チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

火事で焼けてそのまま放置されているご近所さんの家の前を通る度に感じる悲哀。

寒の戻りで温かい外着で出かけなければならなくなった。久しぶりにストール巻き巻きのオラついた格好である。アラホー底辺のおっさんが、果たしてこんな出で立ちでほっつき歩いて良いのか自問自答してしまうのだが、誰も私の事など見ていないし気にかけもしないと、自分にそう言い聞かせる様にしている。来週は一転して季節が進むそうで、そろそろ春夏の服をスタンバイしておかねばならない。基本的に大半の服を汚部屋の片隅に置いたハンガーラックに年中掛けっぱなしにしているので、ホコリを払ってそのまま着るか、それで駄目なら洗濯するまでだ。昨年まで適度に着ていたパーカーのサイズ感が気に入らなくなったので、売ってしまおうかと考えていたが、どうせ二束三文にもならないのだろうし、それに取って代わる上着を当分は買えそうにないので、渋々もうワンシーズン着る事にした。パーカーは洗濯しても部屋干しが難儀だからクリーニングに出した。外干し環境が羨ましい。ときに、行きつけのクリーニング店までの途中に、昨月火事があった民家があるのだが、通る度についつい足を止めて眺めてしまう。あれ以来ずっと手付かずのままで、今でも微かに焦げ臭い匂いを漂わせている。後にネットの記事で知ったのだが、一人が亡くなったらしい。家の古さから察するに独居老人だったのかも知れない。人の死をリアルに感じる機会に乏しいので、なんだか悲哀を覚えずにはいられない。