チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

メリダとおそろしの森

マーク・アンドリュース,ブレンダ・チャップマン監督作「メリダとおそろしの森」("Brave" : 2012)[BD]

母の躾を窮屈に感じていた王女が、魔女の力を借りて、母の心変わりを促そうと試みるも、手違いで母をクマの姿に変えてしまい、なんとか元に戻そうと王女が奮闘するファンタジー・アニメ作品。

遥か昔、スコットランドは1人の偉大な王が統治していた。王には4人の息子がおり、それぞれに異なる才覚があった。王が病に倒れると、彼は4人の息子それぞれに国を分割して統治させる事にした。自分こそが父の後継者だと確信していた長男は、その決定を不服に思い、反乱を企てる。結局、4つの国は争いが絶えぬ様になり、人心は離れ、崩壊の一途を辿ったのだった。

時は中世に移り、ダンブロッホ王国は豪放磊落で武力に抜きん出た国王ファーガスが統治していた。ファーガスの娘で、王女のメリダはファーガスと母で王妃のエリノアの元、城の中で自由奔放に育った。メリダは快活な上、弓術に長け、その男勝りな性格と、印象的な赤毛はまさに父譲りの物に相違なかった。ファーガスはその地に伝説として語り継がれてきた、モルデューという凶暴なクマと対峙し、左脚を失いながらも撃退した事が武勇伝となり、ファーガス自身も好んでその話をメリダに語って聞かせていた。

メリダが歳頃の女に成長すると、エリノアはメリダに王女らしい振る舞いや装いを求める様になった。しかし、メリダにしてみれば、母の躾や小言が窮屈で仕方なく、城の外に飛び出しては馬に乗り、自然の中で過ごす方が楽しかった。ある時、エリノアは隣接する3人の領主の息子達との縁談をメリダに持ちかける。しかし、メリダはまだ結婚する気などさらさら無かった。ファーガスが城に領主らを招き、盛大に宴を開く事を決めると、メリダは不本意ながら宴に同席する。メリダの提案で、3人の息子達は弓術で競う事になるのだが、メリダは圧倒的な腕前を披露し、場を白けさせてしまう。その後、メリダはエリノアと口論になり、家族の肖像を編み込んだタペストリーを切り裂いた上、馬に飛び乗り、城を飛び出してしまう。

あてどなく走り、巨石で囲われた遺跡に迷い込むと、突然、鬼火が現れ、メリダは導かれるままに小さな小屋に辿り着く。小屋には木彫りを生業とする老女がおり、メリダは彼女が魔女だと見抜く。メリダは老女に、エリノアが結婚を強要しない様に、魔法で改心させられないかと相談を持ち掛ける。老女は魔術を施したタルトを作り、メリダに持たせる。城に戻ったメリダが、仲直りを装い、タルトをエリノアに食べさせると、程なくしてエリノアはクマの姿に変化してしまう。ファーガスはモルデューの一件で、クマを目の敵にしており、クマと化したエリノアがファーガスに発見されれば、立ちどころに殺されてしまうのは間違いなかった。

メリダはなんとかエリノアと共に城の外に脱出し、再び老女の小屋を目指す。しかし、遺跡にはもはや鬼火は現れず、老女がいたと思しき小屋はもぬけの殻であった。そこには老女が残した、魔法の解き方を伝える伝言があったが、抽象的な上、2日目の夜明けまでに解かないと、心身ともに永遠にクマと化してしまうという。確かにエリノアは少しずつ人間性を失い始めており、メリダは当惑する。

メリダとエリノアは鬼火に導かれ、古代の城跡に辿り着く。そこに残された手掛かりから、城で切り裂いたタペストリーの修繕こそ、魔法を解く鍵だと思い立ったメリダは、エリノアと共に城に戻る。城は縁談の行方を巡り、ファーガスと領主らの間で紛糾していた。メリダが注意を引き付けている間に、エリノアをタペストリーの部屋まで侵入させようと試みるが、ファーガスに察知されてしまう。かろうじて城から脱出したエリノアだったが、ファーガスが率いる軍隊に追われ、捕らわれてしまう。タペストリーを修繕したメリダはファーガスを追い、既のところでエリノアを救出するのだが、ファーガスはメリダの説明に聞く耳を持たない。そこへモルデューが現れ、エリノアが決死の覚悟で格闘に及び、打ち負かす。

実は、モルデューはエリノアと同様、魔法により永遠にクマの姿と化してしまい、今日まで生きてきたのだった。モルデューこそ、遥か昔の王の長男で、魔法の力で反乱を企てた末の変わり果てた姿だったのである。夜明けの光が差し、時間切れかと思われたが、皆が見守る中でエリノアの魔法は解ける。メリダとエリノアは絆を新たにするのだった。

ピクサー作品の中ではダークで大人寄りな内容というから、そのつもりで観てみたのだが、そこまでダークでも無いというか、至って普通じゃないかなと。アナ雪なんかと対象年齢は大差ないと思う。端的に言えば、テーマは母娘の絆の再生なのだが、クマになってしまった母の仕草がコミカルで面白いよね。毛皮で纏われているのに、いちいち裸の時の様にカラダを隠そうとするところとか、それにツッコむメリダとか。劇中では触れられなかったと思うが、メリダは何歳の設定なのかが気になった。ハナシの内容はともかく、特筆すべきはメリダの赤い癖っ毛で、このエアリーな感じは何気に凄いなと。「月と少年」という短編アニメも収録されていて、こっちはほのぼのファンタジー。

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