チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント

スティーヴン・スピルバーグ監督作「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」("The BFG" : 2016)[BD]

施設で暮らす孤児の少女が、心優しい老いた巨人に連れられて、巨人達の棲む国に訪れ、非現実的な経験を通じて成長していく様を描くファンタジー・アドベンチャー作品。

 

幼い頃に両親を亡くした少女ソフィは、ロンドンの児童養護施設で他の孤児達と暮らしている。ある夜、不眠症を患うソフィは真夜中に一人起き出し、施設の前で騒ぐ酔っぱらいのグループを窘め、追い払う。午前3時過ぎ、ソフィは寝室の窓の向こうに気配を察知し、外の様子を窺うと、施設の傍の暗闇に潜む、身の丈7メートルを超える老いた巨人を目の当たりにし、慄いてベッドに逃げ込む。巨人は窓から腕を伸ばし、ソフィをブランケットごと掴み上げて攫うと、街を颯爽と駆け抜け、巨人の国へ連れ帰る。

巨人は一人で暮らす洞穴に戻ると、ソフィを包んだブランケットを吊り下げ、徐にキッチンでおばけキュウリの調理を始める。ソフィはその隙に乗じて逃走を試みるが、巨人はそれを察知し、どこにも行けないと説く。ソフィは洞穴の外にも別の巨人達がいる事に気付く。老いた巨人は9人の巨人達について、フレッシュランピーター、ブラッドボトラー、メイドマッシャー、マンハガー、ブッチャーボーイ、ボーンクランチャー、チャイルドチュワー、ギザードガルパー、ミートドリッパーという、それぞれの持つおどろおどろしい名を挙げ、彼らが人間を餌食にする事を明かす。ソフィは自分を攫った理由を尋ねる。巨人はソフィが自分を見た事を言い触らせば、大騒ぎになり、自分を捕まえて見世物にするはずだからだと答える。ソフィはそれを否定し、帰りたいと哀願するが、巨人はそれを拒み、生涯ずっと洞穴から出ぬ様に命じ、9人の巨人達に丸呑みにされると警告する。

ソフィは不眠症で夢を見ない事を明かす。巨人は夢が眠りに就く人を探していると説くと、ソフィが持参した愛読書ニコラス・ニクルビーの本を、舌足らずながらも読み聞かせる。ソフィがたちまち眠りに就くと、巨人は洞穴の奥に隠された夢の調合室に向かい、夢を収めた瓶のコレクションから悪夢を取り出す。ソフィは洞穴から逃げ出した末にフレッシュランピーターに襲われる悪夢を見て、飛び起きる。巨人は9人の巨人達が血も涙も無い連中だとソフィに諭す。

巨人は自らの愛飲する、幸せな気持ちになるという緑色の炭酸水を紹介し、その不思議な効能をソフィに見せる。そこへ老人より一回り大きい巨躯で、9人のリーダー格の巨人フレッシュランピーターが会話を聞きつけて洞穴に押しかけ、直ちに人間の匂いを嗅ぎ付ける。ソフィは咄嗟におばけキュウリの中に体を突っ込む。野菜嫌いなフレッシュランピーターは、老いた巨人に対し、巨人の面汚しだと詰り、洞穴を後にする。

巨人はソフィの汚れた体を洗い流すと、人間の子供用の着替えを与え、更に木の幹の中に設えた小部屋をソフィの寝床として整える。ソフィは幾つかの着替えの中からワンピースと赤いジャケットを気に入り、身に纏う。巨人は仕事と称して、夢を捕まえに行く意向を示す。ソフィは同行を希望するが、巨人は安全な場所にいるべきだと諭し、同行を拒む。ソフィは寝床に置かれた、色とりどりの夢の詰まった瓶の数々に目を見張った後、改めて同行を懇願し、巨人はそれを認める。

日中、老いた巨人は雑魚寝する巨人達の間をすり抜け、山を目指す。フレッシュランピーターはそれに気付いて目を覚ます。ソフィは咄嗟に身を隠す。巨人達は老いた巨人の体をオモチャの様に扱い、弄び始める。程なく、一帯が雷雨に見舞われ、水嫌いな巨人達は退散する。老いた巨人はその隙に乗じてソフィを連れて山に向かう。その直後、フレッシュランピーターはソフィの落としたブランケットを見つけ、人間がいる事を確信する。

巨人は自らの務めが人間に夢を吹き込む事だと明かす。程なく、巨人とソフィは山の頂上の大樹を囲む湖に到着する。巨人はそこが夢の国であり、星空の下、遙か遠くのいろんな音の数々が聞こえるのだと説くと、かつてビッグ・フレンドリー・ジャイアントと呼ばれていた事を明かす。巨人はソフィを湖の中の反転した世界に招くと、そこが夢が始まる場所だと説く。ソフィは大樹から光り輝く色とりどりの夢が生成されるのを目の当たりにする。巨人は飛び交う夢を捕まえ、瓶に詰めてみせる。ソフィは巨人に促され、夢を捕まえるが、巨人はそれが恐ろしい悪夢だと指摘し、瓶に回収する。以後、ソフィは巨人をビッグ・フレンドリー・ジャイアントに因んでBFGと呼称する。

BFGはその足で夢吹きをする為に真夜中のロンドンを訪ね、ある家族の家の前に立つ。ソフィは幸せになる夢を見せてあげる様に請う。BFGは自らに両親がおらず、地球と同じくらいの齢であり、時が経っても変わらない事を明かすと、特製のトランペットを用いて家族に夢を吹き込む。ソフィはBFGと共に、幸せそうに夢を見る家族を見守る。帰り際、BFG達は9人の巨人達が子供達を攫っていくのを目の当たりにする。

BFGはソフィがブランケットを落としてきた事を知ると、一緒にいると危険だと諭し、ソフィを施設に戻して立ち去る意向を示す。BFGはかつて、赤いジャケットの持ち主の男の子に、ソフィと同じく寂しい心の音を感じ取り、姿を見られた為に攫った事、その男の子に読み書きを教わった事、男の子を帰してやろうとしたものの手遅れになった事を明かす。ソフィは巨人達を永遠に追い払ってしまう様に提案し、自分は怖くないと涙ながらに訴えるが、BFGはソフィを施設に置いて去っていく。ソフィは皆が寝静まる施設に戻ると、BFGが自分を見守っていると信じ、寝室のテラスから飛び降りる。BFGはソフィを掬い上げると、再び巨人の国に連れ帰る。

ソフィ達は洞穴で巨人達を追い払う計画を練る。そこへ9人の巨人達が押し入り、総出になって荒々しく家探しを始める。ソフィは巨人達から逃げ惑う最中に、かつて男の子が暮らしていた部屋に駆け込んで、辛うじてやり過ごす。BFGは巨人達の蛮行に憤慨し、巨人の恥晒しだと詰って洞穴から追い出す。ソフィは男の子の描いた絵から、彼がビッグ・フレンドリー・ジャイアントと名付け、慕っていた事を知ると共に、その部屋に飾られた女王陛下の肖像画を見て、妙案を思いつく。ソフィは夜明け前に宮殿に行き、女王陛下に助けを求める事を提案する。BFGはソフィの指示に基づき、子供達を攫って餌食にする9人の巨人達を、女王が軍隊を派遣して捕らえさせるという筋書きのとびきりの悪夢を調合する。

夜明け前、BFG達は宮殿の敷地に忍び込むと、女王の部屋の前から夢を吹き込む。女王はBFG達が意図した通り、巨人達の夢にうなされて目覚める。そこへ直ちにメイドのメアリーが駆け付け、事情を聞く。メアリーは朝刊に掲載された、子供達の失踪を伝える記事が、夢の内容に符号する事を指摘する。その時、窓際にソフィが姿を現す。女王はソフィが夢に現れた子だと気付き、自分を必要としているのだと理解する。ソフィはBFGを紹介する。BFGは恐る恐る姿を現すと、ソフィに教わった通りの挨拶を拙いながらもこなす。女王はBFGを宮殿内に招き入れ、特別に用意した朝食を振る舞う。BFGはそれらに舌鼓を打つと、お礼に緑色の炭酸水を振る舞う。女王は巨人達の狩りを阻止する様に軍に命じ、兵を乗せたヘリをBFGに同行させる。BFGはヘリを巨人の国まで導き、待機させる。

BFGはソフィに元の世界で夢を掴み、幸せになる様に促すと、離れていても声は聞こえると説く。BFGは9人の巨人達に絶望の夢を見せる事で、蛮行を存分に後悔させてやった後、ヘリで連れ去ってもらおうと企てるが、トランペットを宮殿に置き忘れてきた事に気付く。ソフィは自らの手で悪夢を収めた瓶を雑魚寝する巨人達の元へ持っていくが、フレッシュランピーターがそれに気付き、他の巨人達も目を覚ます。ソフィは瓶を割り、悪夢を解き放つ。悪夢を吸い込んだ巨人達はたちまち後悔に苛まれるが、フレッシュランピーターは悪夢をやり過ごし、襲いかかろうとする。そこへ兵士達がヘリを率いて駆け付け、巨人達を網で捕らえて運び去る。巨人達は遙か遠くの名もない無人島に、大量のおばけキュウリとその種子と共に置き去りにされ、今後それだけを食べて生きる事を余儀なくされる。

元の世界に戻ったソフィは、女王の宮殿で暮らし始める。ソフィは巨人の国でBFGが幸せに暮らしている様子を夢に見て、自らも幸せな気持ちになる。ソフィが宮殿からBFGに挨拶すると、BFGは巨人の国でそれを聞き、相好を崩す。

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