チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

ほんのり啓蟄感。

低気圧が離れ、天候が回復し始めた。アパートの裏庭を窓越しに覗いたら、先日の雨でかなり雪融けが進んでおり、地肌が見え始めている。まだ3月の中旬に差し掛かったばかりなのに、かなり早いペースだ。もうしばらくすると、フキノトウがにょきにょきと芽吹いてくるのだろう。今冬はやはり暖冬だったらしく、降雪量こそ1月までは平年並かそれ以上で推移していたものの、2月に入ると積もるような降り方をしなくなった。現在の積雪深は昨年の半分程度しかない。除排雪も目立ったところは大方終了しており、重機の出る幕はもう無さそうだ。

暖かくなってきたせいか、一昨日、昨日とダンゴムシの様な得体の知れない虫を部屋の隅で発見した。窓はもうン週間も閉め切ってあり、どこをどうやって侵入してきたのか分からない。ダンゴムシが出入りできる様な穴と言えば、ガスFF用の給排気口くらいだが、他に外界に通じている小さな穴でもあるのだろうか。冬は虫の心配をせずに済むから、大の虫嫌いの僕にとっては理想的な季節なのだが、今年は春の訪れも早そうだし、長い期間、虫に苛まれる事になるかも知れない。

件のダンゴムシの様な虫は、二匹とも掃除機で吸ってやった。どんな虫であれ、発見次第、掃除機で魔封波。これがデフォである。本州の亜熱帯を思わせる様な地域に住んでいた頃は、Gですら掃除機で吸っていた。しかし、Gは掃除機から脱出する生命力と賢さを兼ね備えており、油断はできない。寝る前に吸ったGが翌朝、おはようさんという事が割と頻繁に起こりうる。だから僕は、吸口に丸めたトイレットペーパーで蓋をして、Gを封印していた。魔封波のジャーに御札を貼る様な感じに似ている。そんな悪夢の様な本州を離れ、こちらに来てからン年。一度もGの姿を見ることもなく、Gの影に怯える事もない、平穏無事なノーGライフを送っている。Gに関してだけ言えば、ここはG嫌いなヒトにとってマジで理想郷である。もう二度とGに遭遇したくない。そんな願いを叶えてくれそうな地だ。