間、死線を彷徨う。マイクは戻ってきた作業員らと試錐を続ける。やがてケニーは回復し、分析の結果をマイクに尋ねる。マイクは想定以上の結果が出た事を明かす。二人は遂に金鉱を掘り当てた事に歓喜する。

ケニーは帰国すると従業員らと喜びを分かち合う。ケニーは高原に広大な土地を買う目処を付けると、そこにケイを連れていき、二人で一緒に暮らす豪邸を建てる事を約束する。分析結果の発表によって、ワショー社の株価が急上昇すると、クライヴはケニーを会社に招き、私募株を引き受ける意向を示す。ケニーはクライヴと提携し、ロイドにカネの管理を任せる。その後もマイクは試錐を続け、金鉱が複数確認される。ケニーはオフィスを取り戻すと、ワショー社の営業を本格的に再開させる。マイクからは続々と朗報が届く。

ニューヨークの投資銀行ブラウン・トーマスの鉱物資源担当ブライアンは、ワショー社の動向に目を付け、ケニーとマイクを銀行に招く。ケニーは金の埋蔵量が青天井だと胸を張る。ブライアンは大規模鉱山採掘の経験が無い二人の足元を見て、戦略的パートナー契約を結んで運用面をサポートする事を提案する。ケニーは鉱山が自分達だけのものだと主張し、提案を拒む。マイクはそれに賛同すると、都会人には理解できないのだと説き、決定権を握る人物に現地へ視察に来るよう提案する。それを受け、銀行から三人が現地へ視察に訪れる。マイクらは三人を鉱山に案内し、サンプルの採取~破砕~袋詰して分析に送るまでの作業の様子を見学させる。次に三人は川で砂金採集を実践し、大粒の金の塊を発見する。それを以ってブラウン・トーマスはワショー社の株の公募を即断し、ワショー社はニューヨーク証券取引所に上場する運びとなる。

上場直後からワショー社の株価は急騰し、ケニーは高級ホテルで盛大にパーティを開く。ケイはブライアンがクライアントに対して、ケニーを軽侮し、適当な距離を保つのが賢明などと話しているのを聞く。ケニーは上機嫌でブラウン・トーマスの広報担当レイチェルと談笑する。ケイはそれが面白くなく、ケニーが泊まるスイートルームに戻るなり、ケニーと口論する。ケニーは酔いに任せて、ケイには将来を見通す力が無いなどと詰り、家具店で働いている事をも侮蔑する。憤慨したケイは、ケニーが利用されているだけだと訴えると、愛するケニーが食い物にされるのは忍びないと説き、ネバダに戻る。

後日、成功で浮かれ気分のケニーは、敵対する大会社ニューポートを率いるハンコックの屋敷のパーティでレイチェルと再会して意気投合し、肉体関係を持つ。程なく、ブライアンはニューポートへの事業譲渡をケニーに提案するが、ケニーはそれを拒む。ブライアンは千載一遇のチャンスと称して三億ドルを提示し、子々孫々までカネに困らないと唆すが、ケニーはブライアンとハンコックに敵意を剥き出しにして、提案に応じない意向を示す。その直後、ハンコックが親密なスハルト大統領に手を回した事で、ワショー社は探鉱許可を取り消され、鉱山は軍に強制的に接収される。マイクはケニーが提案に応じなかった事を非難する。

ワショー社は株価を急落させ、立ち所に経営危機に陥る。意気消沈したケニーは安らぎを求め、バーの前からケイに電話をかけるが応答は無く、酔いつぶれてそのまま寝入る。インドネシアから渡米したマイクは、会社でケニーの所在を聞いてバーにやってくる。ケニーはマイクに悪態をつき、他の者と組んで一山当てるよう促す。マイクはかつてボーキサイトを探している途中で足止めを余儀なくされ、目的地を変えたら運良く銅が見つかったという話を語る。ケニーは自分は金を探してマイクを見つけたのだと応える。ケニーはマイクの発案で、スハルトの末子ダニーに目をつけ、仲間に引き入れる事でスハルトが便宜を図るだろうと考える。二人は早速インドネシアに渡ると、放蕩暮らしのダニーに会い、取り入る事に成功する。ダニーは契約の条件としてケニーに度胸試しを課す。ケニーは放し飼いの虎に歩み寄り、その頭に触れる事でダニーに認められ、大統領指定の企業85%に対してワショー社15%の割合での契約に漕ぎ着ける。それを受け、ハンコックは直ちに手を引く。上機嫌で帰国したケニーは、ケイが家具店で昇進したのに伴い、バーを辞めた事を知る。ワショー社の株価は再び急騰し、ケニーは全米探鉱者協会から、世界一の探鉱者として金のツルハシを贈呈される運びとなる。ケニーは昇進祝いを携え、家具店へケイに会いに行くが、上司といちゃつくケイの姿を見るなり店を後にする。

間もなく、ケニーは金のツルハシの贈呈式の日を迎え、マイクも出席する。ケニーは賓客の前でスピーチに臨み、自らの経験を元に探鉱者とは何かについて熱弁する。マイクはその途中で会場を後にする。その夜、ケニーはホテルで仲間らとどんちゃん騒ぎした後、部屋で休む。翌朝、ケニーは会社からの電話で叩き起こされ、着の身着のままで出社すると、押しかけた出資らの轟々の非難に遭い、更には殴られる。ケニーはこれまでマイクがサンプルに巧妙に細工を施して検査を欺き、嘘の発表を行っており、そもそも金鉱など存在しなかった事を知って愕然とする。ワショー社は上場廃止となる一方、マイクは所持していた株1億6400万ドル分を売却して失踪する。ワショー社はFBIの強制捜査を受ける。ケニーは当惑しながらも、詐欺への関与を否定する。

ケニーは宿泊先のホテルに押しかけたFBI捜査官ジェニングスに事情聴取を受ける。ケニーはマイクとの出会いから逐一出来事を証言していく。ジェニングスは、マイクが実は失踪したわけではなく、170億が一夜にして消えた直後に、分析を行っていた独立系機関のラボを追われてジャカルタに戻ったところ、軍に拘束された事、それまでに発表した数値の再現を試みたものの適わなかった為、軍のヘリに乗せられてケンサナ川を遡上し、上空から飛び降りるよう強要された事、遺体が森の中で食い荒らされた状態で見つかった事、政府はそれらについて黙秘しており、報告書は封印され、マイクの遺体は既に火葬された事、またダニーも株を処分済みである事を明かすと、ケニーに共犯者でないのか問い質す。ケニーは自分の命の恩人であるマイクの裏切りを俄に信じられないながらも、詐欺への関与を否定する。ケニーは自らも全てを失ったのだと嘆くと、カネには興味が無く、金に執着していたのだと訴える。ジェニングスは聴取を終えると、州から離れない事を条件に課してケニーを不問に処す。

ケニーは宿泊料を払えずにホテルを追い出されると、ケイの家を訪ねる。ケイはケニーを招き入れると、ケニー宛に届いていた手紙の数々を渡す。ケニーは差出人不明の手紙を開封する。その中から「儲けは山分け」と記したかつての紙ナプキンの契約書と共に、英国の銀行口座に8200万ドルが保管されている事を示す証書が現れ、ケニーは瞠目する。

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