チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

妖星ゴラス

本多猪四郎監督作「妖星ゴラス」(1962)[DVD]

太陽系外から地球に接近する巨大な質量を宿す妖星ゴラスとの衝突を回避すべく、科学者らが総力を結集して対策に尽力する様を描く特撮SF作品。

 

1976年9月、艇長・園田、副艇長・真鍋を始めとする37名の乗組員を乗せた第一回土星探検宇宙船JX-1隼号が、富士山麓宇宙港から打ち上げられる。隼号は順調に運航を続け、火星軌道を通過する。程なく、隼号は太陽系外から接近する地球の質量の約6000倍に達する黒色矮星が発見されたとの報せを地球から受ける。宇宙管制委員会は妖星ゴラスと命名されたその星が各惑星に及ぼす影響を重大視し、同方面航行中の全宇宙船に対して、観測への協力を要請する。園田は隼号がゴラスに最も近い事から、土星探検を中止してゴラス調査の任務に着く決断を下す。やがて隼号は予想より遥かに小さい、地球の4分の3ほどの大きさのゴラスの姿を確認するが、その強大な引力に吸い寄せられ始める。隼号はエンジン出力全開で引力からの脱出を図るが敵わず、燃料が欠乏する。園田は脱出不可能と判断すると、最期までゴラスの観測を続ける意向を示し、乗組員に理解を求める。地球への報告が終わり、園田は乗組員の労をねぎらうと、乗組員は皆万歳し、隼号はゴラスに衝突する。

園田の娘・智子は親友の滝子と一緒にクリスマスで賑わう東京の街で楽しむ。園田家では園田の父・謙介、息子・速男に加え、関係者が集って葬儀が営まれる。帰宅した智子は父の死を知って慟哭する。国会は原因の調査に乗り出す。内閣では調査の命令主体を巡って園田の責任問題が浮上する。宇宙省長官は自らによる命令を否定する。総理は園田の行動に理解を示すが、法務大臣は莫大な国家予算を投じている事から内閣の命取りになる事を危惧する。そこへ宇宙物理学会から河野博士と田沢博士が招かれる。河野は調査報告書を提出し、ゴラスが地球に衝突する見込みを示すと、隼号の貴重なデータに対して各国が謝意を示している事を伝える。河野は日本だけでは手に負えない事態であり、国連科学委員会の決定に従った対策を進める意向を示す。1980年1月、ゴラスの地球衝突が1982年2月と予測される中、日本宇宙物理学会は国連科学委員会の緊急招集を要請する。

ゴラス観測の任務を控える鳳号パイロット・金井らは宇宙港で訓練を続ける。金井は艇長・遠藤から鳳号出発の中止を知ると、居ても立っても居られず、同僚らを率いてヘリで宇宙省へ直訴に向かう。金井らは長官に中止の理由を尋ねる。長官は中止ではなく、特別予算の獲得に苦慮しているだけだと答える。河野と田沢は謙介の家に寄ると、政府も国民も他人事の様で米国とソ連頼みの現状を嘆く。速男はゴラス対策が水爆で破壊するか、地球にロケットを据え付けて逃げるかの二つに一つだと説く。田沢はそれに同調する。

程なく、河野は国連の科学委員会でその二案を提唱し、目的達成の為にあらゆる障害を乗り越えて努力すべきだと訴える。田沢は地球を軌道から移動させるエネルギーを海水で賄う、重水素原子力利用説を提案し、委員会に採用される。それを以って、南極基地計画が始動すると同時に、ゴラス爆破計画が並行して進む。国連本部はゴラス調査の為に鳳号の派遣を要請する。金井は出発を翌日に控え、幼馴染の滝子のアパートを訪ねる。金井は滝子に高価な時計をプレゼントし、もう会えないかも知れないと憂う。滝子は受け取るのを躊躇い、まだ真鍋の死を実感できていない事を明かす。金井は部屋に飾られた真鍋の写真を窓の外へ放り投げ、滝子を詰って出ていく。

鳳号は無事出発する。一方、各国から莫大なリソースが投入され、南極基地の建設は急ピッチで進むが、工事中に大規模な落盤事故が起きる。計画に60日のロスが生じた事で、昼夜を問わずに作業が進められる。やがて鳳号は調査圏内に入り、ゴラスが他の星を吸収する事で地球の質量の6200倍にまで増大している事が判明する。爆破計画の為のデータを収集すべく、金井は調査用カプセルに搭乗し、ゴラスへ向けて発進する。金井はゴラスへの接近を図るが、ゴラスが吸収する隕石群に阻まれる。金井は命からがら引力から脱出して鳳号に帰還するが、精神的なダメージによって記憶喪失に陥る。遠藤はゴラスの爆破が不可能と地球に報告する。

南極基地ではジェットパイプ群が完成する。世界中が固唾を呑んで見守る中、ジェット噴射が開始され、地球を軌道から移動させる事に成功する。祝賀ムードの中、日本は正月を迎える。田沢は南極から園田家に河野を訪ねると、ゴラスの増大に合わせた基地拡張の必要性を訴える。河野は根拠に乏しい事から一蹴し、責任は国連が持つと応える。田沢は人類が滅亡するかも知れないと非難する。謙介は仲裁に入る。智子は田沢を別室に連れて行く。河野は国連に於いても無い袖は触れぬというのが実情であり、田沢が正しくても応じられない苦しい胸中を謙介に吐露する。智子は人類が滅亡する事になっても、人事を尽くした事を世界中が感謝するはずだと田沢を労う。

ゴラスは太陽系に侵入し、地球衝突まであと45日と迫る。鳳号は他国の宇宙ステーションと同様に地球への帰路に就く。一方、南極では地底から怪獣マグマが出現し、基地を破壊する。ジェットパイプは停止を余儀なくされる。南極に招かれた謙介の分析により、怪獣から検出された血液が爬虫類のものだと判明する。謙介は軌道変更による異変が怪獣を出現させたのだと推測する。基地は72時間後に復旧工事を完了し、ジェット噴射が再開される。謙介、河野、田沢は戦闘機で視察に出かけ、干上がった湖底に潜むマグマを発見すると、光線で撃滅する事で脅威を排除する。ゴラスは土星軌道を通過し、その際に輪を吸収する。鳳号は地球に無事帰還する。地球ではゴラスの最接近時に予想される甚大な被害に備え、避難が始まる。金井が滝子の写真を肌身離さず所持していた事から、同僚らは金井を滝子のアパートへ連れて行く。金井は滝子の事も思い出せず、居合わせた智子は一緒に疎開するよう勧める。同僚らはそれに従い、金井を滝子らに預ける。

ゴラスは遂に日本の夜空に出現する。月はゴラスに吸い寄せられ、衝突する。世界各地でゴラスの引力による暴風と高潮が始まる。東京は高潮に飲まれて壊滅する。南極基地もまた高潮に見舞われるが、ジェットパイプは火勢を増す。金井は謙介らと田舎に疎開する。金井は最接近中の煌々と燃え盛るゴラスの姿をテレビで見て、調査用カプセルの経験がフラッシュバックし、記憶を取り戻す。地球はゴラスとの衝突を免れ、ゴラスは太陽系外へと離れていく。南極基地は喜びに沸く。田沢は早速、地球を元の軌道に戻すべく、推力機関を北極に建設する意向を示す。金井は滝子らと東京タワーに訪れ、水没した東京の街並みを望むと、人類が残っている限り、無限の可能性があると説く。

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