チラ裏レベルの人生記(仮)

自分が自分で無くなった時に、自分を知る為の唯一の手掛かりを綴る、極めて個人的な私信。チラ裏レベルの今日という日を忘れないように。6年目。

イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所

R・J・カトラー監督作「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」("If I Stay" : 2014)[BD]

事故に遭い、臨死状態に陥ったチェロ演奏家の少女が、最愛の人との時間を回想し、人生と向き合う様を描く恋愛作品。

ポートランド。小学2年の頃からチェロにのめり込み、今まさにその才能を開花させつつある高校生の少女ミア。ミアの父は元バンドマンで、ミアの弟テディの誕生を機に音楽を引退し、ドラマーから教師に転身。一報、母は元パンク少女で、今は旅行代理店に勤めていた。ミアがチェロ演奏家として成功するのを、家族は全員が応援し、サポートしているのだった。冬のある日、吹雪で学校が休校となった事が伝えられる。その日、ミアが2ヶ月前に受験したジュリアード音楽院の合否通知が配達される事になっており、ミアは落ち着かなかった。両親はそんなミアを気遣って、一家揃って祖父の元を訪れる事にする。その日の新聞には、「ウィラメット・ストーン」というバンドが大きく躍進している事を伝えていた。バンドのフロントマンであるアダムは、かつてミアの最愛の恋人だった。

(回想)ミアの1つ上のアダムとは高校で出会った。作曲クラスの優等生だったミアにアダムが一目惚れし、デートに誘ったのがきっかけだった。

父の運転で車は林道を走る。BGMはいつもの様にミアの選曲で、会話に花が咲く。ところが車は突然スリップし、対向車と衝突事故を起こしてしまう。車外で目覚めたミアは、懸命に救助活動に当たる救急隊に囲われた少女が、昏睡状態の自分自身だと知る。ミアは体外離脱をしているのだった。

(回想)ミアはアダムの誘いで、チェロの演奏会へ行く。会場から出た2人は初めてのキスをする。翌週、ミアはアダムのバンドのライブへ招かれる。アダムからバンドのメンバーを紹介されるが、ミアはアダムの音楽仲間に疎外感と違和感を覚えてしまう。アダムはそんなミアを気遣う。アダムはミアを自宅に送ると、両親は彼を後日開く夕食会に誘う。

ミアは病院に搬送されるが、何が起こっているのか理解できす、ただ自分の手術が行われている様子を見守る。

(回想)ミアの親族が一斉に集った夕食会に招かれたアダムは、みなに好意を抱かれ、親交を深める。夜遅く、アダムはミアの家を訪れ、ミアの部屋で密かに語らい、初めての関係を持つ。以後、2人は交際を続けていく。

病院に祖父母と親友のキムが到着する。職員は、ミアの父がICUに、母は不明、弟は意識がある事を告げる。

(回想)ハロウィーンでアダムのバンドは仮装ライブを行い、ミアも仮装し参加する。ライブが終わると、ミアは古いボート小屋に誘われる。アダムはいつかスタジオに改築したいと話す。小屋で2人は愛を確かめ合う。

手術が終わったミアはICUへと移る。職員の話から、母が即死し、父も術中に死亡した事を知る。ミアはその事実に呆然とするが、弟が生きている事を知り、安堵する。その頃、アダムが病院に駆けつける。

(回想)アダムは高校を卒業し、その後、バンドは各所でひっぱりだことなり、レーベルにも注目される存在となる。一方、ミアも注目され、大学の発表会でソロ演奏に招かれる。2人はアダムが巡業の時以外は、一緒に過ごした。ミアは地元のルイス&クラーク大学への進学を検討している事をアダムに話し、同棲を約束する。後日、祖父がニューヨークの名門、ジュリアード音楽院への進学を勧める。ミアは音楽の夢と、恋愛とで迷う。ミアはアダムと会うも進路の事を切り出せないまま、ジュリアードの一次選考の録音を行う。アダムのバンドは巡業中にレコード会社からオファーされ、レーベル契約を結ぶ。一方、ミアは選考を通過し、カリフォルニアでの実技試験が決まる。ミアはアダムの元を訪れ、ジュリアードの件を打ち明ける。ミアが相談無しに決めた事をアダムは快く思わなかった。契約後初の地元ライブの後、2人は口論となり、アダムは再び巡業に発つ。巡業中、休みを縫って、アダムがミアの部屋を訪れる。アダムは実技試験の会場の天井をミアの部屋に再現する。アダムはミアにブレスレットをプレゼントし、再び愛を確かめ合う。祖父の同行でミアは実技試験に臨む。試験が終わり、祖父はミアの演奏を絶賛する。ミアはアダムの元へ報告に訪れる。

アダムはミアと別れた事を悔やむ。ジュリアードの合否通知が今日届く事をキムから聞いたアダムは、ICUに強引に立ち入り、ミアと面会を試みるが追い出されてしまう。その時、ミアはテディが死んだ事を知る。同時にミアの容態が悪化する。

(回想)新年を迎えるパーティで、2人は進路の件で埋めがたい隔たりを感じ、別れを決める。帰宅したミアを母が慰め、ミアの選択を尊重する。

尚も昏睡状態のミアの元へ祖父が見舞いに来る。祖父の話から、父はミアの才能を確信して、バンドを辞めた事を知る。父はドラムを売った金で、ミアにチェロを買い与えたのだった。祖父は孤児となったミアを、それでも生きて欲しいと涙ながらに伝える。ミアの元を多くの知人が見舞いに来る。

(回想)アダムと別れる前の9月初旬。パーティの席で、家族が囲む中、アダムのギターに合わせ、ミアはチェロで共演をしていた。それはミアにとって人生で最良の日だった。

その日を思い出し、ミアはこの世を離れ、逝く決意をする。そこへチェロの音楽が聞こえてくる。逝くのを引き留めようと、アダムがミアにヘッドホンを付け、聞かせていたのだった。アダムはミアの家から合否通知を持ち出してきていた。アダムはその結果が合格であることを告げ、ミアの為に作った歌を弾き聞かせる。ミアはこの世に留まる決意をし、その瞬間、意識が回復する。

 

ゴーストの様なテイストかと思っていたのだが、少女が生死の境で体外離脱体験をし、この世を離れるか、或いは留まるか、選択を迫られるというハナシ。ミアの家族が事故に遭い、病院に搬送される現在パートに、ミアとアダムの馴れ初めから、発展、衝突、別れを描く回想パートがザッピングされ、ストーリーが紡がれていく作風。回想は回想で、音楽を取るか、恋人を取るかの選択を迫られるワケで、青春ど真ん中の展開。互いに音楽の才能に恵まれたティーン同士の純愛モノで、対象としているのは若い世代という事になるのだろうか?恋愛経験ゼロのアラホーのおっさんには、幾分退屈な作品だったかなと。奥行きが足りないのよね。クロエ・グレース・モレッツは役と同年齢だけに、等身大の少女を演じているのだが、どうもまだ幼い雰囲気が抜け切らない印象なんだよなぁ。アダムとのラブシーンなんかも、違和感を禁じ得なかったし。ま、こう思うのも僕が恋愛を経験していないから、という事にしておこう。

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